
戯 言ノ源
―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
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| 2008年06月10日(火) ■ |
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| 最大最強最悪の敵さん、こんにちは。 |
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ネットを彷徨っている最中、所謂自叙伝的な小説のようなものを読んだんですが、本当は読みたくなくて、何故って執筆者の宣伝が個人的に痛くてたまらないものだったからなんですが、それでもただで読める内だし出会った縁だしなんて曖昧もいいところな感覚で、一つ見ると最後まで見なければ気が済まない性格も相俟って読み進める。 決して、そんなつもりは無いといったってそもそも前置きしている時点で多少そんなつもりがあるんだろうと取られても仕方が無いんですが、大阪弁が酷く下品且つステレオタイプな代物だったのが頂けない。作中の主人公及び取り巻く周囲が大体その使用者で、尤も自叙伝なのだからそれがリアルだと言われればそれまでだけれど、あまりその語り口調を生で聞いた事はないし聞いたとて全くそんな風に思わなかったのは若しかしたら関東人な自分に気遣って、いや何を気遣われる対象なのかわかりませんが兎に角、絶対、そんな風に下卑に野暮にしなくてもいいだろうと思われる場面でさえとことん、旧世代の匂いがする。 語り口調も魅力の一つではあろうがそれだけでキャラ総てを判断もしませんがそれでもそれも一助して、やっぱりあんまり面白くなかった。何せ前宣伝からしておれ才能あるし面白いしみたいな仕様なのだ。勿論そういった自信は必要だろうし少なからず創作というものに携わるならその意気が無ければ意味が無いだろうし、へこへこ下手に出てればいいのかと問われると窮しますが、惹かれない文章を書く人の惹かれない文体 が面白い訳が無いのだ。 全く以て何処が面白いのかと疑い首を傾げる時が多く、おっと思ってみてもそれは大体誰かに言われた台詞の引用で、それらを掛けて貰えるという時点できっとある面では優れた人なのだろうけれど、まぁつまらないんだこれが。本当に。絵文字でも付けて冗句すよって軽くする気も失せるくらい大真面目に。 多くを傲慢と作中で呼ぶが、作者こそが尤もエゴイストで、それをわかっているという口が先ずわかっていない。……なんて言う、自分もとんでもないエゴイストだ。 まぁ、あれですよ。波長の合わないのってあるよなって事です。とは言いながら、例えば余程でなければ漫画もアニメも面白くないなんて感じないし、他にもっと面白いものがあるとか用事があるとか無ければ途中で切るのも出来ないから(人それ惰性と呼ぶ)、だからといって万人受けしないなんていつお前が世界の評価基準として制定されたとセルフツッコミを入れたいところですし多分いや絶対万人側に入る確率は入らない確率より低いだろうし、万人受けがなんぼのもんじゃいとも思うし。 つまらないものは、つまらなかったんです。
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