Movin'on without you
mako



 切なさだけで心強さなんてない。

嘘をついてる。

たいせつなひとに、たくさんの嘘を。



ただ、あの人に逢いたいがために。
いっぱいいっぱい、きずつけてる。


何もしらない彼よりも

あたしがじつは、きずついてるのかな。





「好き」とは微妙にちがくて
なのに追いかけることがもう習慣みたいに
ほんのすこし、やさしくされただけなのに。


もうやめたい、っていつも思ってて
だからはなれるしかやめる方法が思いつかなくて
やっとの思いではなれて暫くたって
慣れた頃に、いきなりのキス。


ずるいとしかいいようがないって
せめて言うことであたしを救って。


あたまもこころもぐちゃぐちゃで

こういうのが好きってことだったっけ。



好きなんて、もう要らない。




2004年02月11日(水)



 たったひとつの普遍とは変わり続けること。

全ての感情を、

おとなになる、ということを
教えてくれたのは貴方だったけど

――――だから尊敬してたけど


知りたくなかったものを
それが大人になるということを
教えてくれたのもまた、
貴方でした。


今もまだ
尊敬の気持ちが続いているかというと
それは、微妙で

あたしが許せないと感じる些細なことを
あなたは平気でやってのけたりするし

――――昔はしなかったのにね。


些細なことかもしれないけれど
煙草の火を靴底で消して
ちゃんと、持って帰る貴方が好きでした。

あたしの中で貴方は
そのまま、年月を経たから
ずっとそうでいてほしかったのに


変えたのは、あの人ですか?
変わったのは、何故ですか?



なのにまた、
貴方についていってしまうあたしは
そんな些細な行為を
見て見ぬふりしてしまうあたしは

あなたを雪の中、待っているあたしは


あたしだけが、何も変わりません。
変わることすら、できません。



それは、何故ですか?







2004年02月09日(月)



 君のいちばんに。

思いは、伝えないつもりだった。
今の関係を、壊したくなくて。

彼女くらい、当然のようにいるだろうなって思ってたし
別に彼女がいても、そこから奪う気もなかった。

彼が、あたしのことを少しでも大切に思ってくれていて
あたしが彼のことをそれ以上に大切なら

それだけでいいと、思ってた。
いちばんに、なれなくても。



―――なんて、いい子だったあたし。








初めて心から「欲しい」と思ったのは

「お前の喋り方、俺の嫁さんに似てる」
そやって、あの人から言われた瞬間。



実際に結婚してる訳じゃないのに
「嫁さん」なんて平気で公言するほど
大切なひとがいるんだ、って知った時。


あまりの衝撃の大きさに眩暈がして
そのとき、初めて
いちばんになりたがってた自分に気付いた。
あたしのものにしたかった、んだって。
すごく、すごく好きなんだ、って。


「似てる」なんて言われるほど辛いことない。



それが19の春の日でした。






彼をあきらめるために
忘れるために区切りをつけるために、
前へ進むために
強くなるために、した、告白。

彼女がいると知ってて、
すごく綺麗で気が強くてやきもちやきで
あたしに喋り方の似ているその人を
あたしも知ってるその人を
誰よりも大切にしていることを知ってて、


それでも伝えたかった。
前に、進むために。



この気持ちに終止符を打たなきゃ、
あたしはもう誰も好きになれないと感じた。







「お前がもうちょっと、早く生まれてたらな」

いかせんの、台詞。

「ありがとう」の言葉と共に。
あなたのぎゅっとしてくれる、ぬくもりと共に。


年の差を理由にふるなんて、
酷すぎる、と思った。

あたしはどこにも進めなくなった。







だけどあたしは気付いてた。
辛くて惨くて切なくて痛くて苦しいその事実に。

あたしがもっと早く生まれてたとしても
たとえ「彼女」より先にいかせんに出会っていたとしても

それでもきっと、この運命は変わらなかった。



あたしじゃだめだったのは
あたしが年下だったからでもない
彼女より後で出会ったから、でもない。


あたしが、あたしだったからだめだったんだ、って。
あたしが、「まこ」っていう人間だったから
あのひとじゃ、なかったから――――






なにがあっても
どんなことがあっても

地球がひっくりかえっても
爆発したとしても


いかせんの大切なひとは、
いつでもあのひとなんだなってことに


気付きたくなんてなかったな。









本当は、いちばんになりたかった。






2004年02月03日(火)



 期間限定の恋。

好きな人がいます。




その人の声を聞くたびに
その声があたしの名前を呼ぶたびに


なんでこんなに愛しい感情が
あたしを包み込むのかわからないくらい





いつからあたしは好き、と
認めてしまったのでしょうか。






横顔を盗み見る瞬間が、好き。

パソコンに向かうあの人を
少し離れた場所から見てた。
気付かれないように、傷つかないように。






もう、一生見ることはないかもしれない、
あなたの姿。その横顔。






2月に、なっちゃったよ。




――――約束と別れが、いっぺんにやってくる。


痛さと、弱さと、強がりと、
手に有り余るほどの苦しい幸せも。





笑っちゃうね。






2004年02月02日(月)



 遠くにいってしまうことに。

なんだか。

ほんとに微妙にだけど
いかせんが優しくて嬉しい。

ほんとにほんとに微妙にだけど。
というよりは・・
単に機嫌が悪くないだけなんだけど(苦笑)

機嫌が悪いとすぐわかる。
別にあたしがいつも見てるからとかそういうわけじゃなく
誰にだってわかる。単純なあの人。

でも
出逢った頃の
まだ四捨五入したらはたちだった頃の若かった彼に比べれば
だいぶ大人になったねえ・・って
思うこともあったり。
(↑年下のくせに・・)


優しくされるのは
もちろん嬉しいけれど
微妙な遠さを感じてしまって
泣きたくなったりもする。

いじめられてる時の方が
近くにいられて、嬉しかったりする。

どんな状態だって、一緒にいられれば
それだけで幸せなんだけど。








「春からは会えない」って
「もう終わりだ」って自分で日記に書いたくせに

その言葉のあまりの重さに戸惑ってる。


活字にすると
あらためて現実と向き合うことになって

それが日記をつける理由でもあり
あたしの中では、意味でもあったりするのだけど。



活字にしてみて初めて気付く。
あたりまえの、現実に。





ほんとに、ほんとに最後なんだ・・。
ほんとにほんとに、もう会えなくなるんだ。

ほんとにほんとに、遠くにいっちゃうんだ。





2004年01月29日(木)



 記憶の糸を紡いでみても。

いかせんとのはじめてのキスは
19歳の夏だった。


あなたは覚えてるわけないと思うけど
車の中、小学校の裏。

あたし、いまでも覚えてるんだよ。
その場所通るたび、やっぱり思い出す。





19歳の秋が、いちばん辛くて
いちばん好きで、好きすぎて。
あなたと同じ煙草を
家のベランダで、隠れて毎晩吸ってた。
同じ匂いを
いつも感じていたくて。

そうすることでしか
心を保てなかった。


弱かった、と言われれば、それまでかもしれないけど
でも今、同じ状況に立たされたら

やっぱりそうすることでしか
心を保てないと思う。




そんな19の秋が
いちばんの思い出で
いちばん、あなたと過ごした季節。







いかせんとのことを思い出すときは
いつも些細なことばかりで

あなたは本当に
ただのひとつも覚えていないんだろうなって
そう思うけど




そのひとつひとつが
あたしには、未来まで持っていきたいくらい

あたしが死んだ後ですら
不可能だけど、覚えていたいくらいの



すごく貴重な日々。







いま、あたしが抱えているこの気持ちも

いつかそうやって
言えるようになるかなあ。











もう、本当にあえなくなる。

あなたのいない、5年ぶりの春が来る。
想像すら、できないのに、
それでも容赦なく、また春はやってくるんだよ。










2004年01月28日(水)



 悪魔のようなひと。

別に、想われてるわけじゃない。
そんなこと、知ってる。


もう勘違いすらできない。
まだあたしが幼かった頃に、
友人たちからもらった慰めの台詞。
「きっと、まこのことを可愛いと思ってるんだよ」
そんな言い訳すら、できない。


あのひとには何の感情も無い。
見事なほどに、気持ちなんてない。




あるのは、欲望と

もしかしたら、たった少しの好奇心。











約束をした。
たった一度きり、と決めて
彼曰く「割り切った関係」






あたしの大好きな甘い甘い声で
在り得ないくらいの残酷な言葉を
あのひとが、囁いた。

「最後に一度だけ、抱いてあげる」










あたしをひざの上に乗せたまま。

5年も前と何も変わってない。













好きで好きで仕方のなかった
いかせんしか見えなかった
周りが何も見えていなかったあの頃とは
少しだけ、違って

その残酷さとか
虚しさとか
・・・自分の、惨めさとか

そういうものもはっきりと
事実、として解る年になってしまった。






それでも
その残酷な誘いを、
あたしは、断れない。





本当に、たった一度きり。

あの人の言葉に嘘は無い。








それでも
あたしは
そのたった一度きりを


―――――心の底から、待ってる。




もう、恋人への
裏切りの気持ちも感じないほどに。










悪魔のようなひとだと知っているのに

その悪魔を、世界一愛してしまったあたし。










2004年01月27日(火)



 ぶっこわれた方程式。

いかせんが好きだった。

ほんとうに、ほんとうに好きだった。
本気でめちゃくちゃ好きだった。
たぶん、最高級の「好き」を
さらに1.2倍するくらい好きで好きで仕方なかった。


尊敬と少しの嫉妬すら混じるこの気持ちを
自分でどうすることもできなかった。

あたしの中にはいつもいかせんがいたし
尊敬する人はいつもいかせんだったし
あこがれる人も
でも一緒にいて何故か悔しくて
辛くて切なくて泣きたくなる人も
世界でいちばん好きな人も
結局いっつも「いかせん」だった。



だからいかせんには
いつまでもあたしの好きないかせんで
いてほしかったのかな。




理想を勝手にあてはめて
偶像に恋をしていたと言われればそれまでだけど

でもどんないかせんでも
あたしは嫌いにならない自信があったし

たとえあの人が罪を犯すことがあっても
あたしはそれでも
きっと嫌いになれないんだろうなって

そんな自分に嫌気がさしたりもしたのに。




ほら、だから
今も嫌いになれない。


嫌いになんかなれるわけがない。





こんなに幻滅して
こんな部分は知りたくなかったと
どこかでそう思うのに
それが「まとも」な考え方なのに

今まで知らなかった
こんな、いかせんの一部分を
知ることができてよかったと
幸せとすら思ってしまう

あたしの頭のなかの方程式は
どこかで絶対壊れてて







人が聞いたら
誰もが「やめろ」って言う。


たぶん、あたしでもそう言う。

だって、実際思ってる。







なのに。



たった一夜きりの
苦い苦い約束を。



大切な人を裏切ってまで犯す
甘い甘い過ちを。





過ちとも思えなくなってしまった自分に
これが必然だとでも言いたげな
運命という言葉を利用しそうな自分に





納得してる自分自身が、
確かに、存在してる。










結局
誰を置き去りにしても
あたしは
あたし自身といかせんだけが
この世で、必要だったってことかもしれない。









2004年01月26日(月)



 それでも、おもいでとは違って。

あの人が結婚したのは
もう3年も前の、秋の日だった。
日にちだってまだ忘れてない。
あたしは泣くことすらできなくて
苦しくて苦しくて仕方なくて
あの人のためになる何かを探すことで
なんとか自分を繋ぎ止めてた。

もうその頃にはとっくに
あたしたちの関係は終わっていて
というより、きっと今考えてみると
あたしたちの関係、なんて大層なものは
なにひとつ、始まっていなかったんだと思う。



誤解できるほど
勘違いできるほど今はこどもじゃなくて、
でも冷静になれるほどおとなでもなくて。



あの頃ね、
あたしのことを
もしかしたらほんの、ほんの少しでも
あなたが好きでいてくれたりしないかなあって。

それだけでよかったんだよ。
そうやって、考えるだけで
あたしは前に進めたし
誰よりも幸せになれたし
あなたをずっとずっと好きでいられるだけの
「理由」だってつくれた。


事実なんて後からついてくるもので
たとえば3年経った今、23歳になったあたしが
ようやく、何も始まっていなかったと気付いたように

あの頃、幸せだと思った日々も
馬鹿みたいに辛くて泣いた日々すら
その時、あたしがそう「感じた」ってことに
意味があったような、気がするんだ。

今、たとえその行為が
どんなに馬鹿みたいに思えたとしても

その瞬間、あたしが選んで
あたしが感じてとった行動なら

あたしは絶対後悔しなくて、
あたしはきっと明日も、十年後だって笑っていられる。




―――――――――――――――――――――――――

あたしはあの人の奥さんを知ってる。
子供は写真で見ただけだけど。

大切にしてるあなたが、どこかで好きだった。
あたしのことは平気で切り捨てるくせに、
大事なものとそうでないものの区別がすごく明確で
要らないと思ったらすぐに切り捨てるくせに、
奥さんと子供のことを
すごく大切にしてるあなたが好きだった。
どこかで相反するふたつの気持ちを
あたしはいつも抱えてた。


あたしのことも、大切にしてほしかったけど、
もちろんそれはそうだけど
大切なものを大切にする
そんなあなただから好きなのかもしれない。

そんな風に、思ってた。


だから、
デスクの上の子供の写真。

あなたに似ていて。
奥さんよりはどちらかと言うとあなたに似ていて。

素直にかわいいって
思えるようになったのに。




―――――――――――――――――――――――――


相反するふたつの気持ちが
ひとつになった瞬間に


あたしはもっと不幸になった。



信じてたものだけは
守りたかった自分と
壊してしまった自分と。




知らなかったほうが幸せだったのか。


あたしはもう、迷ってない。






いちばんずるいのは
あのひと?

それとも、あたし?








2004年01月25日(日)



 衝撃と幻滅と迷いと。


あたしには、恋人がいます。


そのひとのことが、あたしはとにかく大切で。
一生をいっしょに過ごしていきたいと思うし
一生たいせつにしていこうと思ってて。

彼もそう思ってくれていて。

ありのままのあたしを
どんなあたしでも逃げずにごまかさずに
受け止めてくれる
親よりあたしをきちんと見てくれる

そんなたいせつなひとと
あたしはようやく、出会えました。
彼と付き合いだして、1年半。

あたしはかれのことが
とってもとっても大切です。
ずっとずっと 大切です。



―――――――――――――――――――――――――

昔、とてもすきだった人がいて。
日記にもたくさん書いたひとで。
いかせんっていう、
あたしの先生であり上司だった人で。

あたしは
なんて言えばいいのか
うまくは言えないんだけど

いかせんのことがいつも好きで
どんなに人を好きになってもそれが底辺にあって

大切な大切な今の恋人と比べても
「恋」っていうその気持ちだけは
いかせんにはやっぱり勝らなくて

「Love is blind」
「恋は盲目」
じゃないけど、本当に周りが見えていなかったあの頃。

そんな衝動的な気持ちはもう起こらないけれど
何も見えないくらい好きにはならないけれど

でもどこかでいかせんのことを想っていて
それは、恋人への裏切りではないくらいに
底辺に、こころの奥深くにある気持ち。


絶対に
あんなに激しい恋をすることは
もう一生ないと思ってたし、
今も、そう思う。

あんなに人を好きになれる瞬間は
絶対絶対もう二度とやってこない。
そう、言い切れる。

そんな人生のある期間を
いかせんと一緒に過ごせたことが
あたしの幸せであり誇りでもあり
なにより、大切な思い出だった。




―――――――――――――――――――――――――

今の恋人を
絶対に裏切りたくなかったし
裏切らない自信もあった。
もう他の誰かに恋をしたって
理性で留めてみせる自信があった。

それくらいあたしには
たいせつな人だったから。

だけど、だけどもし、万が一例外があるとしたら
それは、間違いなく、絶対に完璧に100%、
いかせんだと思った。
あの人しか有り得ないと思った。



―――――――――――――――――――――――――


今日、



あたしは恋人に
たったひとつの裏切りをしたよ。





―――――――――――――――――――――――――



ねえ、いかせん。

あなたは、
気の強い奥さんを誰より大切にしてて
だからあたしは泣いたよね。
いっぱいいっぱい泣いたよね。
18歳のあの頃から
あなたを好きな幸せとおなじくらい
あたしは泣いてばかりだった。

どんなに追いかけても
絶対に戻っていくあなたを
それでも追いかけるのをやめられなくて
自分の気持ちすらどうにもならなくて
止めることも傷つけることも恨むこともできなくて。



ただ、好きになることしか
愛することしかできなくて。








だからね、いかせん。

あたし、信じたかった。
あなたは、そんな人じゃないって信じたかった。
奥さんをこれからずっと大切にして
子供と家庭を大切にして

もう二度とあたしを抱くことなんてしないって
信じていたかったの。


こんな形で裏切られるなんて
思いもしなかった。







2004年01月22日(木)
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