| 2002年12月05日(木) |
僕だけの大きなのっぽの古時計 |
うちには小さいころ、古い時計があった。 ごっごっごっごっ…という音で動いていた、と、僕は記憶している。
その部屋は、昔、僕の父の弟が使っていた部屋で、僕が住んでいる部屋は、その2階だった。
6年前に引っ越したから、もう、その家はないけれど。
その部屋へ行くのには、僕の家の隅っこの古いドアを開けると階段があって、 でもそのドアの前にはおもちゃとか、いろんなモノがたくさんたくさんあって、ドアを開けたところも物置になっていて、通れない場所だった。
でも、年に一度、通れるときがある。
年末の大掃除の時だ。
僕は恐る恐るドアを開けて、もう誰もいないその部屋へ、こっそり行くのだ。
ごっごっごっごっごっ…
大きな振り子が動く。
幼い僕の記憶では、その時計は僕の背の2倍はあった。
亀と鶴の剥製が、その部屋にはあった。
まだあまり物事が理解できない頭でも、 死んだ生き物を飾っているという漠然としたことだけはわかっていて、 恐かった。
今でも僕は剥製が恐い。
何も生きていないその空間で。
ごっごっごっごっごっ…
動いていた。 時々、「ぼ〜ん!!ぼ〜ん!!」といきなり鳴る。 恐くて恐くて 泣きたくなった。 走って2階へ逃げた。 途中でつまずいた。
なんであんなところへ行ったのだろう。
…どうして今でも行きたいのだろう。
だからなのかわからないけれど、 あの歌を口にすると、 あの歌を耳にすると、
あの4歳の冬を思い出して。
恐くて恐くて喉がぎゅぅってなるのだ。
平井堅は嫌いじゃないけどね(笑)
今日のBGM>平井堅 大きなのっぽの古時計
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