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| 2015年05月28日(木) ■ |
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| 知らないことって、面白い |
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久しぶりに、私の呟きである。 私にとっては、もう何年も前から恒例となっている、 日大国際関係学部が開催してくれている「市民公開講座」。 毎年、上期(5月下旬の水曜日から5週連続)、 下期(9月下旬の水曜日から5週連続)の10日間、私は学生に戻る。 27年度(上期)の統一テーマは、私の苦手な(笑) 「世界の中の日本経済」(資本主義の終焉か日本の衰退か)。 最近、映画や読書、コンサートや美術館の企画展も、 自分の気に入ったジャンルを慎重に選んで、充実感を味わっていた。 しかし、この市民公開講座だけは、どんなテーマでも聴講し、 毎回、約1時間半、大学講堂(ホール)で、メモを取るのも楽しい。 どうして、水曜日の夕刻、仕事の後の疲れた時間(放課後)に、 わざわざ4キロの道を歩いて、会場に向かうのか、 自分でもよくわからなかったが、今回、そのヒントが見つかった。 たぶん「知らないことって、面白い」と考えられるようになったから。 今までは「苦手なこと、知らないこと」よりも、 「楽しいこと、得意なこと」を中心に、前提知識があることが (無意識に)選択の条件となっていたのに、年齢を重ねたことで、 この歳まで、知らなかった知識は、こんな機会がなければ、 決して、学ぶことはないだろう、と思えるからだ。 聴講後のメモを眺めて「えっ、経済ってこんなに面白かったの?」と 呟いたから、気になる一言。 毎日記録している「万歩計」の数字は増えるし、 帰りは寄り道で、1人でちょっと一杯・・も可能な「市民公開講座」。 来週の水曜日は、どんな知らないことがあるのかなぁ、楽しみである。
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| 2015年05月27日(水) ■ |
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| いいネタを入れて、いい仕事をするのが職人で |
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映画「二郎は鮨の夢を見る」(デビッド・ゲルブ監督)から。 東京・銀座の名店「すきやばし次郎」の店主で寿司職人の 「小野二郎さん」に密着したドキュメンタリーである。 普段は、あまりインタビューで構成される作品は観ないのだが、 「ミシュランガイド東京」で8年連続の三ツ星獲得の秘密を知りたくて メモ帳片手に、何度も巻き戻して鑑賞を終えた。 書きなぐりの台詞を整理したら「職人」というキーワードにぶつかった。 次郎さんだけでなく、登場人物のほとんどが口にする「職人」という定義が、 面白かったので、紹介したい。 元「すきやばし 次郎」鮨職人「水谷八郎」さんも、 「同じことを同じようにやるのが、職人の仕事だから」と言い切るし、 料理評論家・山本益博さんも、彼のお店で出される「お鮨」について 「どのお鮨もシンプル。余計なことをしていない。 シンプルを極めていくと、ピュアになる」という言葉を残している。 そのためには「毎日、決まったものを。電車にのる場所まで決まっている。 そして(次郎さんは)お正月休みが一番苦手だ、と言っていた」ことも披露。 自分に厳しく、いかにいつも同じ状態でいられるか、を念頭に置き、 「ミシェラン3つ星の条件」と言われる「クオリティ・オリジナリティ・ いつも同じ状態か?」は、ミシュランの格付けが始まる前から、 自分たちは実践してきた、という自負が感じられた。 そんな次郎さんの「職人」に対する定義は、皆のひとつ上をいく 「いいネタを入れて、いい仕事をするのが職人で」だった。 「あとは、儲かろうが、儲からんが、あまりそれは気にしない」と続いた。 「(鮨は)出来たらすぐ召し上がっていただくのが食べごろです」という、 次郎さんらしい言葉も印象に残る。 私として「プロフェショナル」とはちょっと違う感覚の「職人」の仕事、 この映画を観ると、無性に「職人の作った料理」が食べたくなるに違いない。
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| 2015年05月26日(火) ■ |
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| 両手を合わせると、怒りは消える |
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書籍「50代から強く生きる法」 (佐藤伝著・知的生きかた文庫刊・213頁)から。 いままでに、いろいろな自己啓発本を手にして、 「〜歳までにやっておくこと」などをメモしてきたが、 今回は、残された人生をどうやったら、有意義に過ごし、 楽しい時間、嬉しい時間が持てるだろうか、と考えていた時に、 本屋で見つけ、タイトルだけで購入してしまった。 数多く読んできたはずの「自己啓発」に関する知識は、 歳を重ねることで「成功」とか「ポジティブ」という言葉より、 「悟る」とか「丁寧」「大らか」などの単語が目につきはじめた。 まだまだ、人間がちっちゃいのか、不平不満が口から出てしまい、 その度に、反省することばかりであるが、今回のメモの中に、 ちょっとしたアドバイスがあることに気付いた。 それが「両手を合わせると、怒りは消える」だった。 たしかに、神社仏閣で両手を合わせる時、怒りの心は皆無で、 逆に「感謝」の言葉が、自然と満ちあふれている。 その行いを、日常生活にも取り入れ、何かあるたびに両手を合わせる。 「いただきます」「ご馳走さま」だけでなく、 「おはようございます」「おやすみなさい」などのシーンでも、 意識的に、両手を合わせてから動き始めることで、 一日中、安らかな気持ちで過ごすことが出来る気がする。 もうこの年齢になったら「この時代に生かされている」と考え、 なるべく、怒りの少ない時間を過ごしていきたい、と思う。 久しぶりに、私の想いにピッタリな「自己啓発」本に出合ったなぁ。
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| 2015年05月25日(月) ■ |
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| 「三にんぐみ」も「まりこさん」も「すてき」 |
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絵本作家・宮西達也さんとの対談で、 同じく絵本作家の真珠まりこさんは、好きな絵本を訊かれ、 「すてきな三にんぐみ」を挙げた。 最初「自分の本で好きな作品は?」と訊かれ「全部」と答え、 「他の人の本で好きな作品は?」と訊かれ、 「今日、(この会場に)呼んでくれたので・・」と言いながら、 宮西さんと会場の笑いを誘い、(わざとではないのかも(汗)) 最後に「本当は『すてきな三にんぐみ』です」と呟いた。 実はこの作品、私も大好きで、驚いた。 宮西さんの作品「にゃーご」にも似た構成となっている。 (悪役と純真無垢な主人公の数が、ちょうど逆だけど・・) 悪いことをする人の心を動かすのは、汚れを知らない人たち、 そんな感覚が、二つの作品の共通した感覚である。 数多くある絵本の作品から、この「すてきな三にんぐみ」を 選んだ彼女は、やっぱり「すてき」だな、と思う。 ただ「好きな絵本作家は?」と訊かれて、 「名前を忘れちゃったんです・・好きな人がいるんですが」は、 またまた私を笑わせてくれました。(笑)
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| 2015年05月24日(日) ■ |
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| 「まりこさんって『S』ですね」「それって『M』じゃないですか?」 |
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愛知県刈谷市美術館で開催されている「宮西達也ワンダーランド展」、 今回、お目当ての企画は「『もったいないばあさん』シリーズで著名な、 絵本作家・真珠まりこさん」と「絵本について」語る対談。 職場の仲間たちとともに、ふたりとの再会を楽しみに足を運んだ。 このふたりの対談が、何度聴いても面白いと思うのは、きっと 同じ「絵本作家」という職業なのに、スピード、リズムみたいなものが、 まるっきり違うところにあるからだな、と感じた。 絵本という媒体を通じて、子どもたちの想像力を育みたい、と想いは、 どちらからも感じるのだが、その目的に向かう手法が違うのだろう。 叱られるかもしれないけれど、漫才の「ボケと突っ込み」に似ていて、 だからこそ、聴いている私たちは、引きつけられてしまうようだ。 対談が始まってすぐ、宮西さんが、彼女の作品「おべんとうバス」を 「おにぎりバス」と言い間違えた。(たぶんわざとではない) 続いて今度は、まりこさんが、宮西さんの有名な作品名をど忘れし、 なかなか話が進まない。(たぶん、これもわざとではない) そんな彼女の様子をみて、宮西さんが「お返しですか?」と切り返す。 私は前列で聴きながら「仕返しですか?、じゃないのかな」とメモをした。 対談の後半、宮西さんが、いじられて嬉しがっている彼女をみて、 「まりこさんって『S』ですね」と言ったかと思えば、 小さな声で「それって『M』じゃないですか?」と呟くシーンがあった。 やはりその時も、メモしていた私は「真珠まりこ」だから、 イニシャルは「S」でも「M」でもいいし、おまけでいえば、 宮西は「M」、私は「S」だから・・と、楽しくなって書き留めた。 こんな調子で進んだ、1時間半の対談は、あっという間だった。 今回は、この日を思い出すための記録、として残しておきたい。 本題の「絵本について」は、後日、真面目に触れたいと思う。 やっぱり、私の大好きな絵本作家さんは、期待を裏切らないなぁ。
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| 2015年05月23日(土) ■ |
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| 鯛は、裏返して食べる2日目が美味いのぅ |
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映画「超高速!参勤交代」(本木克英監督)から。 江戸時代、平和を維持するために実施されたという 「参勤交代」を題材にしながら、 また、コメディの要素を取り入れながらも、 「財力の豊かさ」と「心の豊かさ」の対比は面白かった。 「幕府」と「弱小藩」の行動・考え方の違いが、 現代の中央・首都圏と地方都市と重ね合わすことができる。 特に、幕府の役人と小藩藩主が、各々のシチュエーションで 朝飯に、鯛を食べるシーンが滑稽であった。 幕府の役人は「鯛は、美味いところが少ないのぅ」と嘆き、 小藩藩主は「鯛は、裏返して食べる2日目が美味いのぅ」と 余すとこなく食べ尽くす。 同じ「鯛」という魚を、どう捉えて食するか、 そして「貧乏」とはいえ、考え方次第では、楽しめる。 「財政規模が小さくても、まちづくりは出来るぞ」 そんなことを教わった気がする。 「時には百姓、時には侍、移りゆく世を楽しく生きるのみじゃ。 ははは」と笑い飛ばす陽気さが、眩しかった。
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| 2015年05月22日(金) ■ |
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| Facebookは、人間関係を楽しむ場所 |
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先日、私が悩んだ問いに対し、多くの方にメッセージをいただき、 確信を得た、Facebookに対する考え方を記しておきたい。 もちろん「Facebook」は実名で参加が基本なので、 「友達」に登録されている人との人間関係もわかりやすいが、 どうして、あの人とこの人は友達関係なんだろう?とか、 へぇ、意外なところでこのふたりは繋がってるんだ・・という、 野次馬的に、人間関係を探る場所ではないってこと。 同じ時代に、この世に生まれてきて、 きっと何かの縁で繋がった関係であるに違いないが、 その親密度は、ふたりにしかわからないから面白い。(汗) そこに、職業や性別や年齢などが絡んでくると、 意外と厄介なことになることは、今回、学ばせていただいた。 しかし「Facebook」は、私にとって「情報発信の場」であり、 「情報受信の場」でもあることは変わらず、 豊かな人間関係を築くうえで、欠かせない要素となっているのも事実。 (広報を担当している時、ある方からいただいたアドバイスは、 「情報を得たかったら、まずは自分から情報を発信しなさい」だった) これからも、こうした「S.N.S」に振り回されることなく、 軸をぶらさず、彼ら彼女らと長くおつきあいが出来ていけたら、と思う。 とりあえず、流行に乗り遅れないために「登録だけ」しているとか、 特定の人物の人間関係を探るために「登録だけ」しているなんて、 せっかくの「(ヒューマン)ネットワークシステム」がもったいないと思う。 だから「Facebookは、人間関係を探る場所ではない」と言い切りたい。 「Facebookは、人間関係を楽しむ場所」であるのだから。
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