（前回に引き続き、まだ電話でしゃべっているＴ＆くるぶし）

「しっかし、高校行ってたのってもう１０年も前なんだねぇ・・・」

突然語り始めるＴ。

『そうだね〜。もうそんなに前なんだねぇ。』

「みんな何やってるんだか。」

『みんな・・つっても、うち同じクラスの人間すら
どんな人いたのか忘れてるからな〜〜。』

「あんたはあんまり学校にいなかったしねぇ（苦笑）」

『そーーいえばうちのクラスのすんごいマジメな女の子と男の子が
付き合ってたのかしらんけど、仲良く勉強したり、
一緒に帰ってたのはインパクトあったなぁ・・。
ああ、マジメな子でも欲情するのね、と。 』

「欲情って（笑）っつーか誰それ？？？」

『うちが名前を
覚えてるわけないやん（きっぱり） 』

「えーーー、誰誰？？？」

『だから男女ともマジメなの。』

「成績よかった方の人？？」

『すんごいよかったかはわからないけど・・・。
最低でもうちらよりはよかったであろう。 』

「えーーーー、誰だろう？？？見た目とかは？？」

『んーーーーーーーー。男の子はうちの弟みたいなかんじで、
とにかくマジメでおとなしそうな子。
２年間一緒のクラスだったけど多分うちはしゃべったことないと思う。（おいおい） 』

「うーー、さっぱりわからんな〜。どこの大学行った？？」

『知らん。』

「あ、もしかして２年の途中で編入してきた子じゃない？？
親が近○日本ツー○ストに勤めてる人でさぁ。」

『いや・・・転校生じゃないわ。最初からいたはずだ。』

「んーーーーーー。
あ、じゃあさぁ、ちょっとかわいい顔した背が低めな子で
親が寺やってる人じゃない？？」

『いや、それは●●でしょ？？大学入った時に車買ってもらった子。
その子じゃない。もっとマイナーな子（←暴言連発） 』

「ああ、じゃあ、あの人じゃない？？？
親が民宿やっててさぁ」

『いや、その子でもない・・・・・っつーか

・・・あんた、本人の名前は忘れてるのに
なんで親の職業を
覚えてるんだ？ 』


Ｔの記憶回路は不思議な構造のようです。

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