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2006年02月21日(火) 英会話をはじめる

さきほど「カッコウの巣の上で」を見終わりましたが、名作! ミロス・フォアマンは「アマデウス」などの監督でもありますが、やっぱり凄い監督です。まさに昨日書いた社会不適合者による社会への挑戦の物語であり、人間の自由と尊厳を賭けた戦いの話です。重たいテーマを扱いながらユーモアを忘れていないし、何気ない台詞でも心を掴みます。
ジャック・ニコルソンのオラオラな反社会的行動とあのニンマリ笑顔は、見続けているとどんどん心地よくなってきます。
優れた脚本は、ほんの少しのヒントを与えるだけで、観る側に登場人物の背景を想像させることが可能ですが、たとえばカッコウ〜では、ビリーという患者は強い母親の影響下にあり、その束縛から逃れられずにいるのですが、じゃあその母親がどんな人物なのか、なぜ彼は母親を恐れるのか、といったことが、具体的には何も語られません。普通なら、多分ひとつやふたつのエピソード(子どもの頃の出来事を語らせるとか)を挿入してもう少し観る側にヒントを与えると思うのですが、そうしないのです。「言いすぎない」というのは特に映像や漫画では重要ですが(小説だと内面を刻々と描写することが文学的だという見方もあるし)、「言いすぎる」のと「言い足りない」のは、失敗度でいえば同じようなもんです。でも、具体的なエピソードを挿入しないで、他の場面の行動や発言でその人物の背景を伝えるってのは、それこそ才能がないとできません。M&Cなんか、あの人物たちはみんな物凄く沢山のもの(時代を含む)を背負ってるのに、たった2時間ちょっとで、あの世界を私たちに理解させ、かつ私たちを虜してしまったというのは、大変なことですよね。それには、あの衣装だとかセットだとか、視覚的情報が大きな役割を果たしているんだけど、もしもそれを漫画でやるとなると、漫画は個人作業だから、いろいろ限界が生じてしまうんですよね〜。
「言いすぎない」とか「言い足りない」とかいうバランスの大切さは、たぶんみんな分かり切っていることなんだけど、やっぱり難しい。特にその作業に没頭しているうちは、自分ではわからない。少し時間をおいて客観的な眼で見た時に、やっとわかる感じ。だから理解があって、率直な感想を聞かせてくれるベータ(下読み)の存在ってとても大切です。
ところで、このビリー役を演じてるのは、な、なんとブラッド・ドゥーリフだったんですね! どこかで見たことがある……と思っていたら! 若い頃はこんなにハンサムだったんですね。さすが昔からクセのある演技をする!


昨日、近所の英会話スクールに行ってきました。サンフランシスコに行く前に少し勘を取り戻しておこうと思って。スクールといってもアパートの一部屋を借りて個人で行っているのですが、あそこにして、よかった〜。まず経営者の女性(英語を喋れる)が親切で、事務的な感じじゃなかったので、すぐにどこで英語を習得したのかこちらから尋ねたりできました。今ちょうど、すごくきれいなイギリス英語を喋るイギリス人男性の講師がいるから、どうせなら今日から始めないかと言われて、講師の方を午後に紹介してもらったのですが……。
28歳で、がさつなところがまったくないおっとりしたタイプ。アートが趣味というからうなずけます。ちょっとポール系。でも名前はマット。お互いに緊張したムードもなく会話を始めたのですが、ハズレくじを引くのは免れたようです。
ケンブリッジのカレッジを卒業後、イギリス各地の博物館や美術館で勤務していたそうで、現在はケンブリッジで出会った日本人の奥さんと札幌に住んでいるとのこと。アート繋がりで、私は美大に行っていたんだけど、今は漫画を描いたりしている、と自己紹介。そこで彼にどんなアートに興味があるのか尋ねたところ、「本」だというんですが、これが難しい。いわゆる本の装丁や体裁に興味があるらしく、現代の左右どちらかを綴じた形の本や、スクロールも好きだし、でも何より、屏風の形をとった古い本が好きらしいです。内容にも興味はあるけど、アラブやエジプト、アジアの本は眺めているだけで内容は読めない、でもそれだけでも満足なんだそうです。

それからイギリスやアイルランドについて色々尋ねたのですが、そのうち歴史が好きだというと、「僕も好きだよ」といって、私が英国の歴史に関して質問すると、ホワイトボードにさらさらっと年号を書いて説明してくれました。その他の会話でも、彼がとても教養高い人だと感じられて、話も合うし、考え方も合うし、年齢が近いけど彼には奥さんがいて煩わしい心配や遠慮をしなくていいし、とても嬉しいです。19世紀の話になり、ネルソンをどう思うかときいたら、英国海軍が世界中に散らばって植民地にしたりした行為は、あんまり好きじゃないと言ってました。それで外から見る分にはいいけど、当時生きてた平民は大変だったろう、実は自分の祖先にも、元々良い家柄だったのに零落れて、飢えのために盗みを働いてオーストラリアに流刑に処された人がいる、と言っていました。最初にオーストラリアに監獄船が送られたのがいつか知ってるかときいたら知らないというので、1787年だと教えてあげました(笑)。ファレル一等海尉とか胡散臭いことは話しませんでした。
コリン・ファレルが好きだと言ったんですが、彼はあんまり好きじゃないみたいです。わはは。このレッスンで一番心配なのは、単なる世間話で2時間終了してしまう可能性があることです。次回は木曜を予定していますが、楽しみです。

コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)




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