| 2005年03月16日(水) |
『(題名が決まらないジャンル外も甚だしいお話)』 |
あんた久し振りに日記書いたと思ったらいきなりこれか。 そもそも今日は自分にとってのゼノな記念日のはずなのにねえ……。
こんばんわ、色んな意味においてごめんなさい。もえぎです。 あはは…すみません、何やら、このところ、おかしいです。 いえ、おかしいのはわたしだけでそれ以外は全て正常に機能しています。 ただ今更のように、エピ2ショックがひしひしとわたしを蝕んでゆくようです。 もうわたしのハートに未知数が火をつけることはない……?
今日は、ですね。 わたしが初めてゼノをプレイした日。 受験が終わった空白の時間、わたしがやっとゼノに触れた日です。 あのよろこびを忘れることはないのでしょうけれど。 これ以上無心に抱き締め続けることは難しいのやもしれません。 だってそれには酷いトゲが 相手を突き殺すのを目的とするように生い茂っているのですから―― 今更。今更、思うのです。 どうしてこんな非道い酷いひどいことになったのでしょうね。
しかしだからといっていきなりこれはあるまいわたし(笑) まだ知ってから半月も経ってませんよ?攻殻。 わたしが影響を受けやすすぎるのか。それとも紺堂嬢ののせかたが上手いのか。 はたまたゼノで凹みすぎたところに空前絶後のクオリティが救いのようだったからなのか。 どれもかも、しれないですね。 そんなこんなで初攻殻話ー!言うまでもなく紺堂嬢に捧げます。 合言葉は、『マイナーにも愛をー!』です(笑) バトーさんはとっても大好きなのですが、何を考えたか少佐とスナイパーのお話。 サイトーさんは素子さんにひとめぼれなのだと信じています。 戦場で、戦慄が走るような壮絶な命を懸けたひとめぼれ。 でも大前提はバトーさんなのです。素子さんにおいては(課長はある意味別格) 狙撃手は誰にも伝えず秘めて付き従うことに満足を得る忍ぶ恋なのだと夢見ています。 鋼の無能の大佐(酷)は好きになれないのでしょうけれど、サイトーさんは大好きです。 勢いだけで完成に一時間もかからなかったです。世界に需要が二人(自分含む)なお話。 あー…でもまだ全体が綺麗に整えられてませんね。後日ちまちまなおします。 ともかく、紺堂嬢との約束なので今日中にアップしなくてはなのです。 ああタイトルも決まらない。なにせサイトーさんのお話なのですから考え抜かないと! 櫻井さんに挑むつもりなどさらさらありませんが、うんと素敵な題名つけないと。 だって櫻井さんずるいです……『左眼に気をつけろ』だなんて。 何処までも何処までもゴダールがお好きですね、櫻井さん。東大卒攻殻脚本家さん。 さて。何処から意味をひっぱってこようか。 もっときちんと出来てから、ちゃんと贈りますね紺堂嬢。 だから今夜は仮アップってことで勘弁してくださいな。 そしてすっかり今日は私信みたいな日記で申し訳ありません……。
『(題名が決まらない…思案中です)』(アニメ版攻殻機動隊。狙撃手と少佐)
それは職場の朝のこと。ポーカーフェイスな誰かさんは、誰より早くご出勤。 ソファに腰掛けコーヒーを傍らに、隻眼で新聞を読んでいたら、ふと聞こえる扉の開閉音と。
鼓膜をゆるく揺らす軽い足音に、彼は視線を上げることすらない。欠片だって表情を動かしもしない。何せ狙撃手という性質上、常人よりもとびきり鋭敏に機能している神経や研ぎ澄まされた判断力分析力によって、小さな音一つで状況を把握することが出来てしまうのだから。しかし、まあ。この場合は。現在の状況は誰にだって分かりそうなもの。 日々硝煙と近しくあるような職場にあって、こんなに軽く、けれど一片の迷いもなく確かな足取りで歩くものは一人しかいない。公安9課における、ただ一人の女性であり中心人物でありそして――
「サイトー」 凛、とよく通るしなやかな鋼のような声音。それが名を呼ぶ。彼女のほうへ、彼女に射抜かれなかったほうの目を向けると、そこには丁度階段を下りてくる少佐の姿があった。 いつもは暗い紫紺の髪が、朝陽を浴びてライラックのように咲き誇っている。そしてまとっている衣装さえも、普段とは異なり、エクリュ色の支給制服をぴしりと一部の隙もなく着込んでいる。タイできりりと結ばれたブラウスは、喉元のボタンまでかっきり全て留められており、彼女の冷厳な立ち姿を一層流麗に引き立てるかのようだった。その服装と現在の時間から察するに、朝早くから課長と共に首相官邸かもしくは何処かの公的施設に赴いては、上のお歴々と煩雑な多くの遣り取りを交わしてきたのだろう。それもこれも、一度は打ち砕かれた9課の正義を再び確かに貫くために、どっしりとした地盤をより強固に固めるため。 ほんの僅かな間にこれだけの情報を得ると、彼はやはりちっとも表情を動かさないまま、顔を上げようとした。 のだが。 「少佐。おはようございま…」 「動くな」 言葉半ばで、眼前に突きつけられた細い指にぴたりと先を遮られ。思わず命令に従ってしまい…と言うよりは、思いもよらない相手の行動に、咄嗟の反応を封じられてしまった。 想像していたよりも随分と早く自分の側にまでやってきていた少佐は、人差し指をそのままに、ソファに腰を下ろしたままな彼の体の真ん前に陣取ると、ひょいと腰をかがめた。そっとこちらに伸ばされてくる指は誰よりも繊細で、誰よりも白皙。透き通った柘榴の瞳が、鼻先に触れそうなほどすぐ近くにあるのを、彼は見て取った。
「漸く上の許可が下り、9課が正式に再編されたとはいえ、まだ日が浅い」 伏し目がちのまま淡々と語りながら指を動かす。大きく開かれていた彼のシャツのボタンを留める。 「今回の一件で、あらゆる意味において総理に目をつけられたと考えて良いだろう」 向かい合う相手のボタンを器用にするするとはめてゆく。時折冷たい指が触れる。 「これからは政府のお偉方に接見する機会も必然的に増えそうだ」 澱みない動きで、一枚きりのタグさえも、ボタンで蓋をしてしまう。そして更に上へ、上へと。 「だから」 細い指が喉元まで昇ってくる。けれど、ふ、と離れる。
「せめて第三ボタン程度まではとめておけ」 大きく見開いた隻眼の、信じられないほど近い位置で悪戯っぽく細められた彼女の柘榴が、とても綺麗に煌いたように思えたのは、陽光の所為だけではないはずで。口の端に灯った、滅多にない微笑がとてもあえかなものに見えたのもまた、そのはずで。 一番上までなどと堅苦しいことは言わんからなと、小さく付け加えると、すぐさましゃんと姿勢を正して、まるで何事もなかったかのように立ち去ってゆく。その後姿が閉じ行く扉の向こうに消えて、暫く経って。更にもう少し経って。それからいつものように同僚たちがやってくるまで。 堅固無比たるポーカーフェイスがほんのりぐらついたのを誰も知らない。
金城鉄壁ポーカーフェイス。けれどそれをも上回る、更なるポーカーフェイスのみせたやわらかな笑みは、まるでやさしい破城槌めいて、彼の無表情をささやかに崩したのだった。 公安9課、ただ一人の女性であり、中心人物であり――ディーバな女帝たる彼女が。
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