■気合という言葉ですぐ思い浮かべるのは、示現流の「チェストー！」の気合です。
実際に聞いた訳ではありませんが、猿叫ともいわれるようで、日本刀でそのような気合と共に切り掛かられたら、さぞかし恐ろしいと思います。
学生時代の練習は、常に「気合を入れろ！」の激と共にありました。今でも、特に子供達の練習にはそう言いますね…。
■少林寺拳法の気合は、「a＝ア i＝イ u＝ウ e＝エ o＝オ」という母音が多いようです。ただし、aには前にｙが、iには後にyaが、uには後にnが、eには後にiが、oには後にuが、それぞれ付くようです。整理すると、
��a＝アは、ヤァッ、ヤァー
��i＝イは、イャッ、イャー
��u＝ウは、ウﾑ(表現がどれも難しい…)
��e＝エは、エｲ
��o＝オは、オゥ、オー、
このようになるでしょう…。「アイヤー」「キェーイ」「ウォー」「オゥリャー」などの気合は、あまり聞きませんね。
■昔、映画『少林寺』で中国武術家たちと話をした時、この気合の話になりまして、リー・リンチェン氏（現ジェット・リー）は、「パハッ！」「クワッ！」という気合を、突き動作と共に示してくれました。
この気合は日本武道では無いようです。息の出し入れ＝気の出し入れを同時に行うような、不思議なものでした…。
考えてみれば、気合は、民族＝言語の違い、力の出し方入れ方＝用い方、種目＝力の種類などによっても、当然違うのでしょう…。
日本では勝どきの「えい！えい！おー！」が代表的？な気合ですが、これは古くからあったのでしょうか…。
■中野先生は、「ヤッ！」と「ヤァーー！」という、短と長の気合を示して下さったことがあります。
新井先生は「エｲ！」という低い気合を発することが多いようです…。山崎先生は「ウﾑ！(表現難しい…)」という含み気味な気合を出されます…。中野先生は「(ャ)アー！(表現難しい…)」という高い気合でしょうか…。
違っていたら失礼です。
しかし「阿吽の呼吸」とい云われるように、有声の気合と共に「吽！」の気合もあります。
■気合は、ここ一番の体内エネルギーの爆発で、私はいつもいつも出せるものではないと考えます。ですから練習の際の「気合を入れろ！」は、厳密に言えば「声を出せ！」でしょうね。
教範でも(初心のうちは)そうしなさい、と書かれてあります。
| 2006年01月11日(水) |
◆合掌談義、拳法談義 |
■新年あけましておめでとうございます。今年も書きたい放題しますので、皆様におかれましては、お読み下されば幸いです。また、感想などありましたら、お聞かせ下さればさらに幸いです。
さて、昨年、書きたい放題しました「合掌の理」、並びに「ベトナム武術」の中で、合掌礼のことについて触れました。礼式＝手の幅があまりにも広過ぎたり、特に狭過ぎたりするのは不適当である、と述べました――。
今年になってＰＣで遊んでいたところ、作山先生からずいぶん前？となった結婚式の画像が送られて来ました。中野先生が司婚者をされている珍しいものです。私は司会者。式は高萩道院で行われました。
ところが画像を見ると、中野先生の合掌礼の幅が狭いのです。本ＨＰの道院紹介の下段写真にあるように、私は広めです。実は作山先生は狭め…。
■合掌の幅は、横拳で一つから一つ半が適当であろうと書きました私は焦りまして、作山先生に電話をかけました。以下はいつもの二人の(楽しい)長電話の内容です。ただし、要約であることをお断りしておきます。
「ヨシナガちゃんが送ってくれた、結婚式の写真さ、中野先生の幅は狭いね。僕は先生の影響を受けてないのかって、ガッカリした」
「そんなことは無いよ、シンちゃん」
「で、色々調べたらさ、カッパブックスの中に、開祖と中野先生の合掌相対の写真があって、開祖の合掌礼は広めなんだ。高さも眉間より、やや高い。だけど、もう一つの写真では眉間の高さになってる」
「うん。あの時は婚礼というか、拳法ではないんで狭めなのかな。葬式でも大きくはしないね、というか武張るようで、遠慮して低くするね」
「そうだねー。でも、開祖はカッパブックスの発行にあたって相当写真に神経を使われただろうから、その開祖があの写真を掲載したということは、合掌礼に限らず、開祖のラチチュードは広いんだね」
「道着だって開祖のは短いなー。あれだと中野先生の道着が長くなってしまうね」
「だから、書きたい放題も半拳から一拳半の幅に訂正しようと思ってる。高さも眉間の辺り、ということにしよう。それにしても、お二人の相対間合いは相当広い、これはスチール用と言えないことも無いけど、合掌の幅についての違いは、お二人の“間合い感”もあるかもしれないね」
「それはあるなー。開祖は当時としては大きい方だったろうし、開祖と比べたら、中野先生の間合いは明らかに違う。開祖は懐を広くして、誘い込んで掛手したり、五花拳を使いやすくしていたかもしれない」
「そう言えば、開祖は構えをフワッと花の様に構えなさいと言われたけど、続きがあって、力は外から内の方が、内から外の力より強い、と八相構えからの内受けを示されたことがあった。義和拳なんか、明らかにそうだね。崩すもんね」
「開祖の力が外から内とすれば、中野先生は内から外と言えなくも無いな。ピシャッ！という力が内から外に出てゆく感じがするね」――。
■まあ、こんな（拳）法の話を、二人で年がら年中してるんですよ。
お断りを繰り返しますが、あくまで二人のプライベートの会話を転載した訳です。正鵠を得ているとは限りません。また、要約しましたので、作山先生の真意を代弁しているとも限りません。そこら辺は書きたい放題に免じてお許し下さい。
では、本年もよろしくお願い申し上げます。
拳法の話しが一番楽しい！
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【注意】本「書きたい放題」は気持ちの問題もあり、即日にアップします。ですので、当日中、あるいは翌日にかけ、表現の過不足を改める場合があります。印刷して読む場合は数日後にお願いします。
表現が異なったまま残るのは、私にしてみれば不本意であります。いずれ、リニューアル？＝改訂して行きたいと考えています。★印なんか付けますか…。
| 2005年12月26日(月) |
◆ベトナム武術＝天門道 |
■昨晩のＴＢＳ「世界ウルルン滞在記」は、ベトナム武術＝天門道を紹介していました。
以前にもインドレスリング＝クシュティを紹介していましたし、この武術シリーズ？ 観る我々にとっては興味深いですね。ハノイから車で二時間ほどのとある農村で、１９世紀末に興った武術だそうです。
番組のナレーションでは「この武術の目的とするところは争うことではなくて、丈夫な身体を作ることにある」(要約)というものでした。
しかし村の老人が申すには、「我々農民は厳しい自然と向かい合っているので、丈夫な心と身体が大事なのです」(要約です)と、身心の偏り無い健康法であることを強調していました。
■見るところ、中国拳の影響が強いようです。気功＝硬気功の鍛錬法やら、横拳の基本突き、単独演武、相対形演武、武器術やらが行われていましたが、対戦形式の練習は見ませんでした…。
中でも圧巻は軽身＝キンタンと呼ばれる鍛錬法で、川に竹で編んだ、我々で言えばゴザですか、を浮かべ、その上を一気に走り抜けて渡る歩法＝技。
村の中でも５人しか出来ないというこの技に、ホームステイした青年俳優が試みます。が、数歩でダメ。しかしステイ先の青年はなんなく渡ります。
彼は筋力も運動能力も高く、最高１３０ｍ走破！の記録保持者だと云います。簡単そうにやりますが、実際行ったら同様にボチャン！でしょうね…。
■今月号の会報、山崎先生が歩法のことに触れています。私は詳しくは知りませんが“ナンバ歩き”というものでしょうか。違うかな？
それでキンタンはと云いますと、合掌した手を左右に広げ、膝から下で足を小さく回転させ、足の接地時間を極力少なくし、頭を動かさないよう、まるで滑るように走ります。
手を振り腿を上げる１００ｍ走とは、全く異なる走法です。バランス感覚、(別の？)足の筋力、そして「出来るんだ」という精神力が要求されます。
■結局、青年俳優は天門道に入門、三日後の演武祭で再チャレンジします。彼もなかなか良い身体をしているので期待しましたが、十歩が限界でした。相当難しいようです。
私が可笑しいと思ったのは、クシュティの時もそうでしたように、師範から初心者の“掟”を申し渡される場面です。
「禁酒、禁煙、それと女性との接触＝セックスはだめ。もし、どうしてもやりたい（？）時は私に言って来なさい」…。現代の日本の若者では１００％？無理ですね。大学生は新歓コンパがあるもんね！
■最後に技術的な関心事です。
�｜羚餬�法の馬歩との比較。これも詳しくは分りませんが、天門道の基本立ちからの突きはちょっと違うようです。
つま先が平行、乃至内向きではなく、開いていました。相撲の四股を踏むような姿勢からの突き訓練。バランスを重視するからかな。
�∩六麓圓茲蠍淆緻棔△箸いΕ侫．鸚萓犬鉾爾錣譴道�院に行き、青年俳優が入門の誓いを立てる場面。
先生の合掌礼は前回の“書きたい放題”で触れたように、手と顔の幅が横拳で一つちょいほど。指がすっと立って、中指が眉間の高さ。肘を張りつつ肩の脱力が出来ている素晴らしい合掌礼式でした。私のと似ている感じがしました。hahaha!
�Ｎ�習中に笑うのと怒るのはご法度。「極端な感情を現すと、体内のバランスを崩す」(要約)というのがその理由らしい。
この武術のキーワードは身心のバランスにあるようで、誰が強いとか弱いとか、どの武道が強いとか弱いとかいう会話は、番組中に全然無かったです。
観た後、とても清清しかったですよ！
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【注意】本「書きたい放題」は気持ちの問題もあり、即日にアップします。ですので、当日中、あるいは翌日にかけ、表現の過不足を改める場合があります。印刷して読む場合は数日後にお願いします。
表現が異なったまま残るのは、私にしてみれば不本意であります。いずれ、リニューアル？＝改訂して行きたいと考えています。★印なんか付けますか…。
■最近は見なくなりました。合掌礼に対して、（開祖が）手刀で打ち込んで、それを上受けする練習。武専や道院長研修会の折、初っ端、先生はよく合掌礼を注意されました。
「昔、軍隊では上になるほど敬礼がいい加減であった。イヨッ！なんてね。兵隊はきちんとしているのに上官が手本を示せない、これではだめだ」(要約)。
しつこいくらい、道院長の心構えを求められました…。
そして次にこの“上受け”という流れになるのですが、今改めと思い返すと、合掌礼を叱ることは少林寺拳法の基本を躾ける、という意味があったのでしょう。
先生は少林寺拳法が崩れないように、常に根本の形を説かれていたのです。立ち方、座り方だって厳しかったですね…。
■「いいか、ワシが打ち込むから上受けしてみろ」。
合掌したままのところに、先生が「パン」と手を打って手刀を打ち込むのを「ヤー！」と全員が上受け蹴りをします。
「ムッ、ワシは右手で打ったのに反対に受けた者がおるぞ。八方目が出来ておらん」。時々、中段を突かれたりもしました。
八段の先生も新米道院長・支部長も皆一緒。初心者的な練習で、確かに先生しかできない実技指導＝法形指導だったです。でも、これ大事だったですね…。
■さて、�々臂犬鬚垢觝檗�円を描くように手を合わせる拳士がいますが、開祖はそうはされませんでした。正中線に沿ってスッと上げられました。
これは、自身の正中線を確認する意味がある、と考えます。ですから合掌からの上受けをさせると、体を振り身しながら、正中を避け、受け手は正中を守るように受けることを理解しやすいのです。
�⊂�林寺拳法の合掌は肘を張って目の前に行います。自分から見ると水平線と垂直線から構成される直角線が見えます。つまり手首が生きています。また五指をしっかり張っています。ただし指の間隔は空け過ぎません。
この合掌の片手をスーッと腸骨の前下方に降ろしますと、一字構えになります。一字構えは合掌形そのものです。したがって上受けに止まらず、払い受けも同様になります。
鈎手や内受けの時は若干手首をまっすぐ気味にしますが、とにかく少林寺拳法の基本攻防用器、受け手の基本運動線に合掌形は深く関わります。
�Ａ亜慌鵑僚颪�たい放題「2005年11月22日(火) 幻の技…!?」で述べました受け手に関してです。例えば、払い受けと足を捕る掛け手受けは、手首の状態において「生かす⇔殺す」と正反対になります。
例は突きに対する内受けでもかまいません。捕ろうとする時の掛け手＝攻防用器の指先に着目すると、合掌からの基本受けが出来ていないと、非常に危険なのです。
指を損傷する恐れがあります。触れた刹那、力が掛け手に変化するようでないといけません。それまでは指先は外に向かないのです。
ですから同じ燕返しでも、初級編＝内受け、中級編＝半月受け、上級編では形が全く異なるのです。当然、基本形から学びます。
実はこれはもっと深い意味があります。少林寺拳法に内在する逆転構造とも言うべき問題ですが、改めて論じたいと思います。
�す臂故蕕和進�に地域差？があります。側面図から見て、合掌が鼻先に付きそうな形があります。そこまで極端でなくても、手と顔の間が狭い拳士がいます。
おおよそで、横にした拳/コブシが一つから一つ半というところでしょうか…。狭過ぎたり広過ぎたりは、自空間が分かっていないのです。
構えの内側にはこれが必要です。城の堀？のようなものです。しかし逆に、あまりに広いとスキが出来ます。一字構えの手は拇指が微量道着に触れている、と考えます。
開祖は構えについて、「フワッとした花の様に構えなさい」と表現されたことがあります…。
■以上のように合掌礼は武的意味＝理を含んでいます。ですから拳士は、合掌礼を繰り返す度に、ある種練習をすることになるのです。
いや、合掌は拳法の修練そのもの。先生が厳しく叱られた＝躾けられた所以です。
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| 2005年11月29日(火) |
◆伊藤園会長、故本庄正則先生のお言葉 |
■「金儲けは私達がしますから、先生は少林寺拳法を一生懸命教えて下さい」――。
ちょっと日時と場所の詳しい記憶は飛びましたが、伊藤園会長、故本庄正則先生が私に言われたお言葉です。
たまたまご自宅がそう遠くなかった関係で、長男のＤ君(失礼ですが…そう呼ばせて頂きます)が中学生の時に入門。その後次男のＹ君、三男のＲ君をお預かりしました。Ｄ君は三段、Ｙ君は二段を取っています。
凄い企業の息子なんだなー、と思ってはいましたが、当然頭の中では一門下生であり、一ご父兄でした。
余談ですがさらに前、あるご父兄の紹介で入門した青年の親御さんの職業が「石油会社経営」となっていたので、どこかのガソリンスタンドを経営されているんだ、と思っていたら、某大石油会社社長の息子だった、何てこともありました…。
■それで昭和５５年、自宅の古家を改装して二十畳ほどの小道場を自力で完成させた時のことです。Ｄ君が遠慮がちに切り出しました。
「先生、失礼なんですが、父が道場の完成を記念して何か、ビデオなどをお贈りしたい、と言っています」。
「えー本当！…それなら太鼓を頂けたら嬉しいな」となって現在、道場に太鼓があります。
どうも、ビデオよりは遥かに高価な代物で、当時の世間知らずに赤面してしまいます。しかし私としては、本山新本堂に江崎真澄先生寄贈の大太鼓があり、同じ物がとても欲しかったのです。で、「贈 本庄正則」の文字が入っています。ＨＰ宝物館にある通りです。
その後、私が神奈川県の理事長となった時、県連顧問にご就任頂き、県大会を神奈川テレビで放映するスポンサーのお願いも快諾して下さいました。先生には本当に感謝しています。
■さて、上の本庄先生のお言葉は、言外に金儲け＝ビジネスは綺麗ごとでは済まされないので、少林寺拳法の先生には似合いませんよ、と言っておられる様に聞こえます。
また先生は、援助してもらえるような懇意の会社を紹介するので、例えば一社百万円の寄付が百社集まればイイですね、などという方法も示唆して下さいました。
この話しは実現しませんでしたが、議員振興連盟もさることながら、経済界支援連盟？ができれば、あながち不可能ではないかもしれません。ただし、「少林寺拳法を一生懸命教える」という条件付きですね。
■最近噴出している問題＝ビジネス臭が漂う展開は、どの辺から始まっているのでしょう。映画『少林寺』のチケットを組織を挙げて販売したあたりかな…。五十周年の際は、記念本の各道院・支部の購入一覧表なども作成されましたね…。
開祖はこう仰いました。「ワシは道着の販売も、宿舎の経営もせなんだ。そんなことは、みんな地元に任せてしまった」(要約)。
やはりこうなってみると、深い意味があったのです。言い方が変ですが、（自力が前提で）胸を張って寄付を募れる団体、ないし援助を申し出てもらえる団体――少林寺拳法はビジネスとは無縁の、人造りの団体なのです。
これを、一生懸命教えましょうョ！
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◆関連する掲示板の書き込みを載せておきます。
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味方止めるべからず！ 投稿者： あつみ♂ 投稿日：11月28日(月)11時01分48秒
◇昨日の有段者練習会は１５名(内紅卍６名)が集まりました。前回の紅卍練習会には９名が参加。これからも続けて行こうと張り切っています。
僭越？ながら、開祖から始まる拳譜に連なる先輩拳士の技に接して来た我々には、それを次世代に伝える義務がある、という思いが歳と共に強くなってきました。いつ死ぬか分かりませんもんねー。
◇◇ある拳士が最近気になっているＳ社と少林寺拳法の問題につき、意見とＳ社のアドレスを送って来てくれました。見ると、ＨＰには社長のブログもあり、そこで一種の暴露がされています。
うーん、これは由々しき問題ですね。
◇◇◇でですね、私はですね、学生時代の頃、近藤道文先生と原田公臣先生から聞いた話を思い出しました。若山旅館でした。幹部講習会だったと思います。
指導員の先生方がそれぞれの旅館を訪ねられて、お話をして頂いたんです。
「君達な、友達が喧嘩している時は理由の如何を問わず味方を止めたらいかんのよ」と笑いながら言われました。
「……？」の一同を見渡しながら、
「味方を止めたら、その間に相手に殴られるかもしれんでしょう。相手を止めたら、味方がやられることは無いんで、相手をぶん殴ることもできるかもしれない。そのあとで、もし友人の方が悪かったら意見したらいいんよ」
こんなお話だったですね。お二人は組織抗争の経験がおありなようで、原田先生が「(何かのことを思い出されたんでしょう)あの時は二人して命がけでしたなー」としみじみうなずいておられました」…。
◇◇◇◇まあ、他の意見もあるでしょう。しかし私はこうなったら、これは喧嘩である、と理解しています。法治国家ですから無茶は出来ないでしょうが、とにかく勝ってもらわなければなりません。で、その後は組織的な責任をはっきりするべきでしょうね。
とりあえず、少林寺拳法式の思考法のひとつであると考えます。
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開祖遺訓… 投稿者： あつみ♂ 投稿日：11月30日(水)10時43分13秒
◇遺訓とは死に際しての遺言もあるでしょうし、生前の言行がそうなったものもあります。『南州翁遺訓』などは、西郷隆盛は別に遺言として言い残した訳ではありません。
武田信玄は「我死して三年の間、喪を伏し…」と本当に言ったのでしょか。三年の間は国内の防備に専念せよ、とは言ったらしいですね。
徳川家康は、長子相続、鎖国は…あれ家康からかな？などなど、大きな枠組みを徳川家の為に残しました。日本の為、という意識はあったのかな。興味があります。
鎖国の是非はともかく、とにかく日本は他国からの侵略を免れた訳です。で、世界情勢に合わせるべく開国維新となった訳ですが、取り合えず彼の子孫は約３００年間は遺訓を守ったことになります。
言い方を変えれば、３００年経ってやっと変えた訳です…。
◇◇鑑みるに、開祖の言行にもそれ＝遺訓がありますね。開祖没後からの組織運営に再検証が必要かなー。
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三週間ほど前からＰＣが不調となり、仕方がないので新調しました。
それで設定やら何やら分からないことだらけで、この「書きたい放題」の更新もママなりませんでした。が、現在だんだんと復旧して来ています。
ツール＝道具に戸惑うと思考まで停滞するようで、この発見は面白かったです。今はだいぶ慣れて来て、考えることが自然に指先から出るようになりました。ただし目が疲れます…。
再開手始めは、カッパブックスの中に書かれている実技の再吟味を試みることにします。
■カッパブックスにはずいぶんと隠れた情報があるようです。仮に「幻の技」とパフォーマンスすれば、
�仝古戞�星三つ＝☆☆☆は上受け突きからの連反攻。こう書いてあります。
「（左中段対構えから上受け突き。熊手突きの後）左足を右後ろ引いて、それに体重をのせ、右足で中段へ蹴りこみをかける」
通常拳士はこの連反攻は行わないのではないでしょうか。小手抜き相対様に逆突きから逆蹴りを行っていると思われます。しかし天地拳第六にある、上中上突き＝戻し突きから蹴り様の手筋がここで行われています。
��内受けからの連反攻と屈伸突きからの連反攻。どちらも裏に出る体裁きなのに蹴る部位が前者は中段、後者は金的です。
両者の体勢の違いが顕著に分かります。つまり屈伸は深く、体を裏に抜く時、体勢を横気味にして不自由なので低い金的蹴りとなるのです。当然内受けはそうではありません。
―☆☆☆
��左対構えからの外押し受け突きの受け手と連反攻。「この場合外押し受け、指を開き、掌が外側を向いていること。…押し受けた左手で攻者の右手を引き落としつつ金的蹴り」
イ）掌を外側に向ける＝内旋させる動作と、体を同側、左に捻る動作は同調しやすいのです。これは差し替え入り身です。上受けの十字入り身とは正反対の入り身です。
ロ）なので、十字入り身より直線的に深く入るので、金的蹴りとなるのでしょう。
ハ）少林寺拳法の受けからの蹴りは、一字構えから蹴るのを基本とする意味が明快になります。
受け右構え、開き構えからの内受け蹴りにも同様な動作が書かれています。尚、写真のみですが、上受け蹴りの裏も同様な動作を伴って蹴られています。
「内受けした右手を下方へ押さえつけながら、右足刀で、中段へ蹴りこみをかける」
少林寺拳法の蹴り技は受け技との併用に特徴があります。上受け蹴りなどの基本をすると、一字構えを取らないで蹴る拳士がいますが、引き手をして蹴るのが正解と分かります。
とにかく、原形はもっと粘りがあるようです…。
―☆☆☆☆
�ぁ峭脅埀Π貉�構え：右足から差し込んで近より(原文ママ)、右足刀で守者の三陰交を蹴りこもうとする。守者左一字構え：�〆限�を後ろに引き、右足の体重を左足に移し変える。そして右足で足受け。��右足で中段へ、数回連続の蹴り込みをかける。つまり、段蹴りをする。」
これは…、習っていないなー。「仁王拳と三合拳」の項にあることが分かりません。範疇では鶴立拳と思われます。相当難しい技ですね。しかも、昨今のローキックより危険な蹴りを想定していることに驚かされます。
―☆☆☆☆☆
■思い出しました。昔、Ｎ先生(中野先生ではありません。整法のＮ先生でもありません)という方は、足で燕返しをやっていた、と聞いたことがあります。作務の雑巾がけも、高い所をスイスイと足で拭いていたそうです…。
まだありますが、ここら辺で指慣らしとしておきます。
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■今回、福井県で行われました国際大会、及び本部で行われましたセミナーに参加する為、世界各地から大勢の拳士が参集しました。
私はどちらも欠席しましたが、何人かの支部長が個々に横浜に立ち寄って下さり、来られない方からはメールによって、様々な情報がもたらされました。中で一番気になったことを述べたいと思います。
大会時に行われた運用法の多人数掛けデモンストレーション。それを観ていた海外支部長、彼の門下生の感想です。顔面部に「バンバンバンバン！」と四発の突きが入り、他の海外支部長が目撃したところによると、打たれた拳士は鼻血を出していたそうです。
「極めて暴力的に感じられた」。「世界の拳士が集まる場に相応しくなかったのではないか」というものでした。
■これは変だなー。まず、
�，修鵑覆剖�い突きを入れた…？ 運用法は当て止めではないのでしょうか。次、
�△△離掘璽襯斌未派〃譴�出る？ (もし事実だとしたら)防具、当て止めという方法自体に欠陥がある…。
↑追記：本山に鼻血の件を確認しましたら、そのような報告はありません。相手をした拳士が赤いマウスピースをしていたから、そう見えたのではないのでしょうか、という回答でした…。尚、本件/デモンストレーションに対する異議を伝えておきました。
��なぜそんなに顔面を叩きたいのでしょう…。活人拳たる表現＝三日月打ちはどうなってるのでしょう。
�い覆疾亀�の運用法、二人組で攻守限定の凄いのをデモンストレーションしないのでしょう。
�ザ�さの表現に勘違いがあるのではないでしょうか…。
などの疑問が浮かんで来ます。
■少林寺拳法の大会でデモンストレーションに乱捕りを行うのは、開祖時代から前例があります。
日本武道際、三十周年記念大会などでも行われています。前者は学生拳士が胴とグローブを付けての旧乱捕り(学生時代の作山先生が片方に出場)。後者は法衣を着ての空乱でした。後年/開祖遷化後、関東学生大会で十数人による多人数掛けなどが行われたこともあります。
特に法衣を着ての空乱は殺伐さとは程遠く、観ていて美しさを感じさせるものでした…。
追記：気になりまして調べましたら、日本武道祭ではなくて、昭和四十五年、私が大学一年次の道院・支部全国大会でした(少林寺拳法が初めて武道館を使用した大会)。また法衣の空乱は、三十周年大会であったか記憶が定かではありません。
いずれにせよ二年後の日本武道祭では、逆に少林寺拳法は乱捕りを演目に入れていないことに大きな意味があったのです…。これについては改めて述べます。
■冒頭述べたように、私は今回の国際大会は観ていません。しかし観て来た人がそうだというのですから、どうしようもないですね。もっともカッコ良かった、という意見があるかもしれません。しかしですね、開祖が居られたら、さぞかし怒られたことでしょう…。
どうぞ、波長を合わせて下さい。
「私の主張/活人拳の考察」に書いてあります。第一回全国学生大会の個人乱捕り決勝戦。壮絶なノックアウトで決まった試合を見ていた開祖は、その場で審判員を厳しく叱責されたといいます。←学連時代、当時の新聞記事で試合内容を確認。新井先生(現会長)からも確認。相手の拳士は救急車で運ばれています。
我々が最も警戒すべき強さに対する他方の考え方が、いみじくも国際大会のデモンストレーションの場で出たのでしょうか。いや…、開祖が求めた拳技と異なるのではないか、という反省の声が出ないことが、より心配です。
■掲示板に書きました。坂本竜馬は北辰一刀流の免許皆伝ですが、後年の彼は護身に剣＝剣術を用いるという発想が無かったようです。何年も修業した剣をあっさり見切り、（こと護身は）ピストルで事足れリと思っていたのです。
百年以上昔の人＝竜馬が、「本当の強さとは何か」に気が付いていたのは驚嘆すべきことです。
人造りたる拳にこそ、誇りを持ちたいものですね。
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【注意】本「書きたい放題」は気持ちの問題もあり、即日にアップします。ですので、当日中、あるいは翌日にかけ、表現の過不足を改める場合があります。印刷して読む場合は数日後にお願いします。
表現が異なったまま残るのは、私にしてみれば不本意であります。いずれ、リニューアル？＝改訂して行きたいと考えています。★印なんか付けますか…。
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関連すると思われる掲示板の書き込みを載せておきます。
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「俺」という言葉使い 投稿者： あつみ♂ 投稿日：10月 8日(土)13時59分52秒
◇上の言葉から何を連想するかと聞かれると、「同期の桜/貴様と俺とは同期の桜♪」「黙って俺に付いて来い/鬼の大松監督」を思い浮かべます。←チョット古いなー、というより時代遅れ？
そうだ！「オレオレ詐欺」。これなら新しいですね。
◇◇日本語は自称名詞が随分と沢山あります。私(辞書で調べると十通りの読み…)、自分、我、僕、手前、俺、etc…。その点英語は、「I/アイ」で済みます。でイイ？
少年部の子供が私にものを言う時「俺」と使いますと、「先生に俺という言葉を使ってはいけません。僕と言いなさい」と注意します。まあ、たまに私も俺と使うことがあります。しかし最近は本当に稀になりました。
「俺」という自称をよく使う人は、自分の周りの人もよく使っている環境にいる、と誰だか専門家が言っていました。
私も若い頃は(仲間内で)使ったと思います。もっともクラブに入部すると、先輩の前では「自分」と躾られ？ました。学連で先生方にご挨拶する時は、「私」でしたね。
◇◇◇さて、少林寺拳法で時々「実戦に役立つ」という言葉使いを耳にします。一体どんな場面を想定しているのでしょう。護身の側面からは当然そうありたいです。つまり、身を守れるという意味です。
しかし、どうもそうではないような…。よほど物騒な環境にいる人が居るらしい…。
◇◇◇◇坂本竜馬は面白い人物ですねー。剣を相当修業したようですが、護身用にいつもピストルを懐に忍ばせていました。実際に撃ってますね。
武道は「道」になった段階で、武術より格が上がったのです。危険な職業種を除き、早くそんな環境から離れたら良いのに、と思います。
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初投稿 投稿者： 草場見習い 投稿日：10月22日(土)14時51分56秒
初めて、メールさせていただきます根岸道院見習いの草場です。
ご縁を頂き、渥美先生はじめ先輩拳士皆様のご指導を頂き、３ヶ月が経ちました。先輩拳士皆様には、せっかくの仕事合間をぬって練習に来られている貴重なお時間を私の指導に当てて下さり、大変感謝していると同時に申し訳なく思っております。
先日のハガタ（難聴なのでお名前間違えているかもしれません）先生のお話「今を生きる」共感しました。
とにかく、今を一生懸命に生きる。仕事、家庭いろいろトラブルがあり逃げ出したいことが何度もあります。そんな困難も先人のものに比べると小さいことだと思います。
心を鍛える、周りの方に良い影響を与えられるように徳を積む。これを目標に、なんとか仕事を調整し、練習に参加させて頂きますので今後ともご指導宜しくお願い致します。
（本日、練習に参加させて頂きます。）
合掌 草場 康男
↑注：中学生の娘さんも以前から通っており、親子鷹です。尚、土曜日は補習練習会でした。
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本当の強さとは？ 投稿者： あつみ♂ 投稿日：10月22日(土)18時10分6秒
◆くさばサン、Ｈ片先生のお話しは感銘しましたね。…と云うか、それに共感する感性が素晴らしいと思います。少林寺拳法の拳士はそうなんですよ。
最初期の門下生から今日に至るまで、ただ強さを求めるだけでは、少林寺拳法は続かないと思います。
◆◆Ｈ片先生の出身県には昔、拳士でありながらフルコンタクトの大会に出場し、優秀な成績を修めた人がいました。しかし結局、強さを追求した果てに、少林寺拳法から離れて行ってしまいました。他にも、そのような例はずいぶんと見て来ました…。
何処かに重大な境目があるようです。
Ｈ片先生がアメリカで苦難に耐えた強さと、試合の強さは別物です。くさばサンが共鳴した強さは前者に対してであり、まさしく少林寺拳法が求めるもの＝開祖が説かれるものです。
これからも拳法の修行によって、これはお互いにですね、本当の強さを身に付けたいと思います。
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実戦の雄 投稿者： あつみ♂ 投稿日：11月 2日(水)12時21分0秒
◇岡田以蔵という幕末の人斬りがいます。その彼の言葉が何かの本に書いてありました。とても印象に残っています。
ちょっとアバウトですが、「剣を習った者ほど斬るのが簡単であった」というものでした。
◇◇実は坂本竜馬と以蔵は接点があります。出会いの時は自分も斬ろうと思った海舟のボディガードを、以蔵にさせています。
存外竜馬が懐に拳銃を忍ばせるようになったのは、以蔵から人斬りに関するリアルな話しを聞いて、「これはかなわんなー」と思わせたからではないでしょうか…。
◇◇◇故Ｂ先生は実戦？の雄で、ニヤッとしながら「ワシがおまんの頃は、手下/テカが二百人ほどおって、裸馬に乗って、背中に日本刀を下げておったョ」と言われたことがありました。
山門に居た頃ですが、「これはかなわんなー！」と思ったです。
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男がついて行くもの 投稿者： あつみ♂ 投稿日：11月 4日(金)12時07分31秒
◇「駱駝を見る度に戦乱に明け暮れた蒙古での若かりし頃の自分を思う…」。開祖のご自宅で拝見させて頂いたアルバムに、野太い字で書かれてあった先生のお言葉です。
戦乱に明け暮れた…!? なんでしょうね…。
↑に書いた故Ｂ先生といい、大阪の偽少林寺に単身で乗り込んだＴ先生といい、道場破りに来たあの腕っ節の強いＵ先生をケチョンケチョンにしたＮ先生といい、これらの男達を束ねていた開祖宗道臣先生は、本当に凄かったのでしょう…。
人間の「焼の入り方」が一目で自分達と違っている、と映ったのではないでしょうか…。
◇◇私が接したのは晩年１０年間程の先生で、多少は火の玉が収まった頃？だったのかな。
開祖のお姿を初めて拝見したのは、ヨーロッパ旅行にご夫妻でお出かけになるのを羽田にお見送りした時です。空港で少林寺の旗を立てた大勢の写真が教範に載っています。
◇◇◇古い先生方は皆さん戦争体験をお持ちでしょうから、同じ時代を共有している連帯感がおありで、ですから先生の思想と技法に対する共鳴の深さというか質が、我々と全然違うのでしょう。
勝手な言い方ですが、鬱屈した何かを先生が代弁してくれた、穴を空けた、そこに光明を見た＝魂を打ったのです…。
でなければ、(かなわん)男達は到底ついて行かないなー。
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■「開き、対の理」とは「布陣の理」ということであり、順逆、表裏が関わる正中攻防と非正中攻防＝金的攻防の有無ということでもあります。
本稿には正面攻撃と正面防御。背面攻撃と背面防御。有効攻撃と無理筋攻撃という用語を使用します。以前の書きたい放題と合わせてお読み下さい。
＊2001年11月08日(木) 開と対の理！
＊2001年11月09日(金) 上段攻防法の開き対！
＊2001年11月14日(水) 門の存在/概念！
■相手と対峙した場合、左対構えなら最も安全な部位は右背面であり、我左、彼右の開き構えでも同様です。背面防御は受けやすく、この場合全く必要ありません。尚、危険部位が正中線上であるのは論を待ちません。
以下の関係が分かりますか？、
�＿羣弦修┐了�、彼が右構えに変われば、我の正面攻撃が左から右に変わる意味である。
��彼左構えの時、我が右構えに変われば、我の正面防御が左から右に変わる意味である。
別の言い方をすれば、
�＿罎�布陣を変えなければ、防御の正面は一定であるということです。
��彼が布陣を変えなければ、攻撃の正面は一定であるということです。
■ただし問題があります。それは上体と下体による構えの変換です。
例１として払い受け地ニ。開き構えから、回し蹴り→逆突き、これを振り身で内受けすれば直後の上体の布陣は対構えとなって、ニ撃目の突きは無理筋攻撃となります(我の体構えが充分という条件で…)。しかし開身で内受けをすれば、ニ撃目の突きは正面攻撃となります。
例２として開き構えからの義和拳相対。我左からのニ撃目の中段突きを、彼右構えで同時受けした直後は対構えとなります。したがって、前回の「構えの理」で書いた通り、仁王受けを外受けから行おうとすると遅れます。この場合、内打ち落とし受けが主となるのです。
■防御の立場から布陣をみれば、いかに正面攻撃を受けるか、無効にするかが重要と考えます。
上の例は突きの為、金的の関係が分かり辛いですが、実は対構えからの先制順突き、逆突きは、行う側に金的が有ることを考慮すると大変危険な攻撃です。また、先制順蹴り、乃至開き構えからの先制逆蹴りは防御側が非常に注意して受けなければなりません。
「2003年03月29日(土)金○/的の思い出…」の中に書きました金的蹴りが上手かったＭ君。どうも今思うに、攻撃側の開き対の理の無理解があったようです。すなわち対構え、あるいは開き構えであったかもしれませんが、順突きをどうかされたのではないか＝順に蹴り上げられたのではないか、と考えています…。
これらから有効な攻防法が導き出されます。各自、研究して下さい。
■教範には、「陣形が完成したならば、対敵の基本形としての布陣の法がある。これを布陣法と云っている。陣を布くにあたって、一番大切なことは、間合いのとり方である。即ち、守勢の時には防御間合いをとり、攻勢の時には攻撃間合いをつくらねばならない(以下省略)」
とあります。法形、演武の修練の際、布陣法と共に、この間合いが表現＝修得できなければいけません。正中攻防の表現も同様です。
最後に、開き対の理は活人拳の立場からも論じられるべきと考えるに至りました。少林寺拳法の基本の蹴りは蹴り上げであると、「2001年12月05日(水)蹴り上げと蹴り込みの話！」で書きました。
さらに、例えば左中段対構えの正面順蹴りは、（金的狙いも含まれますが）水月を極めて安全に狙っているのです。逆蹴り攻撃＝無理筋攻撃と比して骨折させにくく、したがって中段蹴り攻撃の場合、少林寺拳法の拳士はまず開き対からの正面攻撃を修得するべきです。
正面攻防における蹴り上げは、蹴り損なって金的というのですから実に始末が悪い。活殺一如ですね…。
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【注意】本「書きたい放題」は気持ちの問題もあり、即日にアップします。ですので、当日中、あるいは翌日にかけ、表現の過不足を改める場合があります。印刷して読む場合は数日後にお願いします。
表現が異なったまま残るのは、私にしてみれば不本意であります。いずれ、リニューアル？＝改訂して行きたいと考えています。★印なんか付けますか…。
| 2005年09月01日(木) |
◆ミルコｖｓヒョードル戦 |
■八月二十八日(日)に行われたこの好試合、実は、道場のＮさん♀が大会観戦に行ったので、終了直後に試合結果を知ることができました。
「結果教えちゃっていいんですか〜？」
「待て待て…、ミルコがノックアウトで勝利だろ！」
「残念でした。ヒョードルの判定勝ちで〜す」
「判定勝ち!?…」
意外な結果でした。次の日、スポーツ関係のＨＰで確認しながら待つこと二日、火曜日に放映された試合を昨晩、一昨晩と録画観戦しました。
■私の観る限り、作戦に反故があったようです。すなわち、ヒョードル選手があのような打ち気を見せて開始早々に迫ってくるとは、ミルコ選手＝陣営にしてみれば意外だったようです。立ち打撃対寝技打撃の構図が瞬間に狂わされました。
この試合に備え、ミルコ陣営は柔術の優秀な選手を、ヒョードル陣営はミルコ選手にＫ１で三連勝しているホースト選手等をコーチに迎えるなど、互いに戦力の補強に務めたようです。しかし、戦略に大きな違いが見受けられました。
ミルコ選手は攻撃と防御は分業で、寝技防御の補強＝得意封じ。これは素晴らしい成果を挙げました。対してヒョードル選手は、立ち打撃を有効にする為の功防補強＝弱点追求で、結果、ミルコ１の攻撃力に対して、（元々のタックル打撃戦法にプラスして）ヒョードル２の攻撃力の差になった、と考えます。
■で、防御力はというと、両者のダメージの差、ヒョードル選手の腫れ上がった顔を見れば一目瞭然、ミルコ選手に軍配を挙げます。しかし試合では受けは評価されませんから、ヒョードル勝ちは妥当な判定でしょう…。
ミルコ選手は負けたとは言え、相当な手ごたえを感じたのではないでしょうか。つまり、打撃系の選手がタックル寝技系の、それも豪腕で鳴らす世界チャンピオンの猛攻を３Ｒ凌いだのですから、次に繋がる負けと考えたでしょう。
対してヒョードル選手＝陣営の方が、得意技で仕留められなかったことに不安を覚えたのではないでしょうか…。
多分再戦するでしょうが、ミルコ選手、他の寝技系選手と闘っても、今回の試合は大きな自信となって、タックルに腰が引けない為、益々その打撃の威力が増すでしょう。
■ただし、これまで防御で脇を開けないためか、右の突きを使わないのが無意識に常態化されてしまったようなので、これを改善する必要があります。そうすれば、サウスポーのワン・ツウ攻撃で、左逆突きの威力がさらに増すというものです。
１Ｒ中盤、ミルコ選手の左逆突きがヒョードル選手の顔面を捉えますが、左の段突きで迫った為、腰が回らず、チャンスを逃しました。あそこは山場でした。もっとも、ヒョードル選手は打たれ強いのでしょう。世界チャンピオンたる由縁です。
今回の試合、ミルコ選手の右攻撃は蹴り三発？突きはニ発？のみの使用でした。右攻撃は苦手のようですね…。最初にテイクダウンを取られたのは、追い込んで行った際の右順突きをタックルされました。取った方を誉めるべきですか…。
■左構えのヒョードル選手、１Ｒ開始早々、右構えのミルコ選手に迫ります。闘いの途中にフットワークを左旋回に使い、通常は防御の定法ですが、これは攻撃に使いました。ミルコ選手の得意な左攻撃を吸収する動きをしての攻撃でした。
誰が教えたのでしょう？ なにかデーター＝根拠があるのかな？ ともかく、選手、陣営共々、心理戦を含んだ総力戦で、とても見ごたえがありました。
両雄の健闘を称え、再戦を期待します。しかし議員活動が忙しくなると、ダメ＝勝てないでしょうね…。
■以前、書きたい放題しました。
―「 2002年06月20日(木) 頑張れ！武道人！（ＮＨＫ/地球に乾杯“精霊の森のレスラーたち”を観て、武道の在り方を考えました）」―
この中に書いた対戦システムは面白いですね。ヒョードル、ノゲイラ、ミルコを例に取ると、ミルコ選手はヒョウドル選手との再戦は出来ません。
もしミルコ選手が勝てば、今度はヒョードル選手が再戦を希望してエンドレスになるからです。ヒョードル選手を負かした相手としか、ミルコ選手は対戦できないのです。
ですから、ノゲイラ選手がヒョードル選手に勝てば、ミルコ選手はこれに勝って、最強を証明するのです。恨み合うのを嫌うのか、興味深いシステムですね。
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【注意】本「書きたい放題」は気持ちの問題もあり、即日にアップします。ですので、当日中、あるいは翌日にかけ、表現の過不足を改める場合があります。印刷して読む場合は数日後にお願いします。
表現が異なったまま残るのは、私にしてみれば不本意であります。いずれ、リニューアル？＝改訂して行きたいと考えています。★印なんか付けますか…。
■前回「構えの理」という言葉を初めて使用しました。構えについては本書きたい放題で述べていますが、それに続く＝基づく見解です。
根岸道院生、市医大生が昇段受験をする際、必ず注意される法形があります。それは「外受け突き」です。この法形は左対構えからの上段逆突きに、我右手をもって外受けしますが、私は乱れ構えで行わせます。すると試験では、一字構えか中段構えに直されます。
しかし、この構えで逆突きを外受けするのは大変危険と考えます。少林寺拳法の護身的面から見れば、この場面は千鳥退りして左上受け、乃至、半転身して左内受けが安全です。反撃の蹴りが出せれば理想です。
そうでした、「内受け蹴り」も対構えで行って注意されます。今は開き構えで指導されるのですか…？ 法形は三合拳など一部を除き、順逆、開き対､表裏×左右とあり、試験では代表的＝安全な形を行わせるのが良いのです。それがクロスパリー＝交差手受け、且つ表では危険であり、構えの理、開き対の理を教えていないと言いたいのです。
■外受け突きに左乱れ構えを推奨するのは、交差手の右手を同側的に使うからです。単純に、やり易いからです。
内受けと外受けの違い分かりますか？
ここでの答えは、内受けは交差手が表になり、外受けは交差手が裏になります。両者の位置関係は絶対に変わりません。逆に言えば、内受けの同側は必ず裏になり、外受けは表になります。さらに、外受けは備えた突き手が前にあることも重要です。極めて迎撃的なのです…。
左中段対構えの場合、我左右内受けは逆突き、順突きに対し使い勝手はそれほど違いませんが、外受けは違いが現れます。しかし乱れ構えから行うと、上に書いたように、使い勝手は内受けと同じく良くなります。ただし、受けの態勢により危険度、安全度の順位の問題がありますが、今は触れません。各自、順逆、開き対、表裏×左右で試して下さい。
少林寺拳法の法形は全てが受け・反撃の形である為、護身の段階的位置付け＝修得法が不十分なのです。（・）点は＝即という意味です。
■一人の暴漢による素手打撃攻撃を想定すると、
�ヾ躙云�態→(相手からの攻撃、この時点で交戦状態となる)→防御・反撃
��危険状態→(相手からの攻撃、この時点で交戦状態となる)→防御→反撃＝攻撃
�４躙云�態→(相手からの攻撃、この時点で交戦状態となる)→迎撃
�ご躙云�態→(相手からの攻撃、この時点で交戦状態となる)→防御→説諭和解・退避
�ゴ躙云�態→説諭和解・退避
�Υ躙云�態→先制攻撃
�Т饅厩況癶��い�ら上の状況が予想される。
以上の展開が予想され、法形は�，鉢�が形となっている、と考えます。実際には危険予知能力、交戦前後の和解能力、退避能力がすべてに求められますが、今は触れません。
■剛法法形には防御反撃形と迎撃形があります。追加して、受けのみの形も重要と考えます。攻撃形、先制攻撃形(極めて特殊な条件)は法形に含まれています。
これらに不可分なのが「構えの理」と「開き対の理」なのです。特に迎撃形の法形は構えに注意しなければなりません。
また、構えの“手の位置”に着目すると、陣構えした状態と、交戦状態になって不規則になった状態、すなわち“ある状態”となった手の位置の意味が考えられます。当て身の理と同じく、受けは最短距離を最大速度が原則です。
中野先生の縦無双構えのご指導は大変ユニークであり、且つ実際的なものです。昔の先輩方はこんなことをやってたのだなー、と可笑しくなります。
理＝利は、知れば有利になり、知らなければ不利になります。
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【注意】本「書きたい放題」は気持ちの問題もあり、即日にアップします。ですので、当日中、あるいは翌日にかけ、表現の過不足を改める場合があります。印刷して読む場合は数日後にお願いします。
表現が異なったまま残るのは、私にしてみれば不本意であります。いずれ、リニューアル？＝改訂して行きたいと考えています。★印なんか付けますか…。
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