今、「THE HISTORY OF THE LORD OF THE RINGS」 シリーズの好きなとこだけチョイスして読み始めています。 これはクリストファー・トールキン編纂のトールキン教授 の製作年代史みたいなもので、たぶん日本では未訳ですよね。 違いますでしょうか。とにかくも、この情報は日本に既に 入ってきているとは思いますが、私的には大驚きが たくさんあったので書きます。 最初の頃の草稿段階では、旅の仲間キャラの名前が 全然違ったというのはけっこう知られてることではあり ますが、ストライダー(strider=大股歩き、バッタ)は トロッター(trotter=駿馬、活動的な人)で、ピピンは フォルコやファラモンドという名前なんですよね。 ああ、よかった、心変わりしてくれて。 そして御前会議で登場する頃は、ボロミアはオンドの王 だったようです。ますます意味不明だ。 読んでいるとトールキン教授、かなり心変わりされてるんで すよね。私を仰け反らせた心変わりは、 アラゴルンは、初期段階でホビットだったそうですよ。 「指輪物語」の中核に聳え立つべき基本構想、 「野伏=実は人間の王だった」がFotRの中ごろまで確立 されてなかったというのは凄いことですよね。匙加減一つで、 実は旅の仲間9人は、道中数を減らしていったとしても もしやモルドールまでフロドと行ったのではないかって 気すらしてきてしまいますよ。 そして、旅の仲間にエルフ代表として参加するのは、 グローフィンデルだったそうです。どうりで思わせぶり激しく 登場するわけだ。草稿段階ではフロドは、 「僕が指輪を持っていく。でも、行き方がわからない」 ではなくて、 「もしこの使命が弱き者にさだめられているのなら、 私が試みましょう。けれど、強い者と賢い者の助けが必要です」 と言っていて、サムが立候補した後で、 ガンダルフが言います。 「私はフロドとサム、メリー、ファラモンド、そして私自身を 提案しよう。これで五人だ。それからグローフィンデル。 もし彼が望み来てエルフの叡智により我らを導いてくれるなら。 私はそいつを必要としておる。これで六人になる」 ここでアラゴルンの前身である男(というかこの時点でまだ 薄々ホビットかもしんない)が 「そしてトロッターも!」と立ち上がるんですが、この トロッター(ストライダー)、この時点ではペレグリン・ボフィン という明らかに謎の人物だったりしたようです。 レゴラスはというと、前身がエレストールという名前で登場 していてます。このあたりを見てもトールキンがレゴとギムリ をかなり軽んじていたのがわかりますね。 ところでギムリはというと、モリアで死ぬという構想が初期段階 ではあったそうです。よかったね、ギムリ。 モリアへ行く途中では、フロドが一人仲間から離れてしまい、 木の髭に捕まっています。この頃の木の髭はたいそう違うキャラ だったようです。彼らは黒山にお城まで持ってて、フロドを 騙して友達ぶった挙句、何を思ってかそこへ連れて くそうです。その頃オンド国は敵に包囲 されており、トロッターら仲間たちも捕まっているらしいです。 木の髭(というか木の軍団)はオンドの攻撃者たちを倒し、 トロッターたちを助けるという展開があったそうです。 私本当に指輪物語の話をしているのだろうか。 でも一番私を夢中にさせたのはこのライン。 旅の仲間はこういうメンバーの可能性もあったようです。 フロド、サム、メリー、フォルコ(ピピン)、トロッター、 ボロミア、グローフィンデル、ガンダルフ、バーリン、 オドーという者。 なんともはちゃめちゃで楽しそうではありますが、 一体誰だ、オドーって。DS9の保安主任か。 オドーはホビットでフロドたちの仲間だったそうです。 そしてこのオドー、エルロンドの御前会議あたりで捨てられる まで、地味にですがちゃんと登場し続け、ガンダルフと 行動を共にしていた模様。オドーはガンダルフとブリー 村に滞在とかしてます。そして、風見が丘(だっけ)で トロッターたちがガンダルフからの書置きを見つけますが (これもよく考えると凄い)、そこにはなんと、 「昨夜、オドーが消えた。おそらく黒の乗り手に 攫われた模様 byガンダルフより」 という(かなり謎の)迷文が!! 私は初期の草稿にオドーを匂わせる記述が出てくるともう 笑いがとまらなくなってしまって今もモニタの前でやばいです。 もう攫われたオドーがどんな拷問を受けたか気になって 気になって。そして裂け谷から出立する頃にはオドーの 存在はスポイルされているのだった。オドーを抹消した理由 よりもオドーを一時でも作ってしまった理由知るために教授を 小一時間問い詰めたい。 どうやら、デブちゃんのなんとかって奴の前身っぽくもあるのですが。 今度もHoLotRでいろいろ発見がありましたら書きます。 草稿段階をまとめたものなので、たとえこの中に「実はアラゴルン とレゴラスは愛し合っていた」とあったとしても、世に出た段階で その箇所が削除されていれば「そうだったんだ」とは言えないとは 思うのですよ。ですが、台詞が10行のところ、出版段階で3行にカット されているのとかも多く、そういう場合トールキン神話の喋りすぎの 自粛であって、事実が改められてるわけではなさそうです。 御前会議でエルロンドが昔のこと、とりわけギル-ガラドについて 話すシーンも出版物ではカットされていて、前段階ではもう少し 情報量が多かった模様です。そしてその中ではエルロンドは自分を、 「私はギル=ガラドの吟遊詩人であり参謀だった」と 言っていて、この吟遊詩人(Mistrel)という表現は出版物にはない けど、特別な意図を持って変更を加えられたとも思えないんですよね。 というわけで、HoLotRもいろいろと楽しめそうです。ベレゴンド の過去とかあったらどうしよ(ねえだろ)。 あ、スラッシュも。
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