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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2008年12月20日(土)
纏められても、投げ出されても。


今季見ていたドラマというと前クールの魔王の流れから流星の絆、ジャケ買いでコミックスに何度か手を出そうとしてはやめていたブラッディマンディの二つ。其々が終わりを迎えたのでちょっと呟き。
出来る限りネタバレをしないようにしているつもりだったりするけれど微妙です(言い訳が長い)。

先ず流星の絆は、小ネタが面白かったです。原作がどうなのか知りませんが、つまり所謂クドカンテイストなのかという意味で、しかしこれのお蔭で重たくなりがちな本編を面倒にならずに追えたので。
但し最終的な流れには個人的に疑問。元来よりの疑りぐせにて、これだけピックアップされている人間がそのまま大当たりじゃつまらない、と犯人探しも抜かりなく続けたものの、考えられ得る、裏切られると痛くて犯人だと驚く人、が一人しか配置されていなかったので。
それから、美し過ぎる流れ。綺麗に纏まり過ぎていると言ってもいい。後述のブラッディマンディとはある意味対照的ですが、予定調和感が否めない。
勿論の解決方法から(まぁ此方は王道と呼べるとしてもだ)、主人公サイドとする以上これまでの所業を放置プレイが出来ない事も、ラストシーンのあり方も、なんだかなぁ、と。
思いっきり出過ぎていて逆に反感を懐かないというトリックにてまさに特別出演の某方は、ドラマから見ているからか別にいいんですけどね。
作中で激昂してみせたポイントを容認しているのは、その怒りが本当に男ではなく兄としてのものだったからなのか、それとも無神経王子の人柄を認めたからなのか、どちらにしてもその解説が欲しかった。
正確にはいい人っぷりのアピールは濃かったですが、それは悉く功一の神経を逆撫でしまさに無神経の名を恣にしている証でもあって、それがすんなりオッケイに繋がるステップアップとしては最後の取引くらいしか思い当たらないものだから、なんだ結局世の中金なのかとかちょっと捻くれてみたりもする。
ちょっと拗ねているのは、解決したらそのままで投げ出されてしまったから、というところもあります。執念は、悲哀に負けるのか? 悔しさや情けなさで、代替となるのか。
手を汚せとは言わない。尤もらしい後日談じゃなくたっていい。だけど自立の覚悟と共に我々が垣間見る事の許されず流された時間で蟠りが多少飲み込める程度に解決したというのなら、そここそが見たかった葛藤じゃなかったのか? と。
まぁ、だから最後にして、毒は全部犯人に持たせているところが、綺麗過ぎて、やや人間味が薄っぺらくなったな、と。

ブラッディマンディは、あれですねどう考えてもこのクールで完結させられないよねという原作付きにありがちな展開でしたどうもありがとうござ以下略
マガジンを購読続けていればよかったんですが僕の中のマガジンの歴史はまだKYOがやって以下略


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