おのだの今日
趣味の演劇、旅行の仕事、なんでもない毎日。


2001年11月25日(日) 映画「冷静と情熱のあいだ」感想。

久々に映画をみました。
「冷静と情熱のあいだ」。随分前に書店に並んでいる小説を見たことはあったのですが、その時は気にもとめませんでした。で、最近文庫版が出版されていたため何げに青版と赤版の両方を購入しました。ボクは青版から読み始めたのですが、一気に読んでしまいました。なにしろ違う視点からの2つの小説があまりにおもしろかったので、期待に胸をふくらませての映画鑑賞でした。
以下、もろネタバレです。これから見に行く予定の方、注意!
映画を見る前に原作を読んでいったのは初めての経験でした。正直、期待が大きすぎて少々物足りませんでした。しょうがないんですけどね、2冊の小説を2時間の映画に収めなくてはいけないのですから。あおいの香港人の日系2世というシチュエーションも少々無理があったような気がします。多分、主人公のあおいと順正を2人とも日本人の役者が演じるとやぼったくなってしまうため、苦肉の策でそうしたような気がしました。
物語は順正の語りが多くいれられていて、視点は青版のほうに近いかもしれません。それもなんだかボクにとっては物足りない理由の一つになっていたような気がします。2人の苦悩する10年間があまりに簡単に語られていたような印象があります。脚本には相当苦労したことは想像できますけど、しょうがないですかね。
小説では一番のクライマックスであるフィレンツェのドゥオモでの再会が、映画ではその前に2人が何度か会ってしまっていて、盛り上がりに欠ける結果になったきがします。映画独自のチェロリストのエピソードは少しグッときましたけど。
俳優人では、竹ノ内は無難にこなしていた印象。ボクの順正のイメージに近かったと思います。ケリー・チャンは、美人ですけど、ボクはあんまりかも。もっとケリーの演じるあおいに気持ちが入ったら、映画の印象も変わったのでしょうが。ユースケ・サンタマリアはおいしい役だと聞いていたけど、独自の崇を演じていて確かによかったかも。あとは、椎名桔平かな、存在感がありました。
あとは、フィレンツェの美しい景色とエンヤの音楽は見事にマッチしてましたね。
外国映画になりきれなかった日本の映画?って感じでしょうか。
なんだか、小説と映画の比較をしただけで終わっちゃいました。
まぁ、結論としてはラブストーリーの映画を男一人で見に行っちゃダメってことかな。(どんな締めや!)


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