日本の公式サイトですが、もう一つ興味深いことを発見しました。 邦題は「アレキサンダー」なんですね。現在の出版物では、 アレクサンダーの方が多いかと思いますが(ただし、まともな本で あればたいがいアレクサンドロスという表記を用いています)、 恐らく、配給会社(ヘラルド)は、アレキサンダーの方が かっこいいということで、これにしたのでしょう。 英語読みをするとして、正しく発音すると「アレクザンダー」です。 アレクサンダーはまだしも、これからフィリップやプトレミーを 見ることになるのかと思うと、想像以上に切ないです。 カサンドロスなんてカッサンダーですよ! でも確かに、「アレクサンドロス」より「アレキサンダー」の方が 大衆受けするのはわかります。 ロビン・レイン・フォックスも言っていました。アレクサンダーが後世に 残した影響は多大だが、もっとも顕著なのは名前だと。誰もが(RLFが言う のだから、西洋でもそうなのだろう)アレクサンダーという名前の 華々しさに憧れ、かっこいいと思う。現代に至るまで、2300年もの間 アレックスや、アレクサンドラなどと形を変えて(もちろん、アレクサンダー という名前のままでも)受け継がれてきている。それこそが、大王が 偉大だった証だと。 彼の時代では、王が跡継ぎ(息子)にこの名前をつけることは珍しく なかったそうですが、それはクレオパトラ(王妃の名前の典型)と同じで、 現代の私たちにとってこれらの名前が神々しく君臨しているのは、 たったひとりのアレクサンダー、たったひとりのクレオパトラの 影響にほかなりません。 ところで、「24」の第二シーズンをやっと見終えましたよ! 個人的には、シーズン1より面白かった気がしました。ただし、 キムのラインはほとんど不要。父との関係の修復はシーズン1でも 充分やっていたので、踏襲という感じでした。シーズン1というのは どのTVシリーズもたいてい気合が入っていて(パイロット版とこれに よって寿命が決まる)面白いのですが、シーズン1ではほとんどの ラインに整合性を感じられて、リアルタイムドラマの名に恥じない 「まさにこの時、この瞬間のフィット感!」みたいなものまで感じた のですが、シーズン2はその気概が薄れていました。 キムの展開に、「ありえない!」と叫ばせてしまっては、昨今の TVシリーズの王者24の名が廃ります。 そもそも、シーズン1でキムとテリーが、ジャックと時を同じくして 危険に晒される事態に陥ったことには、「やられた!」と いうような巧みな必然性が用意されていました。「偶然にしては出来すぎる」 と思っていたことが、後になってすべて一繋がりの糸だったと判明するわけです。 シーズン2は、なんといっても前回に比べスケールが大きいので、 サスペンスとしては面白かったし、人間関係もさらにグレードアップして いましたが、はじめて、キムラインで「このシーン飛ばして」と 思いました(もちろん、キム役の役者さんはとてもいいです)。 それと残念ながら、明らかに同時進行にしてはおかしいな、という シーンもけっこうありました。 でも、全体的にはドラマとして本当に面白かったです。クリムゾン・タイド のTVシリーズ版という感じでしょうか。エンターテイメントとして 成功しているのに社会風刺にも成功していました。 イラク戦争の大量破壊兵器問題を痛烈に批判しているといえます。 シーズン1では「黒人の大統領」という人種問題も内包していましたが、 今回も慎重にキャスティングされながら、人種問題を飛び越えた次元で 話にのめりこむことが出来るところも凄いと思います。 ネタバレになりますが、副大統領とパーマー大統領の対立が人種的な ものではまったくないことが、直接言及せずとも明確に伝わってきていました。 メイソンはもちろん、シャペルや副大統領などが、 間違った判断を下してはいても、悪人ではなく、正義感と信念に従って 動いているという描き方も、とても大人です。 (アメリカ万歳にはひいたけど) それから、これもネタバレですが、ケイトとジャックの関係も、 テリーとはまったく違いながら、納得できたところがうまかった。 テリーはジャックの仕事のことを何も知らず、ジャックも隠し通そうと したけれど、ケイトは自分もジャックが生きるほとんど無法の暗い世界で、 同じようにつらい体験をするわけですよね。大切な人に自分の汚い 姿を見せたくはないけれど、今度の相手はすべてを受け入れて、 一緒に傷つき、一緒にその傷を癒してくれるわけです。 メイソンはかっこよかったですね。最後もあまりべたべたしくない ところが感動的でした。個人的に今回惚れ直したのはアルメイダです。 楽にジャックにやられるあたりが。女の子と付き合っても尻に敷かれて あの困ったような顔を連発しそうです。アルメイダの、時々判断を間違う 人間的なとこが好きです。 今回は拷問シーンが多いシーズンでしたが、見ていて辛かったです。 おそろしい。拷問といえば中世の魔女狩りのテクストなどを読んだのですが、 完璧な世の中ではないにせよ、現代に生まれてよかった…と心から思いました。 次こそジャレッドインタビュー。せ、せめて、概要だけでも(妥協をはじめた)。
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