samahani
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2002年10月11日(金) 雨降りに私は母になる 〜学校事情〜

ここ2日ばかり、一日中雨が降り続いている。 だから、

いつもはスクールバスで登校する息子たちを私は学校まで送っていく。

ここに来て初めて知ったのだが、アメリカの高校は義務教育なのだ。

日本のように公共交通機関の発達していないアメリカでは、

高校生も、黄色いスクールバスで学校に行く。

バスは、子どもたちが全員乗れるほど台数が揃っていないので

小学生から高校生まで、時間差で使い回しをする。

朝6時15分に高校生の乗るスクールバスが来る。

それを送り届けると、7時15分に中学生の乗るバスが来る。

小学生は一番最後で、8時15分に来る。

まだ夏時間なので(時計を1時間早めた状態)5時半に起きても、

家を出る頃になっても、雨降りだと暗いままである。


学校にクラスがあり、クラス単位で行動するのは小学校までで、

中学・高校は日本の大学のように、個人単位で科目を履修する。

自分の取る科目の教室に1時間ごとに移動するかたちだ。

廊下には個人のロッカーがあって、学校に来たらすぐ、そこに

ランチボックスとバックパックを入れ、勉強道具だけを手に持って

各教室へと急ぐ。 移動時間が短いのだ。

ロッカーは小さくて最低限のものしか入れられない。

傘も冬の防寒用のコートも入らない。

アメリカ人が雨降りに よく傘なしで歩いているのは、中学・高校時代に

そんな事情で、傘なしで登校して雨に濡れることに慣れてしまうから

なのではないだろうか。

雨に濡れるのは、かわいそうだと思う日本的発想の私は、

「きょうは雨降りだから学校まで送っていくね」と提案する。

雨の日には、いつもの3倍くらい多くの車が車寄せに並んでいる。

日本的発想と言わずとも、雨に濡れてはかわいそうと思うのは

どこの母親でも同じということか。

朝2回のドロップ・オフをしたら、私は8時には開放される。


スクールバスの使いまわしのせいで、高校生は2時40分には

学校から帰ってくる。中学生は3時5分。小学生は3時半。

それから長い放課後。

日本の高校生と比べたら なんと楽なことだろうと思う。

塾にも行かず、親の干渉も排除した、自主性だけが頼りの勉強方法。


雨降りに学校までの運転手をするくらいしか、私は親らしいことを

していない気がする。


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