保育園が終わってお友達の家にあそびに行きました。 行く前に、ちょっとケンカをしてかんしゃくを起こしたみーちゃん。 他のお友達やお母さんに心配されて、 何とか機嫌をなおして友達の家に連れて行ってもらいました。
そのお友達の家には、はじめてあそびに行きました。 とてもオシャレで可愛らしくてステキなお家でした。
さて、帰る時間になって、みーちゃんはまた友達とケンカ。 言いあう声、そのあと、友達の泣き声。 みーちゃんが、友達の頭をたたいたらしい。 「なんでそんなことするの」と聞いたら 「キックされたから」と言う。 「みーちゃんがその前に意地悪なことをしたでしょう」と叱った。
それで機嫌を壊したみーちゃん。 「帰るからお片づけして」と言っても聞かない。 「お友達の家に来てお片づけしない子はもうあそびに来られないからね」 それなのに、みーちゃんはかくれんぼなんかをはじめる。 私がおもちゃを手渡して片づけるように言うと、 数個、しぶしぶと片づけた。 しまいには、また、泣き出してかんしゃくを起こす。 なんで、いつもこうなんだと腹が立って、 「これ以上泣いたらバッチンするよ」と耳元で言う。 その場は、少ししずまった。 一階に降りて、気づくとまたかんしゃくを起こして泣いている。 他の友達数人が、かんしゃくを起こすみーちゃんが可笑しくて、 目の前で笑っている。 からかわれて、ますます怒るみーちゃん。 ますます可笑しくなってからかう友達。
「あぁ、もうこれはダメだ」と思い、みーちゃんを抱きかかえる。 他のお母さん達に挨拶をして、そのまま帰ることにした。 泣きすぎたみーちゃん、私の背中に軽く吐いた。 「だれもみーちゃんの気持をわかってくれない」と泣く。
私の怒りは爆発寸前。 せっかく友達に誘ってもらったのに。 楽しかったんでしょう? もっとニコニコとしていてよ。 そんなにひどいかんしゃく起こしてみんなびっくりするよ。
抱きかかえられたみーちゃんを物珍しそうにながめる子達。 「また、遊ぼうねー」と手をふってくれた子。 心配そうに、いろいろと話しかけてくれた子。
車の中でまた「だれもみーちゃんの気持わかってくれない」と泣く。 「それじゃあ、手をふってくれたAちゃんは?」 「Yちゃんなんて、最後までずっと心配そうに話しかけてくれてたでしょう」 「やさしくしてくれたお友達の気持ちはどうなるの」 すでに私の声はどなり声。 「そんなに怒って泣くなら、もう友達の家にはあそびにいかないっ」 「楽しかったんでしょ。それなのに何でそんなに泣くのっ」
家についても私の怒りはおさまらず、 車をおりる時「もうこれ以上泣くなと言ったはず」と言い、 みーちゃんを三発はり倒した。 早く家の中に入りなさい、と背中をドンドンと押すと、 みーちゃんは泣きながらダッシュ。 玄関の前で派手に転んだ。 両膝、両肘にかすり傷とあざができた。
夜、はやく帰ってきてくれたやっちゃんと話す。 「私たちが甘くしすぎたのだろうか」など。 これからは、もうちょっと厳しくしよう。
夜ご飯を食べながら、やっちゃんがみーちゃんに対して 「怒ったり泣いたりするのはダメだ」と教えている。 私自身は、怒ったり泣いたりすることは悪いことじゃないと思う。 人間として当たり前の感情だし。 その表現方法が肝心じゃないのかな、と思う。 みーちゃんのような表現では友達が逃げていってしまう。 もっと人に不快感をあたえない方法を見つけてほしい。 賢く怒ってほしい。
そんなことを言う私も、賢く怒れない。 だけど、みーちゃんを叱る。 私には出来ないけど、みーちゃんにはやってほしい。
やっちゃんに聞いてみた。 「バカと天才は紙一重じゃないんだけど、 欠点に見えることでも、見方をかえると長所、ってことがあるでしょ。 今回のみーちゃんのことを、いい風にとったらどんな言葉になると思う?」 「マイマザー」 「それってさぁ・・・」 「『わがまま』って言っちゃうよりはマシでしょ」 いい風にはとりようがない、ということか。
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