NONBIRI My Life

2004年06月28日(月) おばちゃん大変身

また、バイトの話です。

バイト先は大企業の食堂でおばちゃんが約20人くらい働いています。
そのうちの7人は4〜5月にかけて入った新人。
時間に追われながらの職場なので、
ベテランの人たちは新人を育てる余裕がない。
それは仕方のないこと、と思う。
だけど、(私から見ると)育てようという気持もないようにみえる。
で、とろくて遅い新人がいじめられたりする。
数人がおばちゃんのターゲットになっている。
私もそのうちのひとり。
その中でも一番ひどくいじめられている人がいるのだけど、
今日、その人Kさんが「今月でやめさせてください」と
店長に言ったのだった。
金曜日には同じく新人だったYさんがやめたばかり。
店長に頼まれてKさんは来月までやめるのをのばすことになった。

金曜日、Yさんがやめることになったとき、
「トロい新人をみているとイライラする」などと
陰口で盛り上がっていたベテランのおばちゃんたちも、
Kさんがやめるかも知れない、と聞かされて一瞬、青くなっていた。
さすがに続けて新人にやめられるのは痛いのだろう。

就業時間が終わって食事中のおばちゃんたちのところに店長が来た。
店長に「Kさんが『私は足手まといだから』と言うんですよ。
ここの職場、イジメなんてありませんよねー?」と言われて
「ええ、ありませんよー」と答えるおばちゃんたち。
「Kさんに、やめないように説得してあげてください」と店長。
「ええ、説得します」とおばちゃん。

そのあとの、おばちゃんたちの会話がすごかった。
あぁーんなに意地悪だったおばちゃんたちが
「意地悪なんてしたことない」やさしいおばちゃんに大変身。
自分たちも意地悪していたのに、Kさんに意地悪したのは
他の派閥のおばちゃん(○さん)ということになっている。
以下、おばちゃんたちのセリフ(かっこの中は私の心の声&解説)

Aさん「○さんがいかんのだわー。あの人言い方きついでねぇ。」
(Kさんのことを「使えん、いらん」と大きな声でののしって
○さんの部署にまわしたのはAさんだ)

Bさん「私、○さん達に、もっと大きい目で見守ってあげよう、って
    何度も何度も言ったんだよー。人はそれぞれ能力が違うんだし」
(私はBさんがKさんに強い口調でおこっているところは何度か見たけれど、
かばっているところは一度も見たことがない)

Cさん「かわいそうに、ひとりで悩んどったんだろうねぇ」
(「トロい、イライラする」と言った舌の根も乾かぬうちに・・・。)

そして、他の派閥の批判となり
「こんなことをしとっては新人は育たんねぇ」という結論に
落ち着いたのでした。
おぉい!自分たちはどうなんだよぉー?

「意地悪なんてしたことない」やさしいおばさんぶりに
開いた口がふさがらない私。
一瞬、ここはどこ?私は誰?って思ってしまうくらい。
これがおばちゃんたちの生きる道?世渡り方法?
すごーい。すごいけど、こわーい。

そして、私にむかって
「あんたも、何かあったら言いなさいよ。
一人で悩んでないで相談しなさい」と言う。
言いながら、ギラギラとうかがうような目つき。
(私が突然に「やめます」って言うかどうかを心配してるんだな)
気の小さい私は
「何もないですよ。
それよりも、いつもとろくて皆さんにご迷惑かけてごめんなさい」
などと返事をしておく。
「そんなことは気にせんでええのよ」とおばちゃん。
今日、限定か?

こわーい。
すごーい。
こわーい。


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