Opportunity knocks
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2003年05月19日(月) 掛け替えのないもの

「ささやかだけれど、役にたつこと」読了。
カーヴァーの小説を読むと、カーヴァーの小説を読んだときにしか感じない、なんともいえない感情が後に残る。
なんだろうなあ、すごく静かな気持ちなんだけど、うれしいわけでも悲しいわけでもない。静かで安らかな気持ち。夢をみないで眠っているときの気持ち、というか、ただぼんやりと無心に何かをみているときの気持ちというか、赤ん坊が母親の体内にいるときの気持ち、というか・・。(そんなのわかるのか?という疑問はおいといて)

彼の小説の内容は決して明るいものではないし、むしろやるせないような悲観的な内容が多いのだけど、不思議に自然に受け入れてしまう。
あとがきの中で訳者である村上さんが、彼はほんとうにオリジナルな作家だった、と書いていたけど、ほんとうにそうだなあと思う。ああいう文章はカーヴァーにしか書けないとほんとうに思う。

カーヴァーは最後に書いた詩の中でこう書いている。

「望むものは手に入れたよ。自らをかけがえのない者と呼ぶこと、この地上におけるかけがえのない者と感じることだよ」


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