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私家版旧暦にトライ
九星方位に関心を持ったのがきっかけで、
最近いわゆる旧暦--太陽太陰暦の一つ--にも関心を持った。
もっとも九星方位は月の満ち欠けには無関係と後で知ったのだが。
太陽太陰暦は太陰暦を元にした暦と考えられる。
太陰暦は月の満ち欠けの周期を元にした暦である。
カレンダーをいちいち見なくても
月の形を見ればおおよその日が分かるので、
便利な暦かなと思ったことが何度かある。
太陰暦の問題は、月の満ち欠けの周期がおよそ29日半なので、
つまり1と月が29日か30日になるので、
一年の365日と4分の1弱に月が整数個入れられないので、
年を正しく表しにくいことである。
太陽暦の要素
--例えば冬至、夏至、春分、秋分--を太陰暦に採り入れることにより、
太陰暦の年を太陽暦の年に近付け、
この問題を軽減したのが太陽太陰暦と言える。
太陽太陰暦は太陰太陽暦とも言われるが、
これだとベースが太陽暦と誤解されそうな気がする。
さて旧暦について調べるうち、
この暦が2033年に月の並びを決められない問題を起こすこと、
いわゆる2033年問題を知った。
それで、2033年問題を避けるにはどうすればいいか、
自分なりに考えてみるうちに、
私家版旧暦を作ることを思い付いた。
と言っても、それは単純な暦である。
作り方は次の通り。
-
まず、1日の始めを決める。
1日は、例えば日本中央標準時やそれより9時間遅い世界標準時の
午前0時から始めることができる。
1日の始めが決まると、時間の流れに日の連なりができる。
-
次に新月--または満月を用いる手もある--の日時を、日の連なりに重ねる。
そして、新月の時刻を含んだ日を月の始めとする。
同時に月の連なりができる。
1と月は29日か30日になる。
-
次に太陽暦の要素で年周期で現れるもの
--例えば冬至、春分、夏至、秋分--を1つ選び
--ここでは冬至を選ぶ--、
日と月の連なりに重ねる。
冬至を含んだ月が1つ入るように
月の並びを12または13個単位で区切ることができる。
この区切られたものが1年となり、
同時に年の連なりができる。
1年はおよそ354から384日となる。
旧暦では利用する太陽暦の要素として
24節季のうちの12の中気を選ぶのだが、
これが旧暦の作り方を面倒にしている。
-
各々の年について12または13の月に順に名前を付ける。
旧暦では中気を含まない月をおまけの月、閏月とし、
直前の月の名の前に「閏」をつけて呼んだ。
例えば直前の月が正月の閏月は「閏正月」である。
旧暦の2033年(から2034年)は、閏月以外の月が不足し、
1月から12月が揃わなくなる不具合が生じる。
-
後はある年が西暦何年かを指定すれば私家版の太陽太陰暦が完成する(はず)。
それでは上の5つの規則を元に、
私家版太陽太陰暦を2つほど作ってみる。
まずは全く祝日や行事を考慮しないもの--試作暦1号--。
-
1日の始めは日本中央標準時の午前0時とする。
これは今使われている暦--以下新暦--と同様。
-
新月の日時は新暦では以下の通り
--平成二十年と平成二十一年の「福運暦(高島易断総本部暦書館編纂、大創産業)」等による--
| 試作暦日時 | 新暦での新月の日時 |
| 1日 | 2008/11/28 01:55 |
| 1日 | 2008/12/27 21:22 |
| 1日 | 2009/01/26 16:55 |
| 1日 | 2009/02/25 10:35 |
| 1日 | 2009/03/27 01:06 |
| 1日 | 2009/04/25 12:23 |
| 1日 | 2009/05/24 21:11 |
| 1日 | 2009/06/23 04:35 |
| 1日 | 2009/07/22 11:35 |
| 1日 | 2009/08/20 19:02 |
| 1日 | 2009/09/19 03:44 |
| 1日 | 2009/10/18 14:33 |
| 1日 | 2009/11/17 04:14 |
| 1日 | 2009/12/16 21:02 |
| 1日 | 2010/01/15 16:11 |
-
冬至は2008/12/21 21:04、2009/12/22 02:47に来る。
| 試作暦日時 | 新暦での新月の日時 | 備考 |
| 1日 | 2008/11/28 01:55 | 冬至: 2008/12/21 21:04 |
| 1日 | 2008/12/27 21:22 | |
| 1日 | 2009/01/26 16:55 | |
| 1日 | 2009/02/25 10:35 | |
| 1日 | 2009/03/27 01:06 | |
| 1日 | 2009/04/25 12:23 | |
| 1日 | 2009/05/24 21:11 | |
| 1日 | 2009/06/23 04:35 | |
| 1日 | 2009/07/22 11:35 | |
| 1日 | 2009/08/20 19:02 | |
| 1日 | 2009/09/19 03:44 | |
| 1日 | 2009/10/18 14:33 | |
| 1日 | 2009/11/17 04:14 | |
| 1日 | 2009/12/16 21:02 | 冬至: 2009/12/22 02:47 |
| 1日 | 2010/01/15 16:11 | |
-
冬至を含む月を1年最後の月とする。
| 試作暦日時 | 新暦での新月の日時 | 備考 |
| 最終月1日 | 2008/11/28 01:55 | 冬至: 2008/12/21 21:04 |
| 1日 | 2008/12/27 21:22 | |
| 1日 | 2009/01/26 16:55 | |
| 1日 | 2009/02/25 10:35 | |
| 1日 | 2009/03/27 01:06 | |
| 1日 | 2009/04/25 12:23 | |
| 1日 | 2009/05/24 21:11 | |
| 1日 | 2009/06/23 04:35 | |
| 1日 | 2009/07/22 11:35 | |
| 1日 | 2009/08/20 19:02 | |
| 1日 | 2009/09/19 03:44 | |
| 1日 | 2009/10/18 14:33 | |
| 1日 | 2009/11/17 04:14 | |
| 最終月1日 | 2009/12/16 21:02 | 冬至: 2009/12/22 02:47 |
| 1日 | 2010/01/15 16:11 | |
新暦で2008年12月27日から2009年12月15日までの試作暦での1年は13ヶ月を含む。
最初の月から順に1から12までの月の番号を付け、
最後の月が残ったらそれに閏12月と名付ける。
| 試作暦日時 | 新暦での新月の日時 | 備考 |
| 最終月1日 | 2008/11/28 01:55 | 冬至: 2008/12/21 21:04 |
| 1月1日 | 2008/12/27 21:22 | |
| 2月1日 | 2009/01/26 16:55 | |
| 3月1日 | 2009/02/25 10:35 | |
| 4月1日 | 2009/03/27 01:06 | |
| 5月1日 | 2009/04/25 12:23 | |
| 6月1日 | 2009/05/24 21:11 | |
| 7月1日 | 2009/06/23 04:35 | |
| 8月1日 | 2009/07/22 11:35 | |
| 9月1日 | 2009/08/20 19:02 | |
| 10月1日 | 2009/09/19 03:44 | |
| 11月1日 | 2009/10/18 14:33 | |
| 12月1日 | 2009/11/17 04:14 | |
| 閏12月1日 | 2009/12/16 21:02 | 冬至: 2009/12/22 02:47 |
| 1月1日 | 2010/01/15 16:11 | |
-
最後に新暦2009年の日を最も多く含む試作暦での年を2009年とすれば、試作暦が完成する。
| 試作暦日時 | 新暦での新月の日時 | 備考 |
| 2008年最終月1日 | 2008/11/28 01:55 | 冬至: 2008/12/21 21:04 |
| 2009年1月1日 | 2008/12/27 21:22 | |
| 2009年2月1日 | 2009/01/26 16:55 | |
| 2009年3月1日 | 2009/02/25 10:35 | |
| 2009年4月1日 | 2009/03/27 01:06 | |
| 2009年5月1日 | 2009/04/25 12:23 | |
| 2009年6月1日 | 2009/05/24 21:11 | |
| 2009年7月1日 | 2009/06/23 04:35 | |
| 2009年8月1日 | 2009/07/22 11:35 | |
| 2009年9月1日 | 2009/08/20 19:02 | |
| 2009年10月1日 | 2009/09/19 03:44 | |
| 2009年11月1日 | 2009/10/18 14:33 | |
| 2009年12月1日 | 2009/11/17 04:14 | |
| 2009年閏12月1日 | 2009/12/16 21:02 | 冬至: 2009/12/22 02:47 |
| 2010年1月1日 | 2010/01/15 16:11 | |
ちなみに出来た試作暦を旧暦と比べると、
旧暦2009年元日は新暦2009年1月26日となり、
旧暦2009年には閏5月が入り、
旧暦2010年元日は新暦2010年2月14日となるので、
試作暦2009年と旧暦2009年は1と月から2た月ずれてしまう。
この試作暦1号の個人的に好きなところと困ったところを挙げると以下の通り。
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元日が、冬至を過ぎてから最初の新月の日となるので、
昼が長くなり始めるめでたい月として
正月が祝える
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閏月--おまけの月--が年の最後にしか来ないので月の順序が2通りしかないのは便利
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クリスマスが年末年始を前後するのが困る
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7月7日の七夕の日が梅雨に入り晴天が期待しにくいのが困る
--個人的に新暦の嫌いな点である--
これらを踏まえて改変した試作暦2号を今度は作ってみようと思う。
(続く)
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