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■ 『アドルフの画集』
昨日観たこの映画。非常に難しいものでした。 アドルフ・ヒトラー。画家を目指していた彼が、ある画商と出会い、 揺れ動きながらも結果として誰もが知る歴史の人物へと変わっていく、 その始まりの頃のお話。
結局、私たちは知っているわけです。フィルムの中の彼が、 このエンディングの後どうなっていったかを、わかって観ているわけです。 そして、これは知らなければ映画として成り立たない。 私たちの知識を前提とした映画でした。 そしてそれは、この時こうだったら・・!という、 ともすれば野暮な感傷かもしれない非常に危険な思いを呼び起こします。 思うのは簡単。だけどそれでいいのだろうか? 救いの無い話が好きだって言ってたけど、こんなのはあんまりだ。 すれ違いというのが一番苦手な私には、酷すぎる終わり方でした。 彼は、事実を知っただろうか。 自分が、最後のつもりで行った演説によって、 自分の運命が変わったのかもしれないことを、 彼は知らずに生きていったのだろうか。
そしてこれは、絵と言葉の対立の話でもありました。 より確かに自分を表現することができるのは、画か?言葉か? 自分を他人に認めさせる手段としてよりいいのは、描くことか?話すことか? 自分の行為に、人が高揚し賛同してくれるあの感覚を、誰も忘れられない。 人は弱すぎるから、やはり誰かに認められることは強烈な支えになるから。 揺れ動きながらも囚われていく彼がたまらなかったです。 そして画商のクールすぎる絶望も。
ドイツの話ですが、全編英語。英語字幕が読みたいです。 とても希望に溢れた美しいシーンがあり、 あからさまに悲劇を予想させるシーンがあり、忘れ難い映画です。 メインの二人は素晴らしい役者だと思いました。
■覚え書き ・中日劇場『屋根ヴァ』のプレ当選。席はまたまた端っこです。 ・指輪のDVDと原作をAmazonで購入。届くのは3月かな?
2004年02月19日(木)
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