日々雑感
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隣りに住む友人の家へ遊びに行く。チワワのナーちゃんは夏バテもせずに元気。
最近は小さなゴムのボールがお気に入りらしい。かみついたり転がしたり、そして時折、口にくわえて走ってきては「ほめて」というような目でこちらを見上げる。ドキドキしてしまう。友人が「この、めんちょこ!」と言ってでれでれしっ放しなのもわかる(「めんちょこ」は「かわいい子」という意味の方言)。
足元でボールをかじるナーちゃんにふと目をやると、何か白く小さなものが落ちているのに気づく。爪きりで切った爪のような大きさとかたち。手にとると、白くすべすべとして先がとがっている。真ん中にぽちりと赤い点。何と、ナーちゃんの乳歯だ。犬も歯がはえかわるのだとは知らなかった。「ナーちゃん、またひとつ大人になったねー」と友人は大喜び。すっかり母親である。
小さい頃、ぐらぐらとし始めた乳歯を、自分では怖くて抜けなかった。糸で引っ張って抜いている親戚のお兄さんは「すごい人」だった。ナーちゃん、歯が抜けたあとも平然とした表情でまたボールを追っている。たくましくなった。もうすぐ立派な大人だ。
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