日々雑感
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友人から手紙届く。ほんとに小さい頃からの古い友人である。
その中の一節。他のことに気を散らさず、やりたいようにやっていくのが、たぶんあなたにはふさわしい。小さい頃、草茫々の道なき道を、どしどし進んでいたみたいに。
実家の周りは一面の草っ原だった。丈の高い草、ススキ、棘のあるハマナスの茂みに紫色のハマエンドウ。その中に入り込んでゆくのが好きだった。藪を掻き分けながら、よく指先を蜂に刺された。そして、ときおり風が吹くのだ。草や木が鳴る。空がぎらぎら光る。潮の匂いがする。
「あれ」が、あなたのイメージだと友人は言う。もし人に、原点となるような行動や姿があるのだとすれば、自分の場合はたぶん、友人の言うその姿なのだろう。何があるかわからないところへ入り込んでゆきたい。
夜、友人とカレー。そのあとコーヒー。友人が注文したオレンジムースケーキはものすごく美味しそうだったけれども、甘いもの断ち中につき、涙をのんで我慢する。
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