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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2008年07月08日(火)
いやな事はいやだよって、云う。


最近すきな漫画の話。単行本だとジャケ買いもあったり惰性だったりもありますが、現在随分減量した末購読の生存を果たしている花とゆめに連載しているNGライフが、個人的に非常に面白いなと。
相変わらず不勉強なので暫くポンペイが実在するものだったという前提さえ理解しておりませんでしたが。この人のギャグとシリアスの濃度、其々の味付けがすきです。
そも作者の草凪みずほ氏をすきになったのは、ちょっと名前忘れてしまったんですがボディーガード対自称殺し屋の漫画でした。もうめっさ、この設定とかキャラクタに惚れ込みまして。
全二巻という短さながら、本筋は(さらっと読む限りでは)余す事無く伏線を回収して見えるので(本当は隠し玉が残ってるという可能性は否めませんが)、もっと長く読んでいたいという思いもありつつ、そういう寂しさであって所謂打ち切り(かどうかは知りませんが)に対しての不満とかじゃないという事は、多分満足しているんだと思います。尤も、例えギャグパートが長引くだけでもいいからやっぱりもっと、という望みはありますよ。ありますが。

そういえば単行本で追っていた方のすきな漫画としてはビターバージンが終わっていました。ややネタバレです。
これもまぁ、なんやかや納得は出来るんですが、さみしさよりも、最後の〆はどうなのかなと。
別に投げ遣りとは思いませんし、ハッピーかアンハッピーに断言しないところがよりリアルだと思うし、話の流れとしても理解出来るんですが、リアリズムに添い過ぎて、もう少し夢が欲しいような。
特に互い、自身を一時凌ぎと思っているところが、盲目的になって独占するのもナンセンスですが、いつかよりよい相手が見つかる、なんて気持ちでいいのかよと。
いや、だからお互いを尊重し合うからこそってのもそうなんでしょうが、最終的にその二人が二人を想い合う遠慮こそが、何より引き裂いていくのだと思えてならない。
果たして最近作品の終了に関して大満足という快感を味わった事が無いのですが、大抵不満か納得出来るけど寂しいとかんな事のたまってますから、いつか爽快感と共に長い旅路を終えたと感慨深くなるようなお話に出逢いたいものです。

序でにコンシェルジュの有明さんと鬼塚さんを応援し隊。最新刊では外野の妙な突付きにより有明先生がぢっと手を見ていたので嗚呼なんだよどうなるんだよとときめいております。彼の場合は働けども足りないのは金銭よりも自己の満足や欲求ですが。


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