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| 2016年07月23日(土) ■ |
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| 音楽家は楽器、私はオーケストラを演奏する |
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映画「スティーブ・ジョブズ」(ダニー・ボイル監督)から。 作品の中で、こんなセリフがある。 「前に小澤征爾にあった。すごい指揮者だ。技巧も表現もね」 さらにジョブズが「指揮者とメトロノームの違い」を訊くと、 小澤は「音楽家は楽器、私はオーケストラを演奏する」と 答えたらしい。 また、ジョブズと一緒に開発をしてきた仲間が、こう呟く。 「君はプログラムも書けない。デザイナーでもない。 釘も打てない。基盤は僕が・・Macは他人の業績。 なのに、なぜジョブズは天才だと言われる?」と。 その楽器でいい音を出しているのは、楽器演奏家なのに、 脚光を浴びるのは、いつも指揮者だ、という不満かも・・。 それを受けてか「君は何をした?(What do you do?)」と 問い詰められた時、サラッと言う。 「オーケストラの演奏さ。君は音楽家としては一流だ。」 小澤征爾さんが答えた台詞が気に入っていたのだろう。 だから、自分が全ての楽器を完璧に演奏できなくてもいい、 今、求められている人物は、個々の力を引出して、 全体としていい音を出す指揮者のようなリーダーだ、 そう言いたかったのだと思う。 「スティーブ・ジョブズ」を一言で表現するとすれば、 間違いなく「オーケストラの指揮者」だな。
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| 2016年07月22日(金) ■ |
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| さぁ柿田川、磨こう |
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JRのキャンペーン「そうだ京都、行こう」に対抗して(汗) JR駅や商店街のないわが町にも、なにかひとつ欲しいな・・と 酔っぱライターの私が、ほろ酔い気分で考えたのが 「さぁ柿田川、磨こう」 「護る」と言うと「自然保護」一色で「手を付けない」、 そんなイメージが先行するので「磨こう」としてみた。 「柿田川の外来種駆除」も大切なボランティア活動だけれど、 川の中だけでなく、他にも磨くところはいっぱい。 簡単な作業ばかりではないし、長い時間もかかるけれど、 次代に繋いでいくために、今の私たちが「柿田川を磨き始める」。 柿田川公園内の看板やベンチの清掃、芝生広場の雑草取り、 ゴミひとつ拾うだけでもいい。 柿田川から、元気をもらっている、癒してもらっている、 楽しませてもらっている・・と感じる人たちが、 少しずつ増えることで、柿田川は世界のどこに出しても誇れる川、 そして洗練された川になる。 その取り組みこそが「世界に向けて情報発信する資源」だろう。 きれいな川は日本全国、どこにでもある。 いや、世界を探せば、もっともっと凄い川があるのだから、 富士山の恵みで誕生した「柿田川」を観光資源とするのではなく、 その柿田川を護り「柿田川を磨いている住民」にスポットを当てたい。 「柿田川を磨きたいので、私も清水町に住みたい」と集まってくるのが、 本当の意味の「定住促進施策」のような気がしている。 まずは、今、住んでいる人たちが、その魅力に気がついて欲しいな。 さて、明日も、柿田川を磨ける日。楽しみだなぁ。
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| 2016年07月21日(木) ■ |
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| 目標を持って楽しくやる時に記録が伸びる |
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競泳男子(背泳ぎ)でリオ五輪に出場する「長谷川純矢」選手。 静岡県出身なので、地元紙にも大きく取り上げられていた。 日本代表経験がほとんどなかった彼が、どうして急成長したのか、 私の関心は、そこにあった。 「線の細さ」を感じていたコーチは、厳しいトレーニングを課したが 結果は思うようについてこなかったらしい。 転機は「大学生ランキング」を眺め「あとどれくらい頑張れば、 ユニバーシアードの代表になれるか」がはっきりわかった時から、 彼は変わった、とコーチは振り返っていた。 彼自身、目標を定めることの大切さを実感しただろう。 しかし、地元の小学生には、こうアドバイスをしたようだ。 「目標を持って楽しくやる時に記録が伸びる」 記録を伸ばしたかったら目標を持つことは当たり前、 だが、いやいややったり、無理強いしてまでやっても、 記録は伸びないよ、と伝えたかったのだろう。 運動も含め、人間の行動は、体力だけで賄えるものではない。 脳が楽しい、と思える環境で練習することが、記録を伸ばすコツ、 そう教えたかったのだと思う。なるほどなぁ。
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| 2016年07月20日(水) ■ |
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| 夫と別れた女性とデートなんて初めてだ |
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映画「夫たち、妻たち」(ウディ・アレン監督)から。 紹介は「2組の夫婦の愛の崩壊と再生を描く」とあるが、 途中、出演者のインタビューなどがあり、ドラマなのか、 ドキュメンタリーなのか、迷ってしまう展開であった。 夫婦とは、所詮、他人の男と女、そんなことを感じる会話が 私のメモとなって溢れた。 「別れる、前向きに生きるためのステップだよ、 言っておくが、誰も傷ついちゃいない」 「夫の裏切りで、プライドを傷つけられたわ」 「女は性的な魅力があるうちに、出直すべきよ」 「夫と別れた女性とデートなんて初めてだ」 「夫婦に問題が生じたら、無視するのも手ね。 妙な解決法だが、これも1つの知恵だ」・・ そんな中、選んだのは、私が未経験で感覚がわからない台詞。 バツ1の女性と2人でデートなんて、 どんな感覚なんだろうなぁ、と興味深々ではあるが、 たぶんこれからも・・。(汗) ウッディ・アレンらしい作品といえば、作品だな。
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| 2016年07月19日(火) ■ |
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| 赦しには大きな苦しみが伴うのよ |
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映画「あなたを抱きしめる日まで」 (スティーブン・フリアーズ監督)から。 「驚きのある結末は面白い」「最高の結末だわ。100万年に一度よ」 などの台詞が繰り返されて使われていたので ラストに向かう展開に期待し過ぎたのか、意外とあっけない結末、 邦題とストーリーがかけ離れていて、ちょっと戸惑った、 そんな気がして、メモ帳を閉じた。 実話だということも含め、この物語が伝えたかったのは、 50年前、イギリスの修道院で引き離された息子が、 アメリカで立派に活躍していたという「驚きの結末」ではなく、 人身売買していた修道院などの関係者に対して、 主人公の女性・フィロメナが、その悪意・行為を含めて 「赦す」(ゆるす)としたことであったと思う。 「赦しには大きな苦しみが伴うのよ。私は人を憎みたくない」と 言い切り、憤慨するジャーナリストに対して 「あなたと違うの」と鼻で笑うシーンは、圧巻だった。 「ひどい顔よ」「怒っているんだ」「さぞ疲れるでしょうね」 という会話が物語るように、今更、過去について怒っても、 何も解決しないことを理解したうえで呟いた、 「赦しには大きな苦しみが伴うのよ」が、心に残った。 その判断や考え方こそ「最高の結末」であり、 赦されたことで、皆の心が動いた瞬間であろう。
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| 2016年07月18日(月) ■ |
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| 弔辞は「人生最高のラブレター」 |
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「ゆめこさん 出発のつどい」に関わり、全体の進行役を任された。 タイトルだけでは、よくわからないと思うが、 本人の希望で、67歳の誕生日に「生前葬」をやりたい、と 相談を受けたのは、数ヶ月前のこと。 それから何度か打合せをし、今日の日を迎えた。 簡単に表現すると「生前葬を兼ねたお誕生会」である。 1部で、本人が、生まれてからの人生を、自分史のごとく語り、 2部で、知人友人が、彼女の誕生日を祝い、(仮の)死を悲しみ、 彼女のためだけに集中し、楽器の演奏や踊りの舞いを披露する。 そして3部は、代表7人による「弔辞」(贈る言葉)へと続いた。 しかし、今回の企画のポイントは、参加者(参列者)は、 全員、彼女に向けた「弔辞」をもって参加することが条件であり、 彼女への想いを文字にして、90人近い人たちが持ち寄った。 付き合いの長い人、短い人、深い人、浅い人、 それぞれが、それぞれの想いの中で綴られる「弔辞」を、 彼女は「人生最高のラブレター」と表現している。 「そんな素敵なラブレターなのに、実は、死ななきゃ聴けないなんて、 (正確には、死んでいるから耳にすることはできないなんて) もったいないと思わない?、しもさん」と投げ掛けられたのがきっかけだ。 彼女は、自分の存在が、こんなに多くの人に役に立っている事を知り、 さらに、これからも多くの人のために役に立ちたい、と挨拶した。 きっと、帰宅してから多くの方の「弔辞」を丁寧に丁寧に読みはじめ、 自然とニコココ顔になって、嬉し涙が溢れてくる様子が目に浮かぶ。 「生前葬」というと、なんだか変わった人だね、と思われがちだが、 「幸せを求めるのではなく、今が幸せだ、と気付くセレモニー」 として行なう「節目のお誕生会」と考えれば、悪くないかもなぁ。
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| 2016年07月17日(日) ■ |
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| 消費が一番盛り上がるのは家庭を築き始めた30代 |
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平成28年度日大国際関係学部主催(上期市民公開講座) 共通テーマ「グローバル化時代を考える」 講師「筧正治」氏(日大国際関係学部 准教授) 演題「急増するASEAN向け投資とその背景」から。 実は、日本の企業(特に製造業)が、ASEANを中心にした アジアに移転するのは「労働力」(人件費)が安いから、 そんな薄っぺらな知識だけで臨んだ講義であったが、 大間違い、勘違いも甚だしいことを教えられた。 簡単に言えば、購買需要のある場所に進出、ということだ。 言い換えると、世界の先進国と呼ばれる国々は、 平均年齢が高いから、買うもの・買いたいものが少ない。 逆にアジアの新興国は、平均年齢が低いから購買意欲も旺盛。 それは、需要はいくらでもあることを示している。 「消費が一番盛り上がるのは、家庭を築き始めた30代」と、 解説した後、世界共通なのだろうか、 「30代は、住宅、車、家電製品などを購入したくなる年齢」と 位置づけた。 だから「製品は日本で作らず、需要のある国で作ろう」、 それが、急増するASEAN向け投資とその背景だな、と思う。 経済の仕組みを知らずに、浅知恵で語らなくてよかったなぁ。
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