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しもさんの「気になる一言」
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2017年02月04日(土)
日本には「世間」がある

隣町の「男女共同参画啓発講演会・つどい長泉」
講師「吉永みち子」さん。(ノンフィクション作家)
演題「自分らしく生きる」から。
「なんとか、自分らしく生きているつもりでも、
『本当に自分らしく生きてる?』と2度、3度訊かれると、
なんだか不安になる」という投げかけがスタートだった。
それくらい「自分らしく生きる」ということを、
私たちは、難しく考えているのかもしれない、と思った。
多くのメモの中から、私がピックアッブしたのは、
「日本には『世間』がある」というフレーズ。
性別に関係なく、いくら自分らしく生きようとしても、
日本には「世間」という壁があることを指摘していた。
「世間が許さない」「世間がダメだと言っている」という表現で、
「自分らしく生きること」を阻害しているということだろうか。
(「世間」に様を付けて「世間様が許さない」とまで・・(汗))
若い頃、彼女は「競馬新聞の記者」になることを
「世間体」を理由に反対した母親に対して
「説得するから、世間様の窓口を教えてくれ」と迫ったとか(笑)。
その後「世間」の正体が「気配」とか「匿名」だと気付いたようだ。
だからこそ「男女平等」「男女共同参画」を実現させるためにも、
その「世間」という壁(枠)を破ろう、と語ってくれた気がする。
しかし私たちは「ネットの中にも『世間』を作ってしまう」とも。
ちょっと常識外の発言や行動をすると「世間」に叩かれ、炎上するから、
「世間」を意識した書き込みが増え「いいね」ばかりを意識する。
「自分らしい生き方」とは「自分らしい発言」から・・と私は思う。
(小文字)の「i」ではなく、(大文字)の「I」でありたい。



2017年02月03日(金)
よい団体とは、よい活動とよい情報発信をしている団体である

講師「山田泰久」(NPO法人CANPANセンター代表理事)
演題「認定・仮認定NPO法人向け 広報力強化講座」より。
今まで、数多くの団体とお付き合いをさせていただきながら、
私がずっと感じていたことは、
せっかく素晴らしい活動をしているのに、
どうして、スポットが当たらないのかな?ということだった。
そのヒントが「よい団体」の定義であった。
「よい団体とは、よい活動とよい情報発信をしている団体である」
以前は、物珍しかったNPO団体も、今や、約51,000団体。
全国のコンビニ店55,000店に匹敵するくらい増えている。
少なかった頃は、「何をやってもまわりが気付いてくれた」し、
新聞にも取り上げられ、活動の情報発信ができていたけれど、
今は、なかなか難しい。
だから「よい活動とよい情報発信をしている団体」が目立つ。
逆に言うと「情報発信が下手だと、活動が知られない」となる。
もっと言うと「活動」と同じくらい「情報発信」に力を入れる、
それこそが、その団体を支えていくことになると思う。
「よい活動をしていれば、きっと誰かが気付いてくれる」
そんな時代は、終わったってことなのかな?



2017年02月02日(木)
今だけ、ここだけ、あなただけ

書籍「観光立国の正体」
(藻谷浩介・山田桂一郎共著・新潮新書刊・265頁)から。
目から鱗の気付きは、いろいろあったけれど、
フレーズとして一番気に入っているのは、
「今だけ、ここだけ、あなただけ」という発想。
公務員としての癖が抜けないのか、
「いつでも、どこでも、誰にでも」同じサービス提供が
大前提だと思い込んでいたが、観光に関しては、違うらしい。
「お金よりも「その場でしか体験できないこと」の方に、
価値があるのです」と諭してくれた。
「『今だけ、ここだけ、あなただけ』と言えるモノやコトを
提供できるようになれば、お客様と事業者の双方にとっての
メリットを生むことになるのです。
観光・リゾート地だからこそ、
絶対に『いつでも、どこでも、誰にでも』とならないように
気を付けなくてはいけません」と。
例えば「食」の付加価値は、
「とにかく低価格で、お腹いっぱいに食べてもらうこと」
ではなく「上質な旬の素材を使った最高のメニュー」のこと。
「この季節、この地域でしか味わえない旬の素材を調理し、
この場所へ来店してくれた人だけの特別メニュー」を
食べたという体験こそが、満足感を与えてくれるからだろう。
観光に限らず「あなただけ、特別よ」ってフレーズ、
人間は誰でも好きだからなぁ。



2017年02月01日(水)
勇気ある行動の結末は悲劇でいいはずがないんでしょ?

映画「僕だけがいない街」(平川雄一朗監督)から。
正直、設定があまり理解出来ず、そのまま観終わってしまった。
タイムトラベルでもないし、過去を変えることにより、
今の事件・事故・犯罪等を防ぐ、という視点はわからなくはないが
あまりにプライベート過ぎて・・・。
そんなことが出来る能力があるのならなら、
もっと大きな事件・事故・犯罪を防いだほうが・・と思うが、
そんな設定にはなっていないようだ。(汗)
気になる一言は、先生が生徒に教えた台詞、
「勇気ある行動の結末は悲劇でいいはずがない」を、数年後、
事件の真相が解明された時に、その先生に生徒が訊き直す台詞。
「勇気ある行動の結末は悲劇でいいはずがないんでしょ?」
聖職である先生の一言は、小さい子どもたちにとって影響力が強い。
その言葉を支えに生きていく人たちもいるくらい。
だから、その台詞を覆すようなことを先生が起こすと、
そのショックの大きさは計り知れない。
最後に、主人公が呟く。「先生は、正義じゃなきゃダメだろう」
そのとおりである。



2017年01月31日(火)
時々、感覚を戻すために「参勤交代」

(CCRCキックオフミーティングの基調講演会)
講師「養老孟司」氏、演題「現代の参勤交代のすすめ」から。
「8割が都会に住んでいる」とデータを示し、
「感覚を押し殺した世界が、都会です」と話し始めた。
「感覚と理性のバランスが崩れたから、少子化になった」と
現代の抱える課題の原因を、サラッと言い放った。
その上で、解決策として「時々、感覚を戻す『参勤交代』」を
提言している。
要は、人間が生きていくには、感覚と理性のバランスが大切、
都会に興味を持つのはわかる。ただ、黒山の人だかりに疲れたり、
つまらないとわかったら帰っておいで、ということだろう。
都会で息が詰まったら、地方の自然を味わうのもよい。
江戸時代は「地方から江戸へ」参勤交代をして刺激を受けたが、
現代はその逆で「江戸から地方へ、感覚を取り戻しに向かう」。
江戸時代の取り組みを真似て、国の政策として、
強制的にある一定期間、地方へ住むことを義務付ける。
そんなたとえ話が、私には引っ掛かった。
「教養とは、人の心がわかる心」と定義した彼は、
やはり「感性」を大切にしている学者さんだったなぁ。



2017年01月30日(月)
「PR」と「マーケティング」の違い

書籍「観光立国の正体」
(藻谷浩介・山田桂一郎共著・新潮新書刊・265頁)から。
ある観光の会議で「この本は、目から鱗でした」と紹介され、
さっそく読んでみたら、確かに「目から鱗」だった。(汗)
時間をかけて書き記したメモを、丁寧に読み直す限り、
今後も何度か、この「気になる一言」に登場するだろう。
まず最初にメモしたのは「PR」と「マーケティング」の違い。
「『PR』とは、自分たちのやり方を変えないままで、
どれだけ多くの人に、自分たちを知ってもらうかという活動。
一方『マーケティング』とは、
自分の商品の中身を作り変えるということです」
今まで、自分たちの中身(やり方)を作り変えることをせずに、
人が集まらない理由を、やれ「マンネリだ」、
やれ「予算がつかなかった」と騒いでいるに過ぎなかった。
ターゲット層に合わせて、自分たちのやり方を変えることを
受け入れることができれば、一歩進むことになる。
主催者の都合ではなく、来場者(観光客)に合わせる、
こんな簡単なことなのに、時々、自分たちの都合に合わせていた。
わかっているつもりだったけど、わかってなかったなぁ。(汗)



2017年01月29日(日)
若い子を育てるのは面白いですよ

以前、経済産業省「はばたく中小企業300社」に選ばれた
(株)エステック社長(清水町)、鈴木誠一氏が、
表敬訪問で役場を訪れた時のメモが残っていた。
「たまたまです」と照れ笑いながらも、とても嬉しそうだった。
「うちは、たまたまが多いんです」と何度も繰り返しているが、
社長の座右の銘が「努力は嘘をつかない」という言葉であることを
私は何度かお会いして知っている。
その後、受賞した会社の概要などに話すのかと思っていたら、
人材育成について、その想いを熱く熱く語ってくれた。
私たちに向かって「若い子を育てるのは面白いですよ」と、
本当に嬉しそうに話したのが印象的だった。
「そういえば・・」と呟いた後「久しぶりに社員を怒った」と言い、
何かを頼んだら「考えさせてください」という答えが返ってきたので、
「やる前に考えるなんて、うちの会社ではありえない」と言い、
まずは試してみる、行動してみることの大切さを伝えたようだ。
こんなに「人材育成」を楽しんでいるトップは、なかなかいない。
これが会社の気風(社風)に繋がっているんだな、きっと。
私も定年まであと2年、若い中間管理職の人たちに向かって
「若い子を育てるのは面白いですよ」って自信をもって言いたいな。