Opportunity knocks
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「ささやかだけれど、役にたつこと」読了。 カーヴァーの小説を読むと、カーヴァーの小説を読んだときにしか感じない、なんともいえない感情が後に残る。 なんだろうなあ、すごく静かな気持ちなんだけど、うれしいわけでも悲しいわけでもない。静かで安らかな気持ち。夢をみないで眠っているときの気持ち、というか、ただぼんやりと無心に何かをみているときの気持ちというか、赤ん坊が母親の体内にいるときの気持ち、というか・・。(そんなのわかるのか?という疑問はおいといて)
彼の小説の内容は決して明るいものではないし、むしろやるせないような悲観的な内容が多いのだけど、不思議に自然に受け入れてしまう。 あとがきの中で訳者である村上さんが、彼はほんとうにオリジナルな作家だった、と書いていたけど、ほんとうにそうだなあと思う。ああいう文章はカーヴァーにしか書けないとほんとうに思う。
カーヴァーは最後に書いた詩の中でこう書いている。
「望むものは手に入れたよ。自らをかけがえのない者と呼ぶこと、この地上におけるかけがえのない者と感じることだよ」
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