月の輪通信 日々の想い
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2003年05月03日(土) 剣道仲間

アユコが加古川のおじいちゃんの所へ念願の一人旅。

残ったオニイとゲンは剣道仲間のSくんちへお誕生日パーティーに招かれていった。

Sくんとは小学校も違うし、オニイとは年齢も離れているのだけれど、「バーベキューパーティだ
から、一緒にどうぞ」とお誘いくださったのだ。 



オニイとゲンが籍を置く道場は交野市内でも偉い先生方がたくさんいらっしゃる道場なのだけ
れど、現在参加している小中学生組はどちらかというと、のんびりほのぼのタイプの子ども達
が多い。

オニイやゲンのように、上達はともかく、休まず道場に通って、長く続ければ上出来という感じ
で、子ども達同士も競争心にはやる訳でもなく、学年が違っていてもお互いに仲がよい。

先日の試合でも、早々に敗退した先輩が勝ち残っていく後輩の肩を抱いて応援したり、必勝法
をそっと耳打ちしあったり。

「なんかうちの道場の子達って、いい感じよね。」

「うるわしい友情に、ウルウルきちゃうよね。」

観戦しているお母さん達と、うんうんとうなずく。

「・・・・これで、もうちょっと勝てるといいんだけど・・・」



剣の道は孤独であるべしなのか、ほのぼの剣道ではなかなか死にものぐるいで勝ってくるとい
う熱気には物足りない。

「うちの道場は、勝つための剣道は教えない。きれいな剣道を学ぶのだ。」

と、剣道高段者の先生達は、苦笑しながらおっしゃってくださるが、ほのぼのタイプの親として
はちょっと申し訳ないような、うれしいような・・・・。

命がけの剣術を学んだ時代の武家の子ども達だったら、こんな調子ではやってられないのだ
ろうけれど、平和な時代の剣士達は一緒に汗を流し、冬の寒さに耐え、挨拶や正しい姿勢など
を教えていただいてかえってくる。



「僕、ここの道場に入って良かったわ。大事な友達も出来たし・・・・」

先日の入院で、いち早くお見舞いに来てくれた剣道仲間に感激して、オニイが言った。

同じ小学校区では得られなかったタイプの友達に、剣道を通じて出会うことが出来たオニイ
は、剣道の稽古ももちろんのこと、気の合う友達に会うために少々体がしんどくても稽古を休も
うとしない。

「とりあえず、休まずに稽古に通う。」

そんな子ども達のがんばりを、剣道の上達や勝ち星の数とは別に、ちゃんと評価して下さる先
生方に見守られ、オニイもゲンも熱心に稽古に通う。

運動オンチの我が家の子ども達にとっては、この道場での「癒し系剣道」はまことに有り難い。



子ども達にとって、大事な生活の一部になっている「剣道仲間」

実は、母にとっても大事な「剣道の母仲間」になっている。

毎回の稽古の送り迎えで、顔を合わせ、井戸端会議を楽しんでくる「母仲間」

「ごめんね、オニイまでお招きいただいて・・・」

「いいのよ、大勢の方が楽しいし・・・」

にこやかに迎えて下さるSさんも、とても気持ちよくおつきあい出来るお友達だ。

子ども達のほのぼの「癒し系剣道」を通じて、母にも大事なお友達が何人かできた。

これもまた有り難いことだ。










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