Movin'on without you
mako



 帰宅拒否症。


家にいると
現実が重くて

どうしてこう
人を傷つけることばかり
発しあっているんだろう。




誰かが特別悪いわけじゃないと思う。
あたしだって、そんなの嫌で嫌で仕方ないのに、
あの場にいると、なぜか
そういう言葉しか言えなくなってしまってるから。

家族みんながみんな、
自分が傷つくのをわかってて
相手を傷つける言葉しか言えない。


そんなの悲しすぎる。

一緒にいる意味なんてどこにもないのに
それでも「家族」だから。







あたしは今
帰宅拒否症になりつつある。


1年前くらいから
あたしの家庭はちょっとずつ歯車が狂ってる
・・・気がします。




家にいると悲しくなるから
逃げたくて逃げたくて

部屋にこもったり
なるべく遅く帰ったり

あたしがそんな風にするたびに
また、壊れていくのかもしれない。







4年前も同じように
あたしは帰宅拒否症になりました。



その頃は今より子供で
だからもっともっと自由度が低くて

逃げる事すらできなかったから、余計に重症で。



理由の大半は、母親の過度の束縛。


家に帰ると気分が悪くなって、
帰りたくなくてでも帰らなきゃいけなくて。





救ってくれたのは、いかせんでした。




そんなあたしを、
何も言わずに
抱きしめてくれたのはいかせんだけだった。

「家に帰れ」って言うことなしに
いつまでも頭をなでていてくれたのがいかせんだった。



そうされていると
いつも、不思議と気持ちが落ち着いて
「帰れ」って言われなくても
自分で「帰る」って言えた。

その度に、いかせんは
「ん」って笑顔で頷いて、

背中をぽんって押してくれた。



あの家に、帰る勇気と元気を
与えてくれていたのはいかせんだった。







今、あたしは

そんな風に頼るものもなく
増えたものは、逃げ出す力、だけ。




立ち向かう、勇気を
背中を押してくれるあの人の手を
何でも相談できたあの場所を
いつだって泣けたいかせんの腕の中を


あたしは、いちばん大切なものを

いつのまにか失ってしまっていたんだと



あの頃と同じような状況になって


・・・気付いた。








2002年04月23日(火)



 あの人の涙。

あの人が、泣いた。



あたしは彼の涙を
まだ一度も、見たことがない。






親しい人が亡くなったという知らせを聞いて
思わず彼が泣いたというのを
聞いたのは今朝のこと。

人づてにその話を聞いたとき
あたしは、何も知らずに
昨日、彼に笑いかけてしまった自分を責めた。

昨日、無邪気に彼の前ではしゃいだ自分が嫌になった。


何も知らなかったから仕方ない、と
自分に言い訳をしながら
だけどその罪がものすごく重大な気がして


―――ごめんなさい。



何もいえなくなってしまった。




明日会って
でもあたしは彼に話しかけられないと思う。

たぶん、そうだと思う。

ずっと、あたしからは話せない気がする。





いつになったら
いつもの彼に戻るかな。








あたしは彼の涙を
見たことがありません。









少し悔しくて
せつなくて

後悔の気持ちと。

そんなことにあたしも泣けた。











2002年04月22日(月)



 写真。

ただいま。


実習中も
何をしてても

やっぱりいかせんに会いたかったです。




実習先には
写真を持っていきました。

3年も昔の写真。

たった一枚だけ
あたしといかせんが一緒に写っている写真。



あたしの、宝物。






早く明日が来て。
明日になったら会えるから。





写真の中のいかせんは、笑顔です。


明日会ういかせんも、笑顔かな。





2002年04月19日(金)



 綺麗になりたい。

好きな人ができると

綺麗になりたいと思う。
もっともっと綺麗になりたいと思う。






いかせんの周りには
とても綺麗な人がたくさんいる。

あたしのバイト先は
ただでさえ女子社員のレベルは高いし

あの人の隣りにこの春から座ってる新人さんが
また可愛くて天然で
ちょっかいを出すのが楽しくて仕方ないご様子の彼。


そういうのを見るたびに
彼女は悪くないのに、すごく泣きたくなる。




あたしはさ
会える時間では絶対勝てない。






いかせんと出会って4年目。

あの頃からあたしは何も変わってなくて

ちょっとは成長してるのかもしれないけど。



あたしは
綺麗になって
いかせんがびっくりするくらい綺麗になって




「あなたがあたしを変えたんだよ」って



本人に向かって
言いたいだけなのかもしれない。




変わったなって思わせたい。
大人になったなって思わせたい。


あの時手に入れなかったことを後悔させるような

それくらいいい女になりたいんだと思う。








実は社内の誰よりも
彼の奥さんの方が綺麗なんだけどね。

面食いめ。







2002年04月12日(金)



 一緒にいたいから。

長かった春休みも終わって
今日から大学の授業。


春休み何してた?って聞かれて
そーいやバイトばっかりしてたなあ。って
苦笑い。



だって
バイトしてる時が
いちばん幸せだったんだもん。

いかせんに、会えるから。







3年生。
学校はやっぱり爆発しそうなくらい?忙しい。
週3実験はあたりまえ。

ゼミだってあるし、
実験のせいで帰りだって遅いし、
部活だってあるし、
あたしはたぶん忙しいのに、



バイトも週3入れてしまいました。


減らせばいいのに・・。




いかせんと一緒にいたいから。
そんな邪な動機です。







あたしだって
きっと再来年には就職するし

その前に
いつまであの人がここにいるかわからない。

来年の3月も
きっと異動の恐怖に怯えなきゃなんない。





だから、
せめて一緒にいられる間は

いっぱいいっぱい会いたいんだ。






2002年04月10日(水)



 ただそこにいてくれること。

あの人は、
自他共に認める「いじわる」だと思う。




異動のことを
最後まで結局教えてくれなかった。





「来年どっか行っちゃうの?」
「さあな。4月のお楽しみ」


何遍聞いてもこうとしか答えてくれなくて
挙げ句の果てに

「まあ、覚悟はしといて」


なんてむごい言葉を残して去っていくものだから
あたしは何も考えられなくて。



神様おねがいです。彼をここに残してください。
って神頼みしてみたり。

人事の人おねがいです。彼をここに残してください。
って人事頼み(?)してみたり。


もうとにかく毎日が気が気じゃなくて
なんだか気持ちがふわふわしてた。
何も考えられないくらい。


それくらい、あの人にはそばにいてほしかった。








4月8日。
新年度最初のバイトの日。

緊張で、手に汗をかいた。
ずっとずっと心配で
胃が痛いのが治らなくて。
ものすごく、怖くて。

目をつぶって、部屋に入った。








いつもの場所で
いつものように、あの人が笑ってた。








あたしに気付くと
彼はしたやったりな顔で

「覚悟しとけって言ったやろう?」って笑った。

「明日からはいなくなるかもよ」って笑った。


いじわるなあの人が好き。
そんな風に言うあの人が好き。






ただそこにいてくれる、

いかせんが好き。








2002年04月09日(火)



 ふらり。

あたしには
ひとりになる時間が必要不可欠だと思った。



だけど
本当のあたしは
ものすごく寂しがりやで

孤独が、
「ひとりぼっち」になることが、
ものすごくものすごく怖い。




旅に出ていつもわかること。
あたしは一人で生きているわけじゃない。




だから
あたしには一人で
たった一人で
誰一人としてあたしのことを知っている人がいない、
そんな場所に行くことが必要で、


そういう所で
周りの人へ感謝する心とか
人間の絶対的孤独とか

そういうことをちゃんと認識する。

それが必要不可欠な行事になってて。





人と人は
どんなに近くにいても
どんなに一緒にいても
例え体を重ね合わせていたとしても

一緒になることはできないから。



人は
決して他の人と一緒にはなりえなくて
永遠に孤独な生き物で


頭ではわかってるんだけど。






いかせんのそばにいるのが怖くて
自分の気持ちと向き合いたくて
ふらりとでかけてみて


やっぱり考えていたことはいかせんのことばかりで。





これ以上好きになるのが怖かった。
辛いことしか待っていないから。
これ以上苦しい思いなんてしたくなかった。
好きになればなるほど
苦しさばかりが募ってく。


だけど。
会いたい気持ちは本当で

あの人の笑顔が
あたしを幸せにさせてることは
紛れもない事実だと

そんな簡単なことに
なんであたしは気付かなかったんだろう。





2002年04月05日(金)



 好きすぎて苦しい。

気持ちが強くなりすぎて

苦しいです。



もう、
幸せって思える余裕が

今のあたしにはありません。






明日という日が怖い。

この街にいるのが苦しい。



あなたに距離だけ近すぎて
なのに遠くて

隣にいるのに近づけなくて








少し、どこかにでかけてみようと思います。

桜でも見に行って

気持ちを整理しないと






ただ単に訪れるだけの「好き」って気持ちの波に

あたしが押しつぶされそうになるから。






















おとといね
歓迎会で

あの人は最初、あたしと全く反対側の席に座って
あたしはすごい泣きそうだった。

それだけのことなんだけど
他の人の会話が耳に入ってこなくて
先輩に怒られる有様だった。

だってね。
用意されてた箸とかを移動してまで
彼は違うテーブルに行ったんだよ。


ここ数日間ね、
実は彼との関係がうまくいってなくて

あたしが好きすぎて
うまく話せなくなっちゃって
空回りというか、
どうしていいのかわからなくなって。

単に意識のしすぎなんだけど。
すごい自己嫌悪の毎日だった。


そんな中で
せっかく飲み会で話せると思ってたのに
全く目も合わない後ろ側の席で
しかも偶然じゃなくてあきらかにそこに座るし

もういいや。って。
せつなくて
あたし嫌われたのかなあって思ったり

ここ最近しゃべってくれなかったのも
それでかなあ、って考えたり。


もう頭の中泣きそうでいっぱいいっぱいで
隣りの先輩と話をしながらも
やっぱり頭にあんまし入ってこなくて

後ろから聞こえてくる彼の笑い声と
彼の隣りの女の人の笑い声だけが
もうとにかく気になって気になって

自棄になって飲むしかなかった。


飲み会が始まって数十分したころ
お酒のおかげであたしがいい気分になって
隣りの先輩と笑いまくってたころ

彼があたしの隣りに来た。
お酒もって。

今頃来たって遅いよぅ。(涙)

でも嬉しかったよ、やっぱり。
ずっと隣りにいてほしいと思って
めちゃ頑張って話してみた。
・・・あぁ高校生みたい。


しばらくたってから
お酒の力を借りて
あたしはここ数日気にしてたことを
全部ぶっちゃけてみた。

「あたしのこと、嫌いになったの?」



彼は笑った。
すごい笑ってた。

「そんなこと考えてたの?」
って言いながら、バカだなあ、って顔して笑ってた。
「ほんとに嫌いになったら
 口もきかなくなるの、俺は。
 今ここにいるでしょ?わかった?」


安心したら急に
涙が出てきて

隣りの先輩と
彼に気付かれないようにそっとうつむいといた。


あの笑顔を見たときに
あたしは

やっぱりこの人といたいんだーって、
あたしの本能がいつもそう言ってるような
そんな感覚に気付いて


それで

苦しいのさ。
すっごく。





2002年04月03日(水)



 新年度。

今日から新しい年度。
バイト先に新入社員の方が入ってきた。

どきどきしますね。新年度。





今日は
バイト先で歓迎会があって
あたしも参加させてもらって。





あの人の笑顔を見ながら
あたしは幸せなのかどうかわからなくなったり。



奥さんとの馴れ初めなんてさ

もう知ってるから今さら聞きたくないんです。




多分、あたしがあなたをいちばん好きだった時代に

あなたは結婚しちゃったんだから。








それでも

あの人が好きなんです。






今ね、

ひさしぶりに好きすぎて苦しい。






エイプリルフールの日にふさわしく

この気持ちも嘘だったらどんなにか楽なのに。








2002年04月01日(月)



 心の中のドロドロ。

あたしは
自分が思ってるよりも
ずっと嫉妬深い女の子らしい。



いかせんを好きになると
いつもそのことに気付く。



他の人に対しては
そこまで感じないのにね。




いかせんが
同僚の人としゃべってるだけでもう嫌だ。

しかもその人が
いかせんに気があるチックなのが
これまた嫌だ。


ふたりがしゃべってるとこなんて見たくなくて
時々部屋から逃げ出したりしちゃうあたし。

なんか意識しちゃって
いかせんとうまく話せなくなっちゃうあたし。






なんとなく自己嫌悪。




うまくは言えないんだけど。



なんだろう。

なんて言うのかな。

とにかく嫌なの、いかせんが他の人との会話で笑顔なのが。




すっごく勝手な気持ちだけど
嫌なものは嫌なんだから仕方ない・・・。

こんな気持ち
口に出して言うわけはないけどね。



毎日あの人に会えて幸せだったはずなのに
なんかそれ以上をどんどん望んでしまって
わがまま通り越して嫌な子になってるなあ・・。

嫌な子っていうか、
ただ単に普通に彼としゃべれない。

たったそれだけのことができない。





中学生じゃないんだからね。




悪循環・・・。





2002年03月30日(土)
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