ある大学院生の日記

2005年05月18日(水) Impute

午前中はあの雨宮健の集中講義に出ました。Tobitモデルについてのお話で、ちょっと気になっていたDubin and McFadden (1981?, Econometrica) の話でした。尤度関数の構成や修正項を用いた2段階推定を考え付くのはすごいというのに加えて、
1980年代の計算機でそんな計算をしたというのにもっとびっくりします。収束計算して係数の推定値を出すだけじゃなくて、その共分散行列を求めるなんて大変だと思います。もっとも、雨宮先生は「私は何回もやりましたからそんなに難しいとは思いません」とにこやかにおっしゃってましたが。

そのあとは、E先生たちとご飯を食べました。ことしはiHEAがあるんでしたー。

夕方の研究会でこの前もらったレフリーレポートについてお話をしましたが、要するにmissing valuesのimputeの問題でしょう、ということになりました。imputeした変数を使って求めた係数推定値の分散共分散行列の修正なんてあるんでしょーか。Murphy and Topel (1985, JBES) とは違うと思うんですけど。だってあれは2段階推定のLIML的な修正で、FIMLにしちゃえば修正しなくていいんですけど、われわれのはそうじゃないと思いますし。それよか、いくら政策の影響についての論文だからって、そうそう政策的含意なんて出てこないと思うんですけどー。


 << past  Index  will >>


べべべ [MAIL] [HOMEPAGE]