てらさき雄介の日記
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2024年03月09日(土) 奈良県御所市の水平社博物館

水平社博物館を訪れた。人権問題の現地調査だ。水平社結成の中心メンバーが暮らしていた場所で、天皇家の稜や神社等も多い歴史のある部落だ。一言で被差別部落と言っても、差別されていたという一点を除いて、その実態は大きく異なる。特にお金のある無しは、今に至る生活環境に直結している。

さて当地はどうか。博物館のすぐ近くに共同浴場の跡地があった。元々被差別部落に多い施設だが、ここは明治以降ではなく江戸時代に存在していたもの。当時の福利厚生としてはハイレベルで、牛馬の処理を独占していたこともあり、裕福な地域だったとのこと。それ故に水平社運動の中心人物が多く出たという見解もある。

だからこそ水平社運動の意義は大きかったのだろう。地域も実情も違う部落が抱えている問題を包含して、全国的に解決しようという試みは貴重だ。また今日の博物館の展示内容から、社会主義運動に大きく影響を受けていたことも知った。今後も引き続き調査を深めたい。

●今日一日

所用


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