Movin'on without you
mako



 甘い記憶。

ゆーすけと会わなくなって、
正確に言うと会えなくなってほぼ一か月。
その間、連絡はとってない。全然。

いちどだけ、メールを送ったけど。
業務連絡でね。
でもその時、相手のきもちがわかってやめた。
もう送らないって決めた。


会えないのに、
声すら聞けないのに、
なんで忘れられないんだろう。
なんでこんなに好きなままなんだろう。

毎日顔をあわせてるならわかる。
忘れられなくても納得がいく。

でもね、会ってもないのに、
ゆーすけが心から消えてくれないの。


ときどき、思い出す。
ゆーすけが、あたしを抱いたときのこと。
ごつごつした手、やらかい髪、薄い唇。華奢な体。
あたまを置くと、あたって痛い鎖骨も、
あたしより長いまつげも。全部全部。

あたしのなかから、消えてくれない。
甘い記憶だけが、残ってく。


・・・涙、出そう。



2001年10月15日(月)



 青空の下で。

今日は、今年最後かもしれないお休み。

せっかくのお休み、無駄に過ごしたくないなあ。
・・・なーんて思ってたら、
神様が聞いててくれたのか、すっごいいい天気だった。
まさに秋晴れ、ってやつ??

ちょうどバイト先の生徒が陸上の試合で
見に来て〜って言われてたのを思い出して行ってみた。


ひさびさに、青空の下で深呼吸をした。
とっても気持ちがよくて、
空を見上げる時間が持てた。



1日中、ゆーすけのことを考えずにいられたのは
この青空のおかげだろうか。


・・・青空の力を借りなくても
思い出さなくてすむようになる日は、来るのかな。



2001年10月14日(日)



 地図。

地図帳が、好きです。
一日中でも眺めていられるくらい。
ちっちゃい頃から変わらず、だいすきなもの。


好きな人ができると、地図帳をよく開くようになる。

好きな人の住む町。生まれた場所。育ったところ。
さりげにマルなんかふってみたり。
知りたくて、確かめたくて何度も見ちゃう。

yahoo!の地図情報が最近新しくなった。
見てみたんだけどね、
ゆーすけの家の近くの王将までもがちゃんと載ってた(笑)
なんかうれしかった。


2人で行った場所、通った道。
ぜんぶ地図上でたどりたくなる。
そして思い出したいの。
幸せだったときのこと。
忘れないうちに、ちゃんとたどっておきたいの。

だから何度も地図帳を開く。
そーゆーあたしは恋してる。



2001年10月13日(土)



 お兄ちゃん。

おにいちゃん、ほしかったのね。
まこにはおとうとしかいないから。
かわいーんだけどね、おとうとも。

かっこよくて優等生で野球部かバスケ部かサッカー部で
しかも生徒会会長とかやってる
そんな兄しかほしくなかったけど(笑)


まこのことを、高校時代から知ってくれてる
まあお兄ちゃんみたいな人とこないだひさびさに会いました。
むこうがお仕事忙しくなっちゃって
しかもちょこっとだけ遠くに勤務になっちゃって
全然会えなかったからゆっくり話したのは1年ぶりくらい。
ちなみに年は6つ上。新婚さん♪

しゃべってるときに言われた。
「まこは、自分のことを素直に見せるようになったね」って。
昔はどっかに壁があったらしい。
隠してきたつもりだったけど、彼にはばれてたみたいで。

うれしかったよ。わかってくれてたんだーって。
そうだね。壁はあったと思う。
昔は好きな人にしか、ほんとの自分見せてなかったから。


いかせんっていう、好きな人がいた。
彼の前で、毎日泣いてるだけだったときがあった。
泣き顔しか見せてないんじゃないか、ってくらい。
でも何も言わずに彼はそこにいてくれた。
それが、ほんとうにほんとうに嬉しかった。

一度、謝ったことがある。
「泣いてばっかりでごめんね」って。
そしたらいかせんは言った。ちょっと笑って、
「もう慣れたから」
いいんだよ、って言ってもらうより嬉しかったの。
あたりまえ、のことにしてくれた。
私が泣くということを。
毎日泣かれたら誰だってめんどくさくなるのに。
なのに否定しないで、ちょっと冗談まじりに。
嬉しくて、安心して泣けた。彼の前では。

彼の前でしか、泣けなかったの。昔は。
それくらい、好きだったし、
それくらい、信じてた。


いかせんが正しいって言ったら、
どんな罪でも犯してたと思う、あの頃の自分は。
それくらい、彼を信じてた。
そんな人がいた。

2001年10月11日(木)



 ハクかっこいー。

今日「千と千尋の神隠し」を見てきました。
ちょこっと時代に乗り遅れましたが。
ハクっていうのは準主役の男の子の名前です。
かっこよかったんだ、これが。(笑)

ハクがね、千尋(主役の女の子)が泣いてるときに、
肩を抱いてなぐさめるわけですよ。
うらやましいな〜って。
・・・いくつだよ、自分。
私もそやって泣かせてくれる人がほしいなあ・・。



最近ね、はたち超えてから、
男の人の好み、ってのが変化してきてる気がする。
昔はね、「私を泣かせてくれる人」
今は、「自分に自信をもってる人」

大人になったのかもなー、と思った。
昔は泣くことすら自分ひとりでできなくて。
それくらい、あまりにもこどもで。
だから誰かの力を借りないと泣けなかった。

私ね、自分の本当の心を人に話さない子で。
肝心なところはひた隠しにしてきた高校時代。
友達に、「どうして何も話してくれないの?」って
つめよられたこともあったっけなあ・・。
「話してもいいと思えるほど信じてないから」
なんて言ったら友達いっぱい失くしてただろうねえ(汗)


信じられる人はごく一握りの人だけ。
そして、その中の誰かしか好きになれなかった。

基準は、自分の全てを見せられるか。
同い年の子は、みんな子供に見えた。
いつも年上しかすきになれなかった。
おとなだから。あまえたいから。私がこどもだから。


<つづく>

2001年10月10日(水)



 メールだけどわかる、彼の気持ち。

なんだか昨日の出来事のせいで、
ちょっとへこんでるまこです。

自分で自分に、辛いこと思い出させてどーすんだか。

寝る前にもゆーすけのこと考えてたら、
そんな感じの夢を見た気がするし。
覚えてないけど・・。


こないだ、ひさしぶりにゆーすけにメールを送った。
お仕事の話とかも兼ねてたんだけど。
やっぱり、好きと言ってしまったことで、
うちらの関係は変化してしまったんだと感じた。
メールだけなのにね。わかっちゃうんだよ。


なんかまじでせつなくなってきてしまいました。
彼の住む街に行った、たったそれだけのことで。
こんなにせつなくなるって、
やっぱそれ、ゆーすけのことが好きってことだよね?

恋って、なんなんだろう・・。
なんでこんなに悲しくてせつなくて。
苦しいのに好きなんだろう。ね。

2001年10月09日(火)



 あの人の住む街。

もう二度と行くことはないと思ってた、ゆーすけの住む街。
なのに今日行ってしまいました。ほぼ半月ぶり・・。

今日はね、いろんな学校の人と集まってたの。
そこで、友達の男の子に冗談まじりに
「駅まで送って〜」とか言ってたら、
ゆーすけと同じ大学の子も送ってくことになって。
しかも下宿先まで。
それで。偶然というか必然というか。
わざと作り出した偶然というか。

道とか全然知らないふりしたけど、
ほんとは全部見たことある景色で。
「初めて来たー」なんてセリフ全部うそっぱち。

ゆーすけの通ってる大学にもつれってもらっちゃったよ。
おっきくてびっくりした。
さすがマンモス私立大は違うね。お金持ち。

友達に、そっからいちばん近い駅まで送ってもらった。
つい数ヶ月前までは、来た事もなかった駅なのに、
もう見慣れた景色。見慣れたホーム。
もう来ないと決めてたのに。


なんかね。
もう来ないって思ってた街だったから、
そんなつもりなかったのにせつなくなっちゃって
ちょっと複雑な夜なのです。

秋だなあ。

2001年10月08日(月)



 ゆーすけ。その4。

ゆーすけに告白はしないって決めてた。
彼も私と同じで、追いかける恋愛しかできない人だから。
自分から思いを伝えた時点で、私の負けだと思ってた。

恋愛は勝負事じゃないんだけどね。
でもゆーすけとの恋愛は勝負事だった気がする。
私の中で。ゆーすけに負けないように必死だった。
奴のほうがどう考えても恋愛を知ってたから。

でも負けたくなかったのは、ゆーすけがほしかったからだよ。
あたしに惚れてほしかった。
私はとっくにゆーすけにほれてて。気持ち持ってかれてて。
だからおんなしくらいほれてほしかったの。
ほんとは、ずっと一緒にいたかった。

いつだったかゆーすけがした、「忘れられない女」の話。
それは、彼が昔、失った女性の話だった。
ゆーすけは、手に入らないものを求めつづける人。
わかってて、でも言っちゃった。「好き」って。
言いたいきもちに、私が負けた。
彼は言った。「もうちょっと1人でいたいから」

いつもそばにいたいと思わせられる女には、なれなかった。
ゆーすけのなかで、あたしはその他大勢と変わりはなくて。
ちょこっとだけ泣いたよ。悲し涙と、悔し涙と。

最後にせいいっぱいの反抗のセリフ。
「私なら全部許すのに」
ゆーすけ苦笑してた。私も馬鹿な事を言ったもんだねえ(笑)

でもほんとにゆるしたのにな。

それ以来、ゆーすけとはただの一度も連絡をとってません。
恋が終わってしまったわけではなく、
相変わらず、わたしはゆーすけが好きだけど。
でも「恋愛」っていうゲームは終わってしまったんだと思う。
これ以上は、嫌われるのが怖くて踏み込めない。

今でも会いたい気持ちはかわってないのに。

2001年10月05日(金)



 ゆーすけ。その3。

ゆーすけの元彼女は、私の友達です。
友達と言っても、知り合いと友達の間くらいなんやけど。
でもしっかりのろけられてました。ゆーすけとのこと。

ゆーすけを好きになってから、
わざとゆーすけの話を彼女にふる機会が多くなった。
知ってることを知らないふりして聞いてた。
たとえばゆーすけがにんじんぎらいなこと。
知らないふりして「そーなんだー、彼って案外子供だねー」
なんて彼女に向かって言ってる私。
嫌な女だなーって思った。

『友達と同じ人を好きになったらどーする?』
なんて質問がよくあるよね。
そんなの質問自体ナンセンスだと思う。
時と場合によって違うに決まってるやん?
友達にもいろいろあるし。
好きな人にもいろいろある。

「友達」と「好きな男」
天秤にかけてより重いほうを選び取るもんじゃないのかな。


余談かもだけど。
私にはもうつきあって10年くらいになる、
自信もって「親友」と呼べる女友達がいる。
未だかつて好きになった人の中で、
彼女に勝てた男は1人しかいなかったと思う。
もし天秤にかけてたらね。
彼女はそれだけ大切な存在ってこと。
幸い天秤にかけることもなく平和に友情は保たれてますが★


ゆーすけに浮気をさせたのはあたしだし、
友達である彼女を裏切ったのもあたし。
でも天秤の針は一瞬にしてゆーすけを指したから。
考える間もなく、本能で。

<つづく>

2001年10月04日(木)



 ゆーすけ。その2。

私にはかなりしょぼい憧れみたいなのがあって。
たとえば白衣を着て実験してみたいだとか。
たとえば研究室恋愛をしてみたいだとか。
でも単純でバカだから、
理系を選んだのにはそんな単純な理由も含まれてたりして。
けっこうそーゆーしょぼい憧れってのが、
自分の中では大切なことだったりして。

そんな単純な私の「あこがれ」の中に、
好きな人と朝まで一緒に眠りたいって
そんなやっぱし単純なあこがれが混ざってた。

単純で簡単なようで、今まで叶わなかった憧れ。

過去にそーゆーことがなかったわけじゃない。
彼氏と呼ばれる人だって何人かいたし。
恋愛経験そのものが少ないわけじゃないと思うんやけど・・。
(多い部類には絶対入らないけどね。普通?)
でも好きな人の隣で朝まで寝れたこと、
21の今まで1回もなかったんだ。

だから憧れてた。

それを初めてかなえてくれたひとがゆーすけ。
朝起きたら隣にゆーすけがいた。
ちゃんとそこにいた。

その瞬間、どーしよーもないくらい恋に落ちてたんだね。
たぶん。

<つづく>

2001年10月03日(水)
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