泥沼
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「図書館の海」読み終わった。 短編集だった。 「オデュッセイア」ココロコがいいね。一日で書いたってあとがきにあったけど。(笑) あとは長編の予告が多かったみたい。 「夜のピクニック」と「グリーンスリーヴス」は読んだことないから楽しみ。 他にはちょっと怖い感じの話が多かった。 サスペンスというかホラーというか、SFとも違うし。 筒井康孝と恩田陸少し似てるかな。 時をかける少女と私のグランパしか読んでないけど。
ネタバレだけど「麦の海に沈む果実」の主人公リセの幼少時代の話が「睡蓮」 2人の兄ってこんなだったのかー、と。 もう一度「麦の海に沈む果実」読みたくなった。 記憶喪失の時のリセのほうが本当のリセだと思ったし。 でも、あの期間は一種の休憩というか。 蛹のようなものだったのかなぁ。 繭に入っているときに外部からショックを与えられると歪な超になるんだよね。 リセの話はまだ終わってない気がするけど、どうなのかしら。
しかし源氏物語って知ってるかと聞く亘はキモー。 亘は悪くないんだろうけどね? 明るくて活発な少年ってなんだか気持ち悪い。 大人びてリセに色々うるさい稔もあまり良い感じではないけどね。 学園長もこえーしさぁ。 「苦しみ傷つき自分を汚いと感じるあなたが好き。」 ウヘェェ・・・(´д`;) 同意だけどキモイヨー。サジスチックだよ。 リセかわいそう。 全然似ているところはないけれどリセの根っこの部分には共感する。
「図書館の海」の夏にも。自分は物語の主人公になれないという気持ち。 それって幻想的な意味じゃなくて、現実的な意味でだと思うんだけど。 主人公たちは自分が主人公なのに気付いてない。気付かないでいられる。 自分は主人公になれないといえば、「ハウル」のソフィーだけど。 ソフィーの主人公になれない。ってのは盲目的な思い込みなので、違う。 盲目的な思い込みができるってのは主人公である証拠。 なんていうか主人公になれない、って表現だと誤解を招くなー。 バカができない。とでも言いましょうか。 私は素でバカやりまくりだけど、ハッと我に返ることが多いのが辛いところ。(笑) しかし恩田陸の作品に出てくる人はみんな成績優秀姿よろしな人ばかりだいよなあ。 作者自身がそうだったからそういうキャラクタになっちゃうんだろうね。 作品に出てくるキャラクターってのは、どんなに突き放したつもりでも作者のコピーだからねー。
私が何か書くことになったら勉強できない落ちこぼれで、精神不安定キャラクタばかりになりそうだね。 しかもみんなヤケッパチで面倒くさがりで、いざというときハッキリしないの。 何も起こらなそうだし、話進まなそうだなー。(笑)
長野まゆみの「ユーモレスク」を読み始めた。 超珍しく女性が主人公。 長野さんにはもっともっと女性を書いて欲しいなー。 この作品の三宮とか萌もすごく魅力的だし。もったいない。 つっても最近読んでなかったからな。チェックチェック。 快活な少年も苦手だけど女々しい繊細な少年も苦手だな。 私は実は少年が嫌いなんじゃないかと思う今日この頃。
主人公の弟が6年前に行方不明なんだよね。 ドキッとした。 その喪失感は弟や妹がいる人にはわかると思う。 特に年の離れている人はね。 親や姉や兄を失うことって一度だけでしょ。死別だけ。 でも妹や弟を失っていた期間って言うのは確かにあるわけ。 失っていたっていうと表現がおかしいけど。 その人間存在しなかった期間を経験しているということ。 妹や弟の喪失を姉や兄は既に経験している。 (親はまた感じが違うんだろうけど) その記憶が呼び覚まされて、ドキッとする。 悲しいとかうれしいじゃなくて。ああ、居ないんだ・・・という喪失感。 そして死んだ犬のことも思い出す。 去年の3月2日。もう一年になるんだな。 死んだ時と死んだ後のことはよく覚えてるのに、 その前のことが全然思い出せないのが辛い。 言い訳と自責。嫌だな。嫌な思い出になるって。 いろんなことがあって色々自分が嫌だけど仕方ないよな。 私だから仕方ない。
犬と弟を一緒にすんなよって? だって一緒じゃないけど一緒じゃないか。 たかが、とは言わせない。犬は犬、弟は弟。
ユーモレスクの話じゃなくなっちゃった。 なんか女性が出てくるだけで長野まゆみじゃないみたいで不思議。
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