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しもさんの「気になる一言」
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2015年08月08日(土)
うれしい悲鳴ですね

土曜日の午前中は、柿田川ボランティアの日。(第2は外来種駆除)
暑い、暑い・・を口にしている人たちを横目に(笑)、
午前9時から11時までの約2時間、水温15度の柿田川に入る。
この作業を1年半続けてきて、見違えるほどスッキリした景色に、
なにかピッタリとした言葉を探したが、思い浮かばなかった。
ただ、水上に顔をだしている外来種(オオカワヂシャ)を見つけ、
その場所まで直線距離で僅かにも関わらず、私の目の前には
可憐に咲くミシマバイカモの群生があり、遠回りを余儀なくされた。
「足の踏み場もないですね」と、活動主催のスタッフに声をかけたら、
返ってきた台詞が「うれしい悲鳴ですね」。
さらに「これも皆さんの協力のおかげですよ」と付け足してくれた。
辞書によると「うれしい悲鳴」とは、
「押すな押すなの盛況に主催者が、うれしい悲鳴をあげる」
「生産が注文に間に合わず、うれしい悲鳴をあげる」など、
「予想以上の好結果を喜びながら、一方で忙しさを嘆く声」のこと。
今回の場合、外来種が減りミシマバイカモが増えてうれしい反面、
それを踏んではいけないと、遠回りに動くことになったり、
一網打尽の大雑把な作業から、静かに丁寧に抜く作業に変わるなど、
「作業効率」を無視した「非効率」な作業が、なぜか楽しい。
私「うれしい悲鳴」ってフレーズ、けっこう好きかも・・。(汗)
「うれしい悲鳴」って、英語ではなんというのかなぁ。



2015年08月07日(金)
「単行本」は高いわけだなぁ

我が町の図書館主催「本の修理ボランティア養成講座」から。
(「製本講座」みたいなものだけど・・ネーミングが大切)
図書のやさしい補修・修理の基本技術が学べる、お楽しみコース。
この技術を習得すれば、自分の大切な本を始め、
学校図書館で見かける、ボロボロになっても、なぜか
児童に読み継がれる本などを直してあげられるかな、と思い、
「元図書館長」という肩書きも忘れ、楽しい時を過ごした。(汗)
自動車を修理するためには、自動車の構造を知らなければならず、
本の修理をするためには、ほんの構造を知る必要があるので、
一度、単行本をバラしてみる必要があった。
簡単にバラせると思っていたが、予想以上に手間取ったのは、
「しおり」だけでなく「はなぎれ」と呼ばれる部分や、
ガーセのような「寒冷紗」など、本が開きやすくする工夫や、
形が崩れないようにする工夫など、数多くの工程が組み込まれていた。
そんな時、一緒に受講した人たちと意見があったのは、
「いくら機械化されているとはいえ、これほどの作業するのなら
『単行本』は高いわけだなぁ」だった。
文庫本とは違い、ハードカバーと呼ばれるだけあって、
表紙のボール紙も厚く、重厚感さえ感じられる。
「分解」とは逆の手順で、もとのように「組立て」が済んだ時、
何ともいえない満足感に浸り、嬉しくなった。
あとは、傷ついた本を何冊も何冊も、補修・修理を経験して、
その中から、自分なりのコツを掴むしかないのかもなぁ。

P.S.
帰りの書店によって、しみじみ「単行本」を眺めてしまった。
買ったのは「文庫本」だったけど・・(汗)
書籍「日本のいちばん長い日・決定版」
(半藤一利著・文春文庫刊)・371頁)・・観る前に読まなくちゃ。



2015年08月06日(木)
汽車に椅子なんてないよ、皆、立って乗るんだよ。

映画「ライフ・イズ・ビューティフル」(ロベルト・ベニーニ監督)から。
戦争が激化し、ナチスの収容所に送られることになったユダヤ人の家族、
その父親が幼い息子に悟られないようにする会話が胸を締め付けられた。
前半の喜劇的な展開から、驚くような悲劇を表現した後半の流れ、
鑑賞後、そのギャップの大きさに印象が強く残る作品となった気がする。
私が選んだのは、収容所でのいろいろな出来事よりも、
多くのユダヤ人が強制的に貨物車に押し込められ、
収容所に送り込まれる時、父親が息子についた嘘。
今から旅行に行くと言い出し、行き先を訊かれたにも関わらず、
「行く先は言わない、その方が楽しい」とおどけてみせる。
これから待っている悲惨な状況を、楽しい旅行に見せかける術は、
「汽車に椅子なんてないよ、皆、立って乗るんだよ」
「すごい行列だろ」「よく切符が取れたものだな」
「急がないと席がなくなる。僕らは予約客だぞ」などの台詞が示すとおり、
本当に幼い息子が信じるように徹底して騙しとおす。
その作戦は、収容所での辛い生活すら「ゲーム」と称して信じ込ませ、
自分の命を捧げても、息子にはこの体験を教えたくなかった父親として、
最後まで貫き通したその行動こそ、私たちの胸を熱くさせる。
収容所の強制的な労働を含む生活は、本人だけでも辛かったはずなのに、
息子の前では決して、その悲惨さを見せないその明るさは、
物語の前半に表現された、呆れさせるほど喜劇的な彼の性格が根底にある。
もし自分だったら彼のように、明るく振る舞えるだろうか、う〜ん・・・。



2015年08月05日(水)
この暑さの中で「42.195キロ」走るの?

毎日、うだるような暑さの連続で体力を消耗しているが、
5年後の8月上旬は、東京オリンピックが開催されている。
そんな情報を目にして、インターネットで調べたら、なんと
8月2日・陸上(マラソン女子)、8月9日・陸上(マラソン男子)。
私も、昨年からジョギング程度であるが体を動かしているが、
さすがに、この暑さの中、走ろうとは思わない。
いくら国を代表しているから・・といっても、
フルマラソン「42.195キロ」を競いながら走ることは、
やはり、狂気の沙汰としか言いようがない。
タイム(記録)とか、メダルの色とか、そんなことよりも、
脱水症状により体調を崩す選手が続出する予感さえする。
短期間に多くの種目を効率よくこなすことも必要だろうが、
水泳に代表される夏の季節にピッタリの種目と、
陸上(マラソン)に代表される冬の季節にあった種目を分けた方が、
テレビ観戦している私たちも、安心していられる気がする。
開催国の気象条件が、完全にハンデキャップになっていては、
屋外のスポーツは、対等、平等とは言えないのではないだろうか。
5年後(2020年)のこの時期を想像したら、やはり気になるので、
5年前であるが、この一言を残しておこうと思う。
「この暑さの中で『42.195キロ』走るの?」
選手の選考基準は、暑さに強いことが第一条件だな、きっと。



2015年08月04日(火)
芯を持ちなさい、歩。

書籍「サラバ!」(西加奈子著・小学館刊・
上巻375頁・下巻358頁、計733頁)から。
「上巻」を読み始めてすぐ気になったのは、
「だった」というような過去形の表現が多いこと、
また、しばらく読み続けるうちに、この内容で、
今の若者たちが「下巻」まで読み続けられるだろうか、
そんな心配が頭をよぎったのを告白しておきたい。
勿論、700頁に越える作品を最後まで読み終えれば、
その世界観やグローバルな視点などが、なるほど・・と
腑に落ちることができるかもしれないけれど・・(汗)。
何年かして、この作品を思い出すために、数多いメモから
短いフレーズを探したら「芯を持ちなさい、歩」が引っかかった。
「歩」は、主人公の名前だけど、彼の人生の多くの部分で、
振り回し続けた姉の台詞だからこそ、重みが感じられた。
その奇異にも感じられる行動は、自分に芯がなかったから、と
反省しながらも、もがき苦しんだ結果、彼女が掴んだ考えが
「芯・幹」の存在である。
例えに「ヨガ」を例に出して、前段にこういう説明があった。
「ヨガって、いろいろなポーズがあるでしょう。
そのどれも、体の幹がしっかりしていないと出来ないの。
バランスが大切なのよね。そのバランスを保つのにも、体の芯、
その幹のようなものがしっかりしていないとだめなの。体を貫く幹が」
「幹。私が見つけたのは、信じたのは、その幹みたいなものなの」
そして「いつまでそうやってるつもりなの?」と投げかけた後、
「芯を持ちなさい、歩」と叱咤激励の助言が、印象に残った。
平衡感覚を意味する、単なる「バランス」ではなく、
「芯を持ちながら」、生き方にバランスをとることの大切さ、
私が感じたのは、こんなことかなぁ。



2015年08月03日(月)
「自治体」が「企業等」にプレゼンテーション

猛暑の中、出張で「静岡グランシップ」へ足を運んだ。
用件は「企業等への施設紹介フェア」(静岡県・県内市町合同開催)。
「指定管理制度」を導入し、来年募集予定の施設を抱える
自治体担当者が、民間企業等に対してプレゼンテーションをした。
この施設は、こんな特徴で、これだけの利用者があり・・と説明し、
「是非、一社でも多くのご応募をお待ちしています」とまとめた。
(たぶん)全国初の試みだという「企業等と自治体との意見交換会」や
個別ブースでの施設PR等、予想以上の熱気に包まれていた気がする。
私の記憶の中では「企業等」が「自治体」にプレゼンテーションをし、
適切な業者の選択をしていく過程は何度も見ているが、
「『自治体』が『企業等』にプレゼンテーション」するという、
逆のパターンは、初めてだった。(企業誘致の経験が無いので・・)
立場逆転の「違和感」よりも「こんな時代がきたな」という驚き、
その方が大きかった気がする。
指定管理制度の導入は、ついつい「経費削減」が前面に出るが、
実は、利用者伸び悩みの公共施設が、民間の力(アイデア)を借りて、
もう一度、賑わいを取り戻したり、活性化させる起爆剤とする、
そのための「指定管理制度導入」という説明が、腑に落ちた。
「安かろう・悪かろう」の負のスパイラルになる前に、
「ちょっとお洒落に・また行ってみたくなる」施設を運営したい。
それが、自治体の本音なのかもしれない。(私だけかも・・)
やる気があり、ワクワクするような企業等をゲットするためには、
もっとプレゼンテーションの仕方を学ばなくては駄目だなぁ。(汗)



2015年08月02日(日)
「何をなさりたいですか?」「探検よ」(Explorer)

映画「カイロ・タイム 異邦人」(ルバ・ナッダ監督)から。
書籍「サラバ!」(西加奈子著)を読んだ後だったので、
エジプトの首都カイロの風景が、より鮮明に浮かび上がった。
しかしながら、物語としては、あまり大きな展開もなく、
ラブストーリーの舞台がエジプト・カイロだったに過ぎない。
今回、気になった台詞に取り上げたのは、
既婚の外国人女性が、カイロにたどり着いた時、
接待を任された現地男性が「何をなさりたいですか?」と訊ねる。
彼女は迷わず「探検よ」と答えるシーン。
字幕の向こうで「エクスプローラ」(Explorer)の英語が耳につき、
私たちがインターネットで使う「Explorer」は、
本来「探検家・冒険家」という意味だった、と再認識した。
確かに、インターネットという波を乗り越え、
世界に繋がる情報の世界を「探検」しているイメージがある。
「インターネット・エクスプローラ」というネーミング、
あらためて、うまいなぁ、と感じた。
作品とは関係ないが、新しい発見があった。

P.S.
必ず、先々でカメラ班が待機している「川口浩探検隊」ではないから
「探検」に夢中になり過ぎて、迷子にならないようにしなくてはなぁ。