初日 最新 目次 MAIL HOME


しもさんの「気になる一言」
しもさん
MAIL
HOME

My追加

2014年07月31日(木)
俺は、柴田トヨって人をほとんど知らなかったんだなぁ。

映画「くじけないで」(深川栄洋監督)から。
90歳から書き始めた詩人、柴田トヨさんは
もう詳しい説明はいらないだろうが、
その役を八千草薫さんが演ずるとあって、
期待に胸が膨らんだことを、事前に記しておきたい。
作品中にタイミングよく挿入される詩は、
何度耳にしても、温かさを感じる素敵な詩である。
しかし、今回私が選んだのは、柴田トヨさんの息子、
武田鉄矢さんが演じた、柴田健一の台詞。
母親の詩を丁寧に整理しながら、読み返していくうちに
あることに気づき、込みあげてきたものがあった。
「俺は、柴田トヨって人をほとんど知らなかったんだなぁ」
そして「俺が知ってたのは、ごく一部だったんだなぁ」
この台詞は、本当によくわかる。
自分も息子として、母親のことをよく知っていたつもりが、
実は、若い頃のことも含め、ほとんど知らないことばかり。
息子(娘)だから、親のことは自分たちが一番知っている、
それは、間違いだと気付いた。
親は子どものことを知っているかもしれないが、
子どもが親を知っているか、と尋ねられたら自信がない。
意外にも、嫁であったり孫であったりこともある。
もう少し、親のことを知ろうとしなくちゃいけないな、
たった一人の親なんだから。



2014年07月30日(水)
カウンセリングは、頭の先から足の先まで

「カウンセリングは、言語・文字ではなく、
視線、声の調子、姿勢、指先、息遣い、手の動きなど、
頭の先から足の先まで観察する必要がある」
そんな話を耳にして、へぇ〜と思いながらも、
予想以上に大変な仕事だな、とも感じた。
相手の話を聴いて、アドバイスするだけでは、
「カウンセラー」とは言わないということなのだろう。
最近は、パワハラだ、セクハラだと騒がれるけれど、
本来、上司は部下の様子をそれくらい知っておくべきだ、と思う。
なかなか難しい問題であるが・・。(汗)
そう考えると、多くの母親はカウンセラーの資質を持っている。
わが子の視線、声の調子、姿勢、指先、息遣い、手の動きなどから、
いつもその変化を意識して、様子を窺がっている。
それも24時間、休むことなく・・・。
だからこそ、母親と子どもの関係は、父親と比べて強いのだろう。
一所懸命子育てをしている母親の支援、やっぱり大事である。
そう言えば、野菜を大切に育てている人も、
同じようなことを言っていた気がする。
「育てる」って、そういうことなんだな、きっと。



2014年07月29日(火)
日常のささやかな営為に、優しくほほえみかける。

歌集「未知の時間」(前田鐡江著・角川学芸出版刊・203頁)から。
とても身近な知人の歌集であり、登場する人物・景色が、
鮮やかに映像化され、言葉の温かみを感じた短歌が溢れていた。
タイトル「未知の時間」の元になっている一首、
「三年日記真つ新のページひらきたり未知の時間は罫線である」は
何も書かれていない罫線だけのページを眺めながら、
これからどんなことが少しずつ書き込まれるのか、
ワクワクした気分になったことを思い出し、ひとりで頷いた。
お気に入りの短歌を選んで紹介したいが、字数に制限があるので、
歌集の帯に書かれていたキャッチコピーの一部を残したい。
「日常のささやかな営為に、
海が、風が、花木が、優しくほほえみかける。
森羅万象を繊細に詠みあげた第一歌集。」
そうそう、日々の生活・心の動きを題材にすることが、
創作活動の継続する秘訣だよな、やっぱり・・
そんなことを感じながら、
そして知人の顔を思い出しながら本を閉じた。



2014年07月28日(月)
つまり反省だな、セルフ・エキザミネーションだ

映画「早春(1956)」(小津安二郎監督)から
私の感性が低いのか、監督はこの作品を通じて、
私たちに何を伝えたかったんだろう、と考えこんでしまった。
当時の様子がわかる映像が散りばめられていて、
60年近くたった今見ると、楽しいシーンも多いが。
他の作品もそうだけど、時々、英語がぽっと台詞に含まれる。
そんな覚えたばかりのような英語を使うあたりが、
戦後間もない作品だなって感じて、メモをしてみた。
(違和感と言ったら失礼になるだろうけれど・・)
特に、働いている若者同士が一斉に手拍子で
「ツーツー・レロレロ・ツーレーロ・・」と歌いだしたり、
狭い部屋で1つの鍋を囲んで激論したり、楽しそうだ。
そんなワンシーンで使われた英語。(笑)
「つまり反省だな、セルフ・エキザミネーションだ」
「人道上な、ヒューマニズムだよ」とやたらと英単語が並ぶ。
女性の洗面所で「シャボン、もういい?」と言われた時は、
「石鹸」のこととは気づかず、メモしそこなった。
何かを意識して、英単語を使っていると思うのだが、
その意図がわからず、不完全燃焼で観終わった。(汗)



2014年07月27日(日)
安酒は飲むな、いい酒を飲め。

「ウシオ電機創業者・牛尾冶朗氏」が、ある方に教わった、
仕事のイロハから酒の飲み方の一部であるが、
アルコール好きの私にとって、このアドバイスは心に留めたい。
(すみません、情報源はメモ忘れです。(汗))
深夜まで酒につき合わされたときに
「明日は遅くとも、八時までに出社するんだよ」と教えられ、
「安酒は飲むな、いい酒を飲め」と助言を受け、
「酒はその人の品格を表すものだから」と理由を教えられたと言う。
それは、人間関係にもつながる考えで、
「自分より優れた人と付き合う」ことの大切さを教えている。
「安い酒」イコール「自分よりお粗末な人を見て安心し、
自分の方がましだと満足する考え方」を捨てて、
「いい酒」イコール「優れた人との出会いを求め、
その人に少しでも近づきたいというエネルギーに変え、
その人を乗り越えようとする努力に繋がる」と解釈できる。
お金がないから、を理由に、安いお酒を飲むよりも、少し我慢してでも
手間暇かけた「焼酎・日本酒・ワイン・ウィスキー」を飲んでみる、
その心構えが大切と理解した。
言われてみれば、じっくり味わうために口にするのは、
「安酒」ではなく「いい酒」だものなぁ、納得。
もしかしたら、焼肉の「肉」も同じかなぁ・・(笑)



2014年07月26日(土)
全てを知ったうえで、自分の進むべき道を決めるべきだ

映画「真夏の方程式」(西谷弘監督)から。
推理小説の映画化は、犯人がわかっているし、
あまり面白くないだろう、と思っていたけれど、
やはり、脚本がしっかりしていると、違った意味で楽しめた。
東野圭吾さんの原作を意識せず、耳に残った台詞をメモしていたら、
「全てを知ったうえで、自分の進むべき道を決めるべきだ」が
3回も使われていた。
「相手の言い分に耳を貸そうとせず、自分たちの主張を繰り返すだけだ。
今の日本にとって資源の問題は避けられない。
選択すると言っても、ゼロや100を選べと言っているんじゃない。
お互いをよく理解し合って、ベストな方法を探す。そのための議論だろ。
全てを知ったうえで、自分の進むべき道を決めるべきだ」
この台詞は、いろいろな場面で使えるな、とメモをした。
会議・討論だけの台詞ではない。
人間関係、コミュニケーションの話題でも使えるし、
生きかた、人生などを真剣に考えた時にも、使えるフレーズだ。
中途半端な知識と情報で判断するから、ベストな選択ができない、
そんな意味にも取れるからだ。
もう一度、原作を読み返してみうかな、と思える映画作品であった。



2014年07月25日(金)
小保方さんへエールを送りたい

こんなことを書くと、また変なことを言い出した、と
言われそうだが・・STAP問題はどうもしっくりこない。
子どもたちに「持続力・継続力」の大切さを教え、
エジソンは白熱電球を発明するのに、
1万回以上の失敗をしたのに諦めずに続けたからこそ、
今の私たちの生活が変わったんだよ、と例え話をする。
ライト兄弟のキティホークの飛行実験、マルコニーの無線、
もっと遡れば、ガリレオ・ガリレイの地動説さえ、
当時の人達には、受け入れられず、彼が地動説を唱えた、
それを理由に有罪判決を受けたことは有名である。
そんな話を思い出すたびに、巷で大騒ぎしている
「STAP細胞問題」の顛末が気になって仕方がない。
10年後、20年後、もしかしたら50年後、
やはり「STAP細胞」はありました、となった時に、
誰がどう責任をとるのだろうか。
若い女性のユニットリーダー出現で一世を風靡し、
論文の不備を見つけたら、若い女性をみんなでいじめている。
そんな流れが見え隠れして、私には理解できない。
片方では子どもたちに「いじめはいけない」と言いつつ、
もう一方では「堂々と(公然と)いじめをしている」。
こんなことを書いている間に、NHKの取材班が、
彼女を「取材のため」に執拗に追い回し、
全治2週間のけがを負わせる事態となったらしい。
英国・ダイアナ妃の事件(事故)を、もう忘れたのだろうか。
(本当なら、NHK受信料を払いたくなくなってきた・・)
少なくとも「STAP論文」を1度も読んでいない私は、
批判も賞賛もしてはいけないんだろうな、と思っている。
今回ばかりは「小保方さんへエールを送りたい」