日々雑感
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2002年08月03日(土) 幻の鯨

鯨のニュース。先月26日、鹿児島県川内市の海岸に漂着した一頭の鯨が、未知の種類である「タイヘイヨウアカボウモドキ」ではないかとして調査されているという。いまだかつて捕獲されたことがなく、頭蓋骨の標本が2体残るだけの「幻の鯨」。どんな外見をしているのかもわからないらしい。

「幻の鯨」ということで特別なニュースになっているけれども、鯨が海岸に流れ着くのは、それだけでも大ニュースだ。小学生の頃、地元の海岸に鯨があがった。「鯨が来たって!」という知らせがあっという間に広まり、急いで船着場へ走った。大勢人が集まり、その輪の中に黒いものが見える。はじめて見る鯨は、てらてらと光る大きな黒い物体で、得体の知れない不気味なものであり、尻尾に触ってみようと近づいたがなぜだか怖くて手が出せなかった。

ある日、海岸に大きな鯨が流れ着く。人々は、どんな思いでその姿を眺めてきたことだろう。海の底深く、地球の奥深くに広がる自分たちの知らない世界を体現するかのような存在。

夜、横浜の川っぷちの居酒屋にて友人たちと飲む。久々の日本酒がおいしい。酔鯨を飲んで酔っ払う。


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