水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
胡瓜(きゅうり)の馬とは、お盆のときに仏壇にお供えする精霊馬(しょうりょううま)のこと。 胡瓜で作った馬と一緒に、茄子の牛も置きます。 馬と牛はご先祖様の乗り物。 足の速い馬で来てもらい、帰りは、ゆっくり戻ってもらうために牛なのだそうです。
荻原浩『胡瓜の馬』── お盆の帰省を象徴するようなタイトルですね。 お盆休みに妻子を家に残して、ひとり故郷に帰省する主人公。 40歳を越えて、人生を振り返りたくなる時期に、高3のクラスの同窓会の案内が届けば、思い出さずにはいられないことがあります。
故郷の駅。 懐かしい空と山。 幼なじみの女の子との思い出があふれてきます。 もし、あのとき、連絡が取れたならと考えても、あの日には戻れない。
人生は一度きり。 もしもは、ないのです。
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