日々雑感
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2005年12月22日(木)

先生からハガキが届く。

中学校のときの担任であるこの先生は、いつも絶妙のタイミングで便りをくれる。なぜか決まってちょっと弱っているときにポストに届き、書いているのは何でもないことなのに、ひとことずつに元気にさせられる。いつの間にかやって来て、そのときほんとに欲しいものをそっと置いてゆく、先生は自分にとってのサンタクロースということにしておこう(単に、風邪っぴきのうえにやるべきことが山積みでへたっていただけなのだが)。

年の瀬は、人によってはつらい季節だ。クリスマスだとか、年越しだとか、家族や大事な人たちで寄り添おうとする時期だからこそ、いつもならば何とかしているはずの「ひとり」を目の前に突きつけられて、取り残されたような気分になることもあるだろう。ヨーロッパでは、クリスマスの時期がいちばん自殺者が多いという。大晦日、地元のスーパーにて、帰ってくる人はいないのに「みんなの分だから」と言って、お正月のお惣菜を山のように買い込んでいたおじいさんを知っている。

そんなときに届く誰かの思いや言葉が、自分をつなぎとめてくれることがある。どんな姿をしているにしても、サンタクロースが等しく、ひとりひとりのもとへやって来ればよいのに。ここに、あなたのことを気にかけている人がいるのだと。

そして私も、いつか誰かのサンタクロースになりたい。こんなことを思ってしまうのも、やっぱりこの時期ならではか。

夜、銭湯へ。冬至ということで、今日はゆず湯。番台のおじさんが「これ持ってって!」と言って、ヤクルトを一本くれた(みんなにサービス)。ここにもサンタクロースがいた。湯上がりのヤクルトはしみる。

よいクリスマスをお過ごしください。


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