diary/column “mayuge の視点
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カモメが線を引いた

 今日はうちでホームパーティー。

 僕とシェアメイトのユウジくんで友人を招待した。その数、総勢十五名。その十五人が真っ昼間から一同に会し、飲む食う飲む、食う食う飲む。明るい陽射しのなか、飲む食う食う、食う飲む飲む(以下省略)。

 各自料理や飲み物などを持ち寄る「ポットラック・パーティー」スタイルにしたので、一度に多くのメニューが楽しめた。本場韓国のブルゴギあり、寿司あり、カレーあり、ナチョスあり。なぜか焼きそばもあった。一応、僕のナシゴレンもラインナップ。いつもの「デコレーションで味をごまかす」スタイルは、そこそこ好評であった。

 ひとしきりお腹にものが入ると、今度はみな、おしゃべりに花が咲く。ここでひとつ、興味深い行動が確認されたのである。

 誰も何を強制されたわけではないのだが、同じにおいを感じとったのだろうか、十五人は吸い寄せられるように二つのグループに収束した。それぞれの共通項は、哀しいかな、ジェネレーション……。中心年齢二十四歳のヤングチームと、三十歳が主流のアダルトチーム。

 それを強烈に印象づけたのが、ヤングチーム所属、二十代前半を謳歌するうら若き乙女の言葉であった。

 折しも僕らのマンションの窓辺にはカモメが飛来してきていたために、ユウジくんが餌をやっていた。カモメをきっかけとした会話のなかで、その言葉は発せられたのだった。

「つがいって何ですか?」

 その余りにもイノセントな声に、アダルトチームは言葉を失う。その頭からは、「当たり前のように知ってる自分って……もしかして、トシ?」という吹き出しが一斉に飛び出していた。一方ヤングチームの間には「???」という空気――。

 苦し紛れに僕はうめく。

「だいたい二十七歳くらいで習うんだよ、つがいって言葉は……」

あいだをとってどうする? ぜんぜんフォローにもギャグにもなってない。

 カモメは二つの世代の間にくっきりと線を引き、何事もなかったかのように飛び立っていった。

2002年04月21日(日)

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