ある大学院生の日記

2005年01月30日(日) 奄美2日目

この真冬の時期に南の島でダイビングをするというのが目的だったようで,朝一番で大島海峡に潜りに行きました.大島海峡とは奄美大島と加計呂麻島のあいだにある海峡のことで,大島瀬戸ともいうようです.潜ってみると視界が20メートルくらいで,サンゴがときどきあって,白い海底が広がっていて,のんびりとしたいいところでした.さすがに水温が20度くらいでちょっとさむかったですが.サンゴの周りには熱帯系のサカナがうろうろしていたり,フグがじっとしていたり,針の立ってないハリセンボンがいたりしました.珊瑚の上にアオウミガメがじっとしていたのを見ることができたのはよかったです.気配に気がついてゆらゆらと泳ぎ去ってしまいましたが.加計呂麻島近辺のサンゴはオニヒトデの被害にあったいるそうで,対策が大変なんだそうです.オニヒトデはうかつに切断するとそれぞれから復活してしまうので,つかまえて燃やすか埋めるかするしかなく,たいへんなんだそうです.もともとオニヒトデはサンゴと共生する(というか,互いにえさ)生き物なんだそうですが,建設工事などに伴う赤土の流出などでサンゴが減少すると,オニヒトデ(の幼生)を食べるサンゴが減り,サンゴを食べるオニヒトデばかりが増え,サンゴが減ってしまうという循環になっているのだそうです.均衡においては,珊瑚がなくなってしまってえさのなくなったオニヒトデもいなくなる,んだそうです.よくない縮小均衡ですね.

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潜ると,緊張しているのかどうなんだかよくわからないのですが,前頭葉のあたりがくらくらする傾向があって,ボートだと酔いが加わってさらに気分が悪くなるので,1本だけ潜ってあとは宿で本を読んでいました(山内昌之「イスラームと世界史」.まとまった本ではなかったので細切れに読むことができるのは助かったような).

午後は時間が余ってしまったので,雨が降っていたのですが(おかげでやや寒かったのですが),加計呂麻島の観光に出かけました.といっても,宿のにいちゃんが島の半分くらいを車で回ってくれただけのことなのですが.奄美群島は,沖縄の北に位置するため,太平洋戦争のときには南洋への発進基地となっていたようで,特攻隊の指揮官であった島尾敏雄の記念碑などがあります.記念碑の近くには,船や人間魚雷を隠していた穴があって,なんだかしりませんが不気味です.穴を出ると,目の前の湾では田崎真珠が真珠の養殖をしているそうで,やっぱり平和が一番よね,ということをなんとなく感じます.

記念碑を見た後は,がじゅまるの大木を見に行きました.がじゅまるは比較的細い枝が組み合わさっているような感じなので,登ってみるには楽チンです.一通り登ったあとで移動中に,製糖工場が動いていたので見学させてもらいました.西田製糖工場というところなのですが,サトウキビを搾った汁を3段階でぐつぐつと煮込んでいて,工場の中は黒糖の甘い蒸気が充満していました.残念ながら働いているおじちゃんたちの話していることばは半分くらいしか理解できなかったのですが,できたてのとろーっとした黒糖を掬って分けてくれたので,なめてみました.黒糖はたんに甘いだけではなくて,なんとなく渋いような苦いようなところもあっておいしいです.

製糖工場から,諸鈍に移動してデイゴの並木やシバヤの会場を見て,宿に帰りました.今年の台風はたいへんだったそうで,壊れた防波堤がそのままになっていました.台風はデイゴの並木を超えて,民家を襲ったんだそうです.加計呂麻島は,「寅さん」の舞台になったことがあるらしく,それ関連の案内板が各所にありました.

夜は黒糖焼酎「里の曙」を飲み,菜飯や刺身やアオサのテンプラやいろいろ食べて,おなかいっぱいになって寝ました.


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