水野の図書室
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2021年03月12日(金) 柴田よしき『どっしりふわふわ』

「注文の多い料理小説集」(文春文庫)のラストを飾るのは、柴田よしき『どっしりふわふわ』。
パン職人の方や、パン作りが趣味の方は、ものすごく引き込まれると思います。
パンやさんを開業したいという人にも参考になる部分がたくさんあるのでは?

タイトルのどっしりふわふわは、どっしりしたパンとふわふわなパン。
日本人は、ふわふわ系が好きな人が多いといいますが、どうでしょう……
どっしりハード系も人気ですよね。

恋のお話も絡めながら、ふむふむと読み進めていくうちに、
エエエエーーーーー!?
という展開になって、騙されたというより、作者に負けた気分。
してやられましたな。って、こういう時に使うんですね。
文字だけで読む楽しさを再確認しましたよ。
おふたり、幸せになってね〜
美味しいパンが食べたいわ〜

この短編集七つの物語、最初の柚木麻子『エルゴと不倫鮨』と最後の柴田よしき『どっしりふわふわ』が特に印象あざやかです。


水野はるか |MAIL
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