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しもさんの「気になる一言」
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2015年02月12日(木)
居場所としての図書館

書籍「図書館をつくる」(堀場弘、工藤和美編集・彰国社刊・151頁)から。
行政が図書館をつくる機会って考えた場合、何十年に一度、
いや、公務員にとっては一生に一度のことかもしれない。
そんなことを考え読んだからか、建築家からの意見が輝いて見えた。
多くのヒントをいただき、メモは溢れたのは言うまでもない。
今も昔も、図書館の役割は、本の貸し借りだけではなく、
高齢化の著しい日本において、一日の生活の中で、ひとときを過ごす
「居場所としての図書館」という役割は押さえておきたい。
いつだったか、スターバックスが目指している役割、
家でもない、仕事場でもない「ザ・サードプレイス」という考えも、
まんざら捨てたものではないことが理解出来た。
図書館は、対象者が広い分、さらに解釈を拡げ、
子どもたちには「家でもない、学校でもない」居場所、
高齢者には「家でもない、病院でもない(笑)」居場所、
子育てしている人たちには「家でもない、公園でもない」居場所として
その役割を果たしていかなければならない気がした。
「図書館は、人がほっとできる場所」という考え方を軸に、
「本の読み方や本のあり方が変わってきている」ことを念頭に置き、
「いろんな場所を用意して、お好きなところでお読み下さい、
というのが図書館だと思いますね」というメッセージが示すとおり、
「あれもダメ、これもダメ」という注意看板を掲げなくても、
利用者が一定のルール・空気を作り出していくのが図書館だと思う。
ただし「図書館って、子どもが公共性を学ぶ最初の場所」だから、
寝転がって読むような環境をつくるのではなく、
「椅子に座っての読書をみせることが大切」という考えには賛同した。
舞台となった「金沢海みらい図書館」、是非一度、訪ねてみたい。



2015年02月11日(水)
なんのこっちゃない、シンプルに考えれば・・

自然食の提供で有名な「ごはん食堂 桐家」さんの企画。
「酒と肴と古代文字」をテーマに、お酒(特に古酒)と肴を味わいながら、
「古代文字」を始め、危機管理などの分野に詳しい
「石垣稔」氏(地域情報計画研究所)の話に耳を傾けるという、
とてもマニアックな(汗)イベントは、午後7時から始まり、
23時頃の「中締め」でも帰らない人たちと延々に続く「懇親会」が
お開きになったのは、午前2時半をまわっていたと思う。(汗)
講師を務めていただいた「石垣氏」の話術に魅了されたのと、
「せっかくだから、どんなことでも訊いてください」という言葉に甘えて、
質問が相次ぎ、楽しくて気がついたら・・そんな時間になってしまった。
私たちが遠慮なく訊ねる質問に、さらっと解説を加えながら、
最後には「なんのこっちゃない、シンプルに考えれば・・」という
お決まりのフレーズで纏めてくれる回答が、本当にシンプルで驚いた。
(たぶん、本人も気付いていない口癖かもしれない・・(笑))
私たちが悩んでいること、疑問に思うことも、本当はシンプルなのに、
わざわざ、いろいろな理由を付けて複雑にしていることに気がついた。
「主観的な感情に支配されず、客観的に、俯瞰的に捉える」といった、
いたって単純な判断基準こそ、今の私たちに大切なことだと知った。
「飲みながら、食べながら、話を聴く」ってイベント、意外と少ないな。
私好みの企画かもしれない。(笑)

P.S.
特別テーマ「姿を現しつつある最大の危機」と
「酒と肴と古代文字」については、メモが整理が出来次第、
気になる一言を選んで紹介したいと思う。乞うご期待!!



2015年02月10日(火)
次へ渡せ

映画「ペイ・フォワード 可能の王国」(ミミ・レダー監督)から。
原題「PAY IT FORWARD」
「PAY」という英単語は「支払う」しか意味が浮かばず、
気になって調べたところ、
「PAY」には、本当に多くの意味があり驚かされた。
ある方が、見知らぬ人に親切にされた時のこと。
「礼を言った。すると奇妙な方法で恩を返せ、という。
別の3人に善い行いをしろと」
それは、親切にされた人に恩返しをするのではなく、
その気持ちを行動として「別の3人」に与えて欲しい、
そんなに意味で使われている。
小さな「思いやりの連鎖」という流れが、大きな流れになり、
世界がいい方向へ流れて変わっていく。
それを短い言葉で表現すると「次へ渡せ」(ペイフォワード)。
いろいろな分野で世代交代がなかなか難しい時代、
「後継者育成」なんて言葉より「次へ渡せ」の方が、
インパクトがあり、その必要性を感じてもらえるに違いない。
また、他人に親切されても、その行為に気付かない人には
「とんだバカに渡したもんだ」と言おう。
きっと「どういう意味?」って訊き直してくるから。



2015年02月09日(月)
ランニングは「素敵な景色を撮るための移動手段」

最近の私は「ウォーキング」から「ジョギング」、
さらに「ランニング」へと興味が移り、行動範囲が広がった。
速度は「ウォーキング」とあまり変わらないけれど、(汗)
今まで足を運んだことがない場所へも、躊躇なく体が動く。
この気持ちを持続させている原動力が「素敵な景色」だと思う。
最近、本屋でコーナーが出来るほどの人気を博している、
「日本や世界の絶景」ほどではないが、自分の身の回りにも、
それはそれは驚くような、素敵な景色が溢れている。
わざわざお金と時間をかけて、美しい場所へ行かなくても、
予想以上に近い場所や、何気ない普段の生活の中に「美しさ」を
見つける感性を磨くことは、思ったより楽しい。
車やバイク、自転車でも入れないような場所からの撮影は、
人間の足のみが可能にさせてくれる「絶景ショット」が撮れる。
だから、私にとっての「ランニング」は、
マラソン大会を始めとした、スポーツ競技志向ではなく、
お金がかからず、思いついた時に、さっと動ける交通手段、
言い換えれば「素敵な景色を撮るための移動手段」である。
早朝でも、深夜でも、自分の気持ち次第ですぐに動けるし、
3キロくらいなら、走った方が速いもの、たぶん。
(う〜ん「10キロ」と書けないところが、まだまだだなぁ(笑))



2015年02月08日(日)
寅次郎の妹と言えば「杉文」?「諏訪さくら」?

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」から。
今年は大河ドラマの主人公が、吉田松陰(寅次郎)の妹(杉文)でも、
まだ日本では「寅次郎の妹」と言えば「さくら」と決まっている。
もちろん映画「男はつらいよ」(フーテンの寅さんの妹)のこと。
とらやの先代の主人、平造の長女、寅次郎の腹違いの妹で、本名は櫻。
女優・倍賞千恵子さんが、自由奔放な兄(寅次郎)の一番の理解者として
陰ながら支える妹役を演じていたのが印象的だ。
時代背景や家族構成も違うが、吉田松陰(寅次郎)も、
誰かに迷惑をかけるという意識を持たず行動、その自由気侭な生き方に、
皆が巻き込まれるが、家族が支えていく展開は、面白いようにダブる。
(優香さん演じる、文の姉(寿)も寅次郎の妹なのであるが・・)
先日、今回の大河ドラマ「花燃ゆ」の企画意図をホームページで読んだら、
同じようなことが書いてあって、思いっきり笑えた。
初回から今まで「幕末編『男はつらいよ』」がピッタリの表現である。
今回の「野山獄唯一の女性、高須久子」が「マドンナ役」であれば、
「男はつらいよ」と対比しても、申し分ないのだが果たして・・(笑)。
今年の大河ドラマは、安政6年(1859年)10月27日、
吉田松陰が処刑されてからが、このドラマの見どころと言ってもいい。
主人公「車寅次郎」抜きでは物語が進まない「男はつらいよ」ではなく、
兄の死後、幕末を力強く生き抜いた「寅次郎の妹」の活躍が期待される。
今年の年末には「寅次郎の妹」と言えば「杉文」となればいいな。



2015年02月07日(土)
乾燥しちゃうかと思って

今晩の夕食が鍋だったから、というわけではないが、
昨年の忘年会での出来事を思い出した。
メインだった鍋料理をたいらげ、あとはお酒の勢いを借りて
話が盛り上がっていたところ、メンバーの1人が
私の目の前に置かれたガスコンロの上にある鍋に水を入れて、
弱火でコトコト・・時々、しゃもじを回転させている。
何をしているのかもわからず、「鍋も空だし、もったいないから
もう(ガスコンロ)消していいよ」と声を掛けたら、
なんと「乾燥しちゃうかと思って」の一言。
寒い季節、部屋の暖房をガンガンきかせているけど、
湿度調整器があるわけでもないから、空気は乾燥しっぱなし。
乾燥すると、喉が痛くなったり、風邪もひきやすくなる。
ホントに細い弱火でも、水蒸気を発生させている仕組みは、
私には発想できずに、新しい発見だった。
みんなが盛り上がっている中でも、冷静に状況を判断できる行動、
これって、嬉しい心遣いだな、と感じたシーンである。



2015年02月06日(金)
心はいつも一緒だ。パパより

映画「突然、みんなが恋しくて」
(ジェニファー・デボルデール監督)から。
この作品、きっと評価が分かれるな、と観終わった。
性別、年齢、未婚か既婚か、子どもが男か女か、
それによっても、まったく違ってくると思えたから・・。
男・50歳代・既婚・子どもが女の子だけ、の条件にあえば、
この主人公の気持ちが、手に取るようにわかる。
しかし、それ以外の場合、駄作と勘違いされるケースだろう。
死んでから発見された「投函してなかった、娘宛の手紙」には、
必ず書かれていたメッセージがある。
「(愛してるよ)、心はいつも一緒だ。パパより」。
自分の愛情を上手く娘に伝えられない、父親の気持ちが詰まっている。
「お前の前では、なかなかいい父親を演じられないけれど、
どこにいても、心はいつもお前のことを考えているよ」
そんな不器用な父親の気持ちが伝わってきた。
「父親が娘の元彼とつるむなんて!」と大声で怒鳴られても、
その気持ち、ちょっぴり理解できる。
また自分の葬式に、娘の元彼が勢揃いするシーンがあるが、
「娘が寂しくないようにと声を掛けた」ようだ。
まったく勝手な言い分だけれど、この行動もわからなくない。
父娘の物語だったから、映画「アルマゲドン」を思い出してしまった。