最近毎日、大王の動画つき情報がアップされるのでとても 充実した日々を送っています。しかし不安にさせられる情報も 多いです。 ロクサネと大王のラブシーンがやたらと話題になって流れ出て いますが、製作側の意図としては、もう完全にヘファイスティオン やバゴアスのことは「知らない人は知らないまま映画館へ足を運べ」 という感じです。まあ、それはそれでいーや。 アクセスハリウッドという番組で、3夜くらいに渡ってアレクサンダーの 数分の特集を放送したようですが、その映像がUPされました。 映像1 ロクサネとのラブシーンを中心に紹介。興味深い内容です。 ロクサネ役のロザリオ・ドーソンは、「大王が彼女のダンスを見て 恋に落ちるのは、決して政治的な理由からじゃない」といいます。 このラブシーンは見ての通り、暴力的でほとんどレイプです。 正直、素晴らしいと思いました。普通なら「ポリティカル・コレクト」 の問題でこうしたシーンは(たとえ事実だったとしても)除外されたと 思いますが、そこはさすがに、PCなんてクソ喰らえ、と言い切る オリバー・ストーンです。 コリンは「当時は女は平等には扱われていなかった」という話を。 この映像の中では出ませんが、もう一つの映像においては、ロクサネの 台詞、「私はあなたと対等なのよ! 私は女王なんだから!」と叫ぶ シーンがあります。ロザリオも、「コリンを蹴飛ばしたり殴ったりして 抵抗したのは、決してレイプされることを恐れていたからじゃないの。 彼女は対等に扱われるべきだと思っていたんだわ」と言っていて、 この解釈から、優しくロクサネにキスする大王のシーンに繋がると思うと、 素晴らしい。 他にも興味深いのは、オリバー・ストーンが「アレクサンダーは極端に 優しくなることも、極端に残忍になることも出来た男だった」と言っている 箇所です。 この撮影裏話は、最近発売されたストーンの14ディスクからなる 「オリバー・ストーン・コレクターズ・ボックス」に収録されてるそうで、 買ってもいいなあ。でも、あまりよくない映画もあるしなあ(笑)。 プラトーンとウォール街とアレクサンダーのためにと思えば……。 アンジェリー名・ジョリーも特集されてます。コリンと父王のことで 言い争っているシーンも見れます。 映像2 前回は「アレクサンダー:愛人」でしたが、「アレクサンダー:戦士」という アプローチです。馬と戦象がぶつかり合うところなんかは、地味だけど凄いです。あと馬車がひっくり返るとこもすごい。 ここで不安になったのは、戦術を説明しているコリンの早口。 うわあ、早い。こんなの劇場じゃまともに聞き取れません。 右翼で敵をひきつけて左翼から一気に攻めるとかなんとか、本で読んでいる 時はじっくり想像するのでなんとなくビジョンが浮かびますが、こんな 早口で、しかも英語で捲くし立てられて、次の瞬間には画面が変わって たりしたら、はっきりわからないまま戦闘に突入してしまう。 私の理解力不足で歩兵部隊の動きが鈍ったらどうしよう(大丈夫だ、 お前は戦わないから)。 こちらはヴァンゲリスのインタビュー。初お目見えの映像多出。 ヴァンゲリスのインタビュー とくに、バビロンへの入城シーンはゆっくり見ることが出来て、 先頭をアレクサンダーとヘファイスティオンが夫婦のように並んで 進むところが感動です。ヘファイスティオンの特別性をうかがわせます。 こちらはまた別の番組の覗き見映像。 映像3 相変わらずセックスシーンが過激だ、ということやアンジェリーナは コリンの母親役です、信じられますかい! という聞き飽きたネタです。 ところで、ファンの間でちょっと気がかりだと言われているのが、 最近GQに載ったコリンの興味深いインタビューです。 コリンはアレクサンダーは心身ともに大変な撮影だったと発言してます。 そして、大王がはるかインドまで遠征し、世界を征服し、 巨万の富を手に入れたにも関わらず、彼は永遠に愛を探し続け、それを 最後まで手に入れることができず終わった。彼は世界を征服したが、 どこまで征服しても物足りなかった。コリンに言わせればこんな 不幸な男はいない、とのこと。 このことは自分自身の人生とかぶり、彼の繊細で時には悲観的とも いえる人生についてのビジョンに暗い影を投じたようです。 他のインタビューと混ざってしまいますが、「カジュアル・セックスは あっても、本当の人間関係をずっと築いていない」とのこと。 たぶん、女じゃ満足できないんだよ、コリン。 でも本当に、実際そうなんじゃないか、と感じる瞬間があります。 ホミサイドのベイリスとかに似てます(笑)。男に惹かれるけど、 多分自分は、男と寝てる時は女が必要だと思うし、女と寝てる時は 男が必要だと思う、というような(コリンもそういうことだと勝手に決める)。 研究家たちの話では躁鬱病だった、アル中だった、誇大妄想癖があった、 などなどさまざま言われていますが、少なくともヘファイスティオンが 死んでからの八ヶ月は、確かに大王は不幸だったかもしれないですね。 人生を通して見た時、幸か不幸かは、大王自身にすら判断できないこと かもしれません。でも、世界を征服し、何千という人間を殺し、 人類史に名を残した人物が、そういう行為からほとんど満足感を得られな かったとすれば、あまりに犠牲者たちが浮かばれない話だなあ。 この話を聞いて、ファンはちょっと心配しています。大王は ヘパにすらやすらぎを見出せなかった、という展開になるのか、と。 それとも、日本の公式サイトに書かれていた通り二人の愛は 禁断の愛で、どうしても満たしあうことが出来なかったのか! どうせなら後者であってくれー。 話は打って変わって、こんなドラマチックな展開もいいな、と思った だけなんですが、ヘファイスティオンは後年の政治を牛耳って いたのでは、という意見も一部であります。それによると、大王は いよいよダメになっていて、まともに判断が出来なくなっており、 ヘファイスティオンはますます尊大になって、権力を行使していたのだ、 ということですが、それもちょっとありかな、と思ってみたりします。 尊大だったかどうかは別として、私はかなりの割合、ヘパが大王の 意見を操作した、と信じてみたいです。ヘパはアリストテレスと 頻繁に文通をしていたし(父アミュントールもアリストテレスと親しかった)、 きっとアリストテレスは「大王の面倒はお前が見なさい」とか 言ってたんですよ(笑)。アリストテレスの慧眼は、子ども時代の アレクサンダーとヘパを見て「こいつらは半身同士みたいなもんだ」 と気づいていたんですよ。 カリステネスが恭順を拒む跪拝の礼を仕組んだのもヘファイスティオン だという意見も読んだことがありますが、カリステネスが拒む時、 史料では「大王はヘファイスティオンと会話していて見ていなかった」 となっています。このへんもあやしい。結果的に、これがひとつの 理由となってカリステネスは処刑されますが、ヘパが、カリステネスが 拒むことを予測して大王の気を逸らしていた、とか考えると、ちょっと 面白いです。大王ならそんなことですぐカッとなって何をするかわからない けど、カリステネスはアリストテレスの甥。揉め事が起こるのは避ける 方がいいと考えたのかも。結果的には、側近がカリステネスを見咎めて 大王に教えたわけですが。 そしてこの時、カリステネスは最後まで恭順を拒み、宴会場を出ていきます。 この時彼は、「パトロクロスはアキレスよりも強かった!」という 言葉を三度叫んで出て行ったといいます。 アレクサンダーは自分をアキレウス、ヘファイスティオンをパトロクロスに たとえて考えていました(まあ、考えたいように考えさせてやってください)。 たぶん他の部下たちの前でも「俺はアキレウス、ヘパはパトロクロス」とか ほざいていたことでしょう。そこでカリステネスが批判したのは、 ヘファイスティオンが大王の意見を、よく言えば軌道修正、悪く言えば 操作していたということだったら、凄く面白いなあ、と勝手に思ってます。 こんなとこで油売ってねーで原稿やれ!
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