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2006年01月06日(金) 「女王蜂」

イナガキ金田一が帰ってまいりました。

今回は全2作以上にエンタテイメント作品に仕上がっていたかと。
第1作・第2作が純和風だったのに対し、3作目の今回は和洋中と見た目も華やかだったので
余計にそう感じるのかもしれません。
物語もかなりテンポ良く進んでいて、見易い作品になっていました。
もちろん、星さんならではの映像の癖や美しさも失われることなく。
(断崖絶壁にシンメトリーに血のりとか?)
その一方でちょっと驚いたのが、所々オリジナルな展開になっていたこと。
意外とイナガキ金田一って原作に忠実だったんですが、今回はのっけから「おっ母さまがおとっつまを殺した」という話が出てくるなど、変わっている点がありましたね。
ある意味、イナガキ金田一のオリジナリティを全面に出してきたのかな。
まぁ、登場人物を整理して解りやすくした結果だし、原作至上主義でもないので私はOKでしたが。
今回は先に原作読まなくても良かったかなー。

キャストでいえば、高橋さん(衣笠宮)がいい味出してますねぇ。
変装したときの怪しさと、そうでない時の品の良さ。その差がすごい。
栗山さんの印象は……まずいい悲鳴だなと。やたら耳につくだけの甲高い悲鳴じゃなくて
とてもいい声だな…と悲鳴を聞いて思いました(変ですかね?)
最初に断崖にたたずんでいる時は箱入り娘で清純な感じなのに
赤いドレスが似合うころには妖艶さを漂わせている。
栗山さんといえば、こういう妖しいイメージだったので逆に清純な表情に驚きました。
琴江のモノクロのポートレートなんて、すごい綺麗ですわぁ。
及川ミッチー。こんなにハマり役でいいんすか?あのキザな台詞とか衣装の似合うこと。
つい「ベイベー」なんて言い出さないかと期待しちゃったり(笑)
一番オイシイんだもん。


で我らが耕さん。
イナガキ金田一って「金田一さん」より「耕さん」てのが似合うんですよねー。
小日向さんのあの声で言われるのが、これまたぴったりなんだもん。
今回はそんな「耕さん」が沢山聞けて楽しいな。

すっかり板に付いた…というより、金田一がそこに居ました。
よく考えてみると、今回は前作から1年(以上?)の間を置いて撮影されたんですよね。
間には「M」があって「飛鳥へ」があって、久しぶりの金田一なのにとても自然に振舞っている。
公式ページの小日向さんのインタビューで「役に対して「飛鳥へ」とは違うアプローチをしている」というニュアンスのお話をされていたんですが、それがなんとなく判る気がします。
どんどん役者の幅が広がってるんだなぁ。

事件に関係ないときはゆったりとした喋り方なのに、事件に興奮したり推理するときは早口になる。
この落差がまた、いいんですよねぇ。
普段は役立たずっぽくて(爆)イナガキ金田一らしい(失礼な)
それから横溝先生や橘署長と絡むとホントに面白いんですけど。
何度も笑わせていただきました。
一番おかしかったのは、大道寺欣造と初めて面会するシーン。
「八つ墓村」を渡したのに、興味無くぽんとテーブルに置かれてしまい
なんとも言えない表情でその本をじーっと見つめてる耕さん。
喜んで尻尾振ってた犬がキューーーンって大人しくなっちゃうみたいな(笑)
あぁ…その顔がかわいいじゃないか〜。

さて、イナガキファンとしては勿論入浴シーンに触れないわけにはいかないでしょう。
TV誌のグラビアで見たより、遠い気がするんですけど……。
あ、もうちょっと見せてーって所で切られちゃった(爆)
でもあれだけでも、結構満足なんですけどね。
肩が見えてるしー。
男二人で入ってるのに、なんとも可愛らしくって。


奈落に落っこちたのに大した怪我もないのかとか
橘署長はどこの署長なんだよとか
ふところにそんな厚い本入れてたら重くないのかとか
常に本を持ち歩いてるんですか横溝先生?とか
風呂に入るときに帽子被ってるのに、出たら脱いでるのかよとか
赤い毛糸玉の中に何かあるって、なんで判ったのか?とか
そもそも月琴の一撃で撲殺できるんだろうかとか。
ツッコミ入れつつ見られて私的に楽しかったです。
これも妙な気合いなく自然に楽しめたってことかな?

もうすでに次作が待ち遠しいところではありますが
まずはDVD発売を!ちょっと期待してたんだけどなぁ。発売告知ないかなって。




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