kumohikaruの日記
DiaryINDEXpastwill


2004年10月01日(金) 薪能 その夜


  いつものように夜仕事をしていたら

 8時半をすぎて御婦人方のグループが5人

 御予約の旅館に宿泊の御婦人が2人

 着物を召された10人の御婦人のグループが

 ほとんど同時に来店されました。


 最初の方々が、「薪能を見てきたんだけど、少し寒かったので温かいものが

食べたいわ。」

 宿泊の親子の御婦人は、神奈川から先月パリのお孫さんたちとみえた御婦人

と地元のお嬢様です。薪能のことがここの温泉のホームページに載っていたの

で、来たそうです。先月、「とても美味しい」と喜んでくださいました。また

の御利用ありがとうございます。


 少したって、市役所の御予約のお客さまがみえました。

 立派な男性と素敵な奥様、御子息でしょうか。3名。


 この夜、小諸市市制50年の記念事業で城跡である「懐古園」で

「小諸城址懐古園薪能」が行われました。


 コースの予約は懐石風にコースになっていて、それとは別に飲み物が自由に

頼めます。

 市役所の予約の3名様の飲み物は、他の者が伺いました。ワインもといわれ

たのですが、他の者が私にふってきました。

 男性がメニュ−を見ながら、「赤で辛口で、、。」と私は、「どうしよう、

あまり辛口の種類はないし、あまり詳しくないし、いま女将はいないし。」


と頭の中を思いが駆け巡りました。きっと表情に出たのでしょう。

すかさず「これでいいです。」といって、チリワインのリーズナブルなものを

さして、「冷たいもの、あとで部屋へもっていきたい。」と言われました。


 たぶん「能」のすごい方なのだろうという認識でした。

 コースの料理をおだしするのも緊張します。

 立ち居振る舞いも、いつもより気になります。でも、何かいうと「大丈夫で

す。」「いいですよ。」温かい言葉がかえってきます。

 息子さんにでしょうか、男性がこのあたりの「布引き観音」にまつわる「牛

に引かれて善光寺」の話を語っていました。


 帰られる時、他の者に「残ったワインを持って行っていいですか。」と聞か

れたそうです。そしてそのワインは、この夜、その方によって飲まれました。

たぶん。


 重要無形文化財保持者でその夜「船弁慶」のシテをされた金井 雄資様だと

のちに解りました。

 いたらないところがたくさんあったと思い、また、ワインを在庫のうちから

選んでいただかなかったのが惜しまれます。

能は観ていないけど、その寛容な包容力のようなものに触れたような気がしま

した。

 奥様もとてもおやさしくて、、、。


 機会がありましたら、能も鑑賞させていただきたいと思いました。よろし

かったら、素敵なワインをおだししたいと思っております。












kumohikaru |MAILHomePage

My追加