日記

2005年07月07日(木) 『スーパースクーターハッピー』


七夕ですねえ。くもりですが。七夕ですねえ。笹の葉軒端に揺れてるの余り見ませんが。
七夕ですねえ。小説置き場に、非小説な読み物コーナーをこっそり設置しました。


こんばんわ、七夕ですねえ。雹降りましたが。もえぎです。
夕立雷砲弾降雨、それに雹。
あまりにころころお天気変わるので、織り姫と彦星が心配です。
だって雹ですよ!ひょー!
アスファルトにころころ白いの落ちててなんだろうと思ったら氷ですから。
天を見上げてはもしかして現在ふたりは修羅場中なのだろうかと心配に。
結局最後にはちらほら青空がのぞいていましたので、和解したのでしょう。
一年に一度きりなのですから。どうぞごゆっくり。なーかーよーくー。

せっかくなのでいきつけのパン屋さんで売っているケーキを買ってみたり。
雨上がりの香気が嬉しくってお祝い気分。なにせ七夕。
七夕祝いのケーキは、まだ冷蔵庫に入ったままですけれど(食欲なくて…)
まあ明日の朝ごはんにでもします。一日遅れな七夕後夜祭ということで。
それに明日はお仕事もお休みなので、あまいもの食べてのんびりです。
ともあれどういうわけだかよく分かりませんが、取り敢えず七夕なお話など。
見る人によっては色んなジャンルがまざりすぎて、
わけわからないのがよく分かると思います。
でも可愛い女の子って、こんな風でも良いと思うのです。
可愛くてワガママでおしゃれな女のコ。

……一年前は本当にありがとうございました。
世界で一番すてきなひと。
わたしすこしがんばらなくては。





『スーパースクーターハッピー』(七夕)

「わたしの耳飾りはどこ?あの、螺鈿と珊瑚のとびきり可愛いアシンメトリーのよ!車の飾りつけはどういう状態なわけ?うんとうんっと豪奢にきらびやかにしとくのよ、さもなきゃ川でスピード違反の大暴走してやるんだから!今夜はただでさえ世界中の願いを乗せたかささぎが飛び回ってひどい渋滞だっていうのに、そんなことしたらどうなることかわかってるでしょうね。撥ねるわよ。轢くわよ。何羽か。その所為でお父様から厳罰くらったって知りやしないわ。わたしの衣はどこなの?ああ、この日のために一年間毎日毎日にらめっこしながらずっとずっと織ってたっていうのに、どうしていざってときにみつからなかったりするのよ!いらないときには嫌味言うみたいにきらきら視界に入ってくるくせに、なんて性格悪いんだか!おきにいりの紅は塗ったわ、星屑を織り込んだ裳裾のさざめき具合も完璧、我ながら精緻な刺繍だこと、真珠とアンタレスのかんざしは結い上げた髪のさすべきところにきちんとささってる。ったく、スコーピオったら、ちょっと星を髪飾りに貸してって言っただけであんなにウダウダ言うだなんて。肝が小さいったらないわ!でも無理に奪ってくるんじゃなくて、粘り強く交渉を続けたわたしって成長したものね。うあっ、もうこんな時間なの!?すっかり月がくすくす笑ってるじゃない!さあ早く車を出して!行き先を訊ねたりしたら問答無用で車輪の下よ!!」

 これらはすべてがひとりごと。あまいミルクの川が煌きながらそそぎ、幼い星々が囁きを交わす天空にて。とある姫君が自分の部屋でどたばたしながらイライラしながらうきうきしながらカリカリしながらにこにこしながら口にしていたこと。どうしてそんな状態なのかわからないなんて方はよもやいらっしゃるまい。
 意気揚々と、けれど少しの不安とときめきを胸に車に取り込んだ彼女は、空の交通違反ギリギリの速度で川を駆けた。急く気持ちが体を追い越して向こう岸へと飛んでゆく。文字通り流れ星となって回りを飛んでゆく星を後目に、彼女の口元は次第に深い微笑を形作っていく。あまい流れにくしゃくしゃした黒い気持ちは綺麗にとけてそそがれてゆく。
 扉を開けて。光の向こう。やわらかな輪郭を帯びて、微笑む人がいる。それは。勿論。
 彼女は満面の微笑をたたえて飛び出した。そして当然抱きとめられた。相手を見上げると、悪戯っぽくはじけるように声を上げた。

「ハロー・ダーリン!今夜はとびっきりきめこんで、あなたを悩殺しちゃうんだから!!」


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