ある大学院生の日記

2005年05月25日(水) 戦争の民営化って?

P. W. シンガー『戦争請負会社』 を読んでいます。訳がところどころ不自然だったりするのはまあよいですが、なかなか興味深いです。興味深いですが、冒険小説みたいにのめり込んで読み耽るわけではないのはワタシの修行が足りないからでしょう。

さて、この本の存在を知ってから(イラクの斎藤さん事件から)、「戦争の民営化」が進んでいるのかしらん、と思ったりして何人かに聞いてみたりしたのですが、よく考えると、「民営化」というほどのものなのかどうかはよくわからないです。カッコ付きで「戦争の民営化」とキャッチーに言う分にはいいのですが、民間軍事請負会社(PMF)はおそらくはどこと戦争をするか、誰と戦争をするか、戦争という手段に訴えるかどうか、についての決定を行っていない(防衛についてはよくわかりません)から、それは「民営化」と言えないのかも、ということです。日本でも警察や司法や義務教育は(郵便もだ!)実際のサービス提供を公務員が行っていますが、道路などの建設は結局は民間の会社が行ってますが、それって「民営化」とは言わないです。や、それだけのこと。読み終わってからまた考えましょう。


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