ある大学院生の日記

2004年03月02日(火) 経済統計年報

わが国の中央銀行である日本銀行は,平成9年版というから1997年版までは「経済統計年報」という統計年報を出していて,金融関係のデータがいろいろ載っていておもしろかったのです.しかし,統計公開の手法の見直しの一環だかなんだかで,これは廃盤になってしまっており,その代わり,「主要経済・金融データCD-ROM」を販売しているところです.日銀のお向かいにある某出版社とちがって,さすがに中央銀行の出すCD-ROMは値段のわりにいろいろ入っていて便利です.もちろん,Web上でのさまざまな統計公開も行われているところです.すばらしい.しかし.「主要」経済データはこれで十分なのですが,よくよくみると,経済統計年報に出ていたけれどもCD-ROMに収録されなかったデータ系列がいくつかあるようなのです.いまでも発行されている「金融経済統計月報」の,web版じゃなくて,雑誌のほうを見るとこれらの系列を拾うことはできるので,入力の手間だけの問題ではあるのですが,いや,「代わりに」CD-ROMを出すんだったらちゃんとフォローしてほしいなあと思いました.いやその,そんなマニアなデータを追っかけてるほうが悪いのかもしれませんが.追っかけていたデータは,「公社債売買高(東京店頭)」というやつなのですが,これがまた不思議なことに,昭和55年以前の経済統計年報にはないのですよ.しかも,昭和55年の経済統計年報には昭和50年までのデータが出ているのです.むー謎.上場とか店頭とかさっぱりわからなくなってきましたー.

今日は,資金循環統計なんていう,いままであんまりお世話になったことのなかった統計を見てみたりしていたのですが,ここに出てくる「地方債」の残高は,地方財政統計年報なんかでみるのとはぜーんぜん値が違うのでびっくりしました.証券形式で発行されている登録債だけが対象だからなんでしょうか.そこらへんの事情をご存じのかた,ぜひ教えてください.地方債の保有者データなんてこれくらいしかなさそうなもので.地方債統計年報がない職場というのもいかがなものかとおもうんですがね.

えーと,中央銀行の悪口なんか書いてしまいましたが,かたや,財政当局である財務省のサイトには,サイト内検索の仕組みがないというテイタラクです.「ホームページ検索」などをたどってみると,行政手続にご案内されてしまいます.検索サイトで見つけた統計をトップからたどりにくいとか,たどりつけないとか,使い勝手の悪さ満載です.データは手入力しろ,とでも思ってんでしょうかね.ケシカランですな.


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