原稿も終わり、イベントも終わり、アレキサンダーも公開され、ついに毎日アレキサンダー語りができる時がやってまいりました。 イベントで、掲示板で、メールで、大勢の方に映画「アレキサンダー」のご意見、ご感想を話していただけて、ひたすら幸せな毎日を過ごしています。 昨年の11月からこの瞬間を待っていた身としては、やっとという感じです。 イベントでは沢山の方に大王本を買っていただいて、「観てきましたよ」と声をかけていただいて、そしてなんと! 既に大王本が二冊出ていて、感動しました〜。書きたいことは山ほどあり、どこをどう手をつけていいのやらわからないんですが、映画の感想やカプ論は、知識量も影響してか、こんなに別れるとは思いませんでした。 中でも、今回スペースを合同でとったタカミさんの発言が一番うけました。 ダレイオス総受 ええ!? いきなりそこですか、タカミさん! と思ったら、板でも、メールでも、イベントでも、「ダレイオスって受ですよね」発言が意外に多くて大慌てです(爆笑)。 そして頭をめぐらせてみると…… うん、確かにダレイオス王は総受ですv 映画「アレキサンダー」中、この男ほど総受が似合うのは、あとはバゴアスくらいです。 現在出ている小説で、彼のことを実に彼らしく書いているのは、先日発売されたメアリー・ルノーの「アレクサンドロスと少年バゴアス」かと思います。この本については、後で熱く語るとして、これほど魅力的に書かれているダレイオス王は他では読めません。もちろん、魅力的といっても、人間的に温かいとか、そういう類のものではありません。もしも映画のあのとても少ないダレイオスのシーンで、とりわけあの「敗戦を意識した横顔」から、何かを読み取ることが出来た人には、MRのダレイオスは充分魅力的に映るはずです。 ダレイオスは、先のペルシア王が狡猾な宦官バゴアス(あのバゴアスとは別人)に暗殺された直後、掠め取るようにして王座についた人ですが、彼自身が腹黒かったとか、陰謀に加担していたということではないようです。かなり、「成り行き」でなった人です。 このため、アレクサンドロスはダレイオスのことを「王位を盗み取った人」と部下の前で演説します。 身長は二メートルもあったとされ、堂々としていて、戦場でも勇敢に戦ったようで、時にはアレクサンドロスと比され立場のないことを書かれますが、彼は決して無能な男ではありませんでした。MRは、彼を「完璧を求める高貴で繊細な男」として書いており、ペルシア人の考えでは王は「雲の上の人」なので、その雰囲気がよく出ています。 彼は大王に打ち負かされ、部下のベッソスと共に逃亡しますが、このベッソスに裏切られ、殺されます。 ペルシアに伝わる伝承として、この二人の英雄は人間味溢れる形で語り継がれています。宿敵ダレイオスが部下の裏切りで死ぬ時に、アレクサンドロスは事切れる間際のダレイオスを胸に抱いた、と伝承は伝えています。 マイケル・ウッドの本からその箇所を抜粋すると、 「あるギリシア兵が投槍を体に受けて瀕死の状態のダレイオスを発見した。兵士は兜に水を汲んできて王に与え、二、三言葉を交わした(ダレイオスは多少ギリシア語を話せたのである)。ダレイオスは、アレキサンダーが自分の母と家族を丁重に処遇してくれたことに感謝した。兵士は、いかにもペルシア人らしいそのことばをアレキサンダーに伝える。同じギリシア側の史料が伝えるには、ダレイオスは息を引き取る直前、自分の支配するペルシア帝国をアレキサンダーに与えると言ったという。ギリシア側としては当然そう伝えたいところだろうから、これは宣伝のために作った話に違いない。アレキサンダーが近づいた時には、ダレイオスは絶命していた。アレキサンダーは、自分のマントを脱いで遺体にかけるが、世界の王とされていた者のみじめな最期に衝撃を受けた様子だったという」 アレクサンドロス/ダレイオスが案外萌えることに、今更気づきましたよ(爆笑)。しかも、かたやアレキサンダーはチビだったというから、140センチ大王攻2メートルダレイオス受。最高! いろんな意味で! そこで映画に戻ります。映画のダレイオスはバズ・ラーガンが演じましたが、彼の美しい風貌は印象的です。ダレイオスはガウガメラで指揮を執る姿と、その後ベッソスによって殺害された姿しか画面に映りません。ほとんど台詞もありません。 けれど、敗北を悟ったダレイオスの横顔ひとつで、オリバーは彼に十分な人間性を与えています。 ダレイオスの遺体を前に、アレクサンドロスは無言でマントをかけます。この時、ダレイオスの横顔がフラッシュバックします(この顔は、大王の記憶にはないにも関わらずです)。 これだけで、二人の王の関係を表わしたオリバー・ストーン。さすがです。 ダレイオスのことはこのくらいでいいですか(笑)。 それと、やはりクレイトスとカサンドロスは人気のようですね。私も、フィリッポス攻クレイトス受の話なぞは書きたいと思っていますが、中には驚きのカプを提案する方もいて、それはそれで面白いです。たとえば小耳に挟んだ話では、カサンドロス攻ヘファイスティオン受とか! すごいカプだ! 映画を見終わった後で盛り上がったんですが、プトレマイオス/ヘファイスティオンはいいですね〜。プトレマイオスは映画を見ると、いつもヘファの傍にいます。ロクサネの結婚式なぞは、他の将校たちから離れて立つヘファの隣に、プトレマイオスがいます。 ところで、私は今メアリー・ルノーの小説「アレクサンドロスと少年バゴアス」を読み始めています。映画と比較されることが多く、「映画よりいい」と豪語する人もいて疎ましく感じることもありましたが、読み始めて悟りました。これは本当に最高傑作の大王小説です。最初の1Pを読んだ時点で後戻りできなくなり、stunningでした。読み進めば進むほど、一文一文の素晴らしさにひたすら敬服。日本語訳の美しさも特筆に価しますが、メアリー・ルノーの人物描写や、歴史考証の緻密さは凄いです。 宦官の生活、ペルシアの生活様式、ダレイオス王のこと、そして、まだ少年バゴアスは風の噂で聞くだけの、異国の王アレクサンドロスのこと。彼を匪賊、夷狄の王として疑わないバゴアスが、今後どう彼と出会い、どう変わっていくのか、今から楽しみでなりません。 ヘファイスティオンとの関係も、バゴアス視点で読むとどうなるのか、萌えます〜っ。 しかし、やっぱりコリンが苦手な人は多いんですねー。色んなとこで感想を見ましたが、コリンが駄目という意見が多くてびっくりです。私にはあれほど魅力的な男はいないのですが。コリンが苦手なうえに、ブロンドヘアで全然駄目という意見の多さはちょっと切ないです。 他の場所で、「あのフィリッポスと愛人の男は何なの?」とかいう書き込みや、「あの将校はどういう人?」というような呟きを目にしました。中には、この事実を知ってれば、そんな酷評はしないものを……と思うこともあります。うちのサイトに来てよ〜全部教えてあげるから。皆さん、このサイトをぜひ教えてあげてください。わはは。場違いでなければ直リンなんかも構わないです。もともと2ちゃんに直リンされたときも、たいして苦に思いませんでした。いや、もともと2ちゃんに直リンされたところで、私は一連の書き込みを読みには行きませんので。友人に、大筋を教えて貰って対応を決めています。わざわざ自分で不快な思いをしに行ったりはしません。たいてい直リンされると、「はじめまして」のメールが増えたり、アクセス数も増えるようなので、時にはありがたいです。 とりあえず、ご飯を食べてきます。
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