おひさまの日記
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2009年12月17日(木) さびしいって気持ち

夜になってハナがにゃーにゃー外で鳴いていた。
ずっとずーっと。

ハナは成田にいた頃から飼っていた猫。
家猫だったハナも、今ではすっかり外猫の生活になじんでいる。

かなり長い時間が経っても鳴き止まない。
エサも食べたのに、どうしたんだろう、
そう思って外に出てみた。

ハナはいっそう大きな声でにゃーにゃー鳴いた。
一緒に遊ぶことにした。
いい子ね、ハナはかわいいね、って、なでなでした。
ハナは喉をごろごろ鳴らしていた。

少し遊んで、私はハナにバイバイして家に入った。

ハナの鳴き声はぴたっと止まった。
そんなハナの様子を見て母が言った。

「えみや行くといつもかまってやるから、
 満足するんだろうよ」

きっとそうなんだろうなぁ。

動物はさびしい時に遠慮なんかしない。
かまってもらいたい、遊んでよ、そう訴えてくる。
いつまでもいつまでも、満たされるまで訴えてくる。

さびしいのをこらえてしまうのは、人間だけなのかもしれないなぁ。

さびしい気持ちってのは、大人子供関係なく感じるもの。
私だってしょっちゅう感じる。

心もとない時、
すごくうれしくて何かをシェアしたい時、
つらい時、
abuとコミュニケーションやスキンシップしたくなる。

他愛のないことでもいいからおしゃべりしたい時、
話を聞いてほしい時、
自分の方を向いてほしい時、
いわゆる、彼の気持ちがこちらを向いていると感じたい時に、
abuが忙しくしていたり、
ずっとパソコンに向かっていたり、
仕事に熱中していて話しかけても返事がなかったり、
別のことをしていて空返事だったりすると、
すごくさびしくなる。
悲しくなる。

それは別に彼が悪いわけじゃない。
間が悪いってやつだ。
彼が私をないがしろにしているわけでもなんでもないのに、
私は勝手にさびしくなる。

abuは私をとても大切にしてくれているし、かまってくれる。
よく話もするし、スキンシップもする。
とても仲がいい。

それなのに、自分の気持ちがそれを欲している時に、
たまたま受け取れないと感じてしまうと、
普段すごく仲良しで満たされた気持ちで過ごしているのに、
それとは別世界のようなブルーな世界に行ってしまうのだ。

そんな時に思う。
43歳になるいい大人がこんなにさびしくなるんだから、
子供なんてもっとさびしいんだろうな、って。

おしゃべりしてほしいだろうし、かまってほしいだろうし、
いっぱいスキンシップしてほしいだろうし、
ママやパパが自分を見てくれている、自分に心を向けてくれている、
そう感じたくて仕方ないに違いない。

それをガマンしなさいなんて、無理な話。
ガマンして強くなりなさい、なんて。

さびしい気持ちが満たされて、からっぽな心が満たされて、
初めて人は強くなれる。
心がエンプティなまま強くなりなさいなんて言われても無理だ。
もしそれができるとすれば「フリ」をするしかないのだろう。
平気なフリ、強いフリ、さびしくないフリ。

さびしいって気持ちはみんなが感じる気持ち。
子供に向かって、もう○歳なんだから、とか言うのは違うと思う。
大人だってさびしがり屋で、でも、それじゃいけなって自分を禁めるから、
子供にも同じことをしてしまう。
大人も子供と同じくらい本当はさびしいのだ。
私もだもん。
それを隠してしまうからおかしくなる。

いつまでもにゃーにゃー鳴くハナを見て、
うらやましいと思った。
いいねぇ、さびしいって声に出したらいやがられるなんて思わず、
心のままに求められるんだから、って。
そして、少し遊んだら、心が充電できたのだろう、おとしくなった。
素直だからこそなんだなぁ、って思った。

きっと、みんな、同じ。

動物は葛藤がないって聞いたことがある。
飼い犬がかろうじて少しあるとか。
それ以外の動物は葛藤しないのだそうだ。
人間くらいだよね。
さびしくて、でも、それを表現できなくて、
すねてみたり、ねじれてみたり、代替行為に走ってみたり。

ハナみたいになりたいな。
いつでもにゃーにゃーはちょっとだけど(笑)
上手にさびしがれたらいいな。


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