日々精進 《日比野 桜》

 

 

■花■ - 2002年04月25日(木)


その日の朝の目覚めは不思議なくらい爽快で
ベットの中で自分で自分にビックリした。

いつもだったらお布団の温かさが気持ち良くて
時間ぎりぎりまで眠っていると言うのに。

…しかも今日は日曜。
昼まで惰眠を貪る心積もりで
昨日の夜は屋台の焼き鳥屋さんに
ドキドキしながら独りで初めて立ち寄って
焼酎のお湯割りをガンガン飲んだのに。

瓶ビールを手酌しながら真っ赤になっているおじさんに
焼き鳥を貰いながらクダをまかれたり
綺麗なお姉さん二人と化粧やダイエットとかの話をしたり
目の前にいるご主人と演歌の話をしたり

…皆、それはもうとても、優しくて。

夕方、長年付き合ってた彼にあっさり振られて
心が痛くて痛くて仕方なかったのに
優しい空気が私をふんわり包んで涙が出そうだった。
それは嬉しい涙なのか振られた時に出せなかった涙なのか
分からないけれど、とにかく堪えるのに必死で。

あぁ、良かった。
あのまま独りの部屋に帰って独りで泣いて。
そんなことにならずに良かったって思った。

…ベットから抜け出し
裸足でぺたぺたと階段を降りる。
しっかりした自分の足取りが嘘みたいだ。
全く酒が残っていない。

「おはよう冴。早いじゃない。」

台所を振り返ると
母がトーストをがりがりと齧りながらこちらを見ていた。

「おは…!!!」

私は言葉を止めて驚いた。
その母の奇妙な姿に。
目を疑うようなその光景。
見てはいけないものを見てしまった気分。

…母の頭に花が咲いている。

葉っぱが耳まで垂れてて
頭上には小さくて白い花が咲き誇っていた。

おかしい。
おかしすぎる。

「お、お、お、お、おかあさん?!」

ようやく裏返りながら声が出た。

母ってばそこまでお茶目な人じゃないよね?
コスプレじゃないよね?
そうよね?

一瞬の間に何度もグルグルと思いながら。

私の尋常じゃない驚き振りに母もビックリして

「何よどうしたの?!」

と素っ頓狂な声を上げた。

「はなはな!」

私が指を指すと母はお約束のように
自分の鼻を抓んだ。違うっつーの。

「鼻がどうかしたの?」

…ああ、気付いてないんだー。

私は急いで洗面台までドタドタ走った。

「どうしたのよーぅ…。」

と遠くなる母の声をまるっきり無視して。
そこで自分の姿を鏡を見つめた。

「何じゃコリャ。」

私は思わず呟く。
というか呟かずに居られない。

…私の頭上にも葉っぱが垂れているのだ。

しかも寂れたバニーちゃんの様に
巨大な葉っぱが2枚だらりだらりと。
葉っぱに触れようと手を伸ばしてみたけれど
まるで感覚が無い。

…見えてるだけなんだ。
何度も確かめながら思った。

それにしても何故だろう。
何故、私の頭には母のように花が咲いていないんだろう。
髪の毛をぐしゃぐしゃにしながら
気になって気になってたまらなくなった。
いやそれ以前に葉っぱが生えてる事がおかしい…

というツッコミは無しで。

とりあえず、外に出てみたくなった。
外が一体どうなってるか好奇心がムクムクと沸いてくる。
やっぱり皆、葉っぱを垂らしてるんだろうか。
思わず顔がニヤついた。
居ても立ってもいられなくなってしまう。

バタバタとまた自分の部屋に戻って
急いでパジャマを脱いで着替えて準備を始めた。
靴下を履くのももどかしい。

「あー気になるー!!」

思わず叫んでしまう。
それ以前にどうして葉っぱが生えてるのかと言うのは
後から考えればいいと思った。

…私はとびきりの大雑把なのだ。


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書き始めました。新しく。
コレが終わる頃には
復活しますHP(断言)

今日スポーツドリンクを
何とも知れない自動販売機で
購入したら、そこには
「冬虫夏草入り」
の文字が。

何かね、冬虫夏草って
どうしても「虫から生えてる草」
ってイメージあるんす。
…無いですか?ワタシだけ?

何だか開ける事出来ません。
ぐもー。



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