
|
 |
| 2013年08月29日(木) ■ |
 |
| 「iPS細胞」で、人間はどこに向かうのか? |
 |
講師「松田純」氏、静岡大学人文社会科学部社会学科教授 (人間学、生命倫理学) 演題「「iPS細胞(『夢の治療』それとも人間の変貌?)」 山中教授がノーベル賞を受賞した時、 もちろん「iPS細胞」って凄いらしい、という感覚はあったが、 実は、私にはあまり関係ない、理系(科学)の話と片付けていた。 しかし「哲学」なども含め「生命倫理」の視点から、文系の専門家に 「iPS細胞」について解説を受けたら、す〜っと理解できた。 「遺伝子操作によって『細胞の初期化』に成功」 これは、発生分化のブロセス(細胞の時間)を逆戻しすること、 臓器や組織、細胞になる前の、幹細胞の状態に戻すことらしい。 その技術の詳しい説明よりも、その技術を利用することによって、 「ありえないことがありうる時代」へと突入する。 「技術的には、精子も卵子も作れるが、本当に作っていいのか?」 同性愛者にも、子どもが出来るし、極論、男は必要なくなる。(汗) いや、人間ひとりで「子ども」が作れることにもなる。 「人間の生殖や誕生についての社会の理解を、 根本から揺るがすことになる」であろう、その技術「iPS細胞」を、 これからどう活用するかは、私たちにかかっていると言えそうだ。 「人間はどこに向かうのか?」など、突きつけられた問題は大きい。 この分野はもう「文系・理系」などとこだわっている場合ではなく、 「諸学を総動員した取組み」が望まれる、とまとめた講演は、 まさしく目からウロコの「iPS細胞」解説だった。
|
| 2013年08月28日(水) ■ |
 |
| 読ませる気がないのなら、やめた方がいい |
 |
久しぶりに私のボヤキ。 どのテレビ番組というわけではないが(汗)、 終了間際に流れる、制作関係者を記したエンドロール。 映画と比較しては申し訳ないが、 画面の右から左、または下から上ら流れる文字は、 あまりに速いスピードで、逆に驚かされた。 全くと言っていいほど、読む人を意識していない。 文字を追うだけで、眼が疲れることも考えてないようだ。 画面に流れる文字を読もうとするのは、人の本能だから、 読ませる気がないのなら、やめた方がいい。いや、やめて欲しい。 それも番組の途中で流れるから、文字の背景も滅茶苦茶。 何のための、誰のためのエンドロールなのか、説明を求めたい。 映画ではないので、番組の余韻に浸る時間は無理でも、 この作品は、どんな人たちが作ったのかな、と関心を示す人だっている。 番組のラストがあのスピードでは、慌ただしさだけが印象に残り、 「ストレスが溜まった」という感想は、決して本意ではないはず。 製作者の都合ではなく、視聴者の視点を・・なんて、 何度も社内研修で勉強しているはずなんだけどなぁ。
|
| 2013年08月27日(火) ■ |
 |
| 「罪の文化」と「恥の文化」 |
 |
国の文化について、多くの方が、インターネットに 持論を展開しているが、私が気に入っているのは、 「罪の文化」と「恥の文化」。 どこの国の文化か、わかるだろうか? 私は「国の文化」=「道徳の基本」と考えているが、 まさしく「罪の文化」はアメリカ、「恥の文化」は日本。 どちらが正しくて、どちらが間違っている、 そんな話ではなく、国民性の違いについて書いている。 「罪の文化」とは「自律」が前提条件にあり、 誰もみていなくても、自分にも相手にも厳しく接する。 「神が見ているから、悪いことをしたら『罪』だ」と。 それに対して「恥の文化」は、周りの人に対して、 迷惑がかがる行為をすることは恥かしいという考え方で、 そんな行為を人目にさらすことさえ「恥」とする文化。 日本の道徳文化を支えてきた、と言っても過言ではない。 自決(切腹)も、恥をさらしたまま生きていけない、という 「恥の文化」ならではの行為といえないだろうか。 そして私は、この「恥の文化」である日本が好きだ。 「道徳教育」と大上段に構えなくても「恥」という考え方を、 丁寧に浸透させることこそ「道徳心」のある国民になる、 そんな気がしてならない。
P,S. <サッカーの国際大会>韓国応援席 歴史問題にからむ横断幕 韓国は「恨みの文化」かな(汗)
|
| 2013年08月26日(月) ■ |
 |
| 旅行は、自分の住んでいるところの再発見 |
 |
第162回泉のまちカレッジ(講演会) 講師「斉藤静雄」氏(初代・三島市ふるさとガイドの会会長) 演題「ボランティアで生き甲斐を」 (おもてなしの心は、感謝から)から。 自己紹介で、波乱な人生を語ってくれた後、 観光ボランティアの考え方、おもてなしの定義など、 多岐にわたって説明をしていただき、メモは溢れた。 観光客を受け入れるだけでなく、本人も旅行好きらしく、 旅先の話も交えながら、和やかな雰囲気の講演会だった。 「素晴らしい風景は、おもてなし」と言いきり、 「富士山のおもてなし力」の凄さを私たちに伝えてくれた。 その中で私が選んだフレーズは、 「旅行は、自分の住んでいるところの再発見」。 他の地域を旅行することで、自分の住んでいる場所の良さを 改めて発見する、ということだ。 特に、今まで静岡県東部に住んでいた人で、 「住みにくくて引っ越した人は、皆無」という話に、 私のアンテナが引っかかった。 富士山はいつも見えるし、気候は温暖、水は美味しい。 伊豆・富士・箱根に近く、海の幸、山の幸も味わえる。 どこに旅しても、大満足しないわけがわかった気がする。 「住めば都」って、そういう意味なんだよなぁ。
|
| 2013年08月25日(日) ■ |
 |
| やっぱりワインは分かち合う飲み物だよ |
 |
映画「サイドウェイズ」(チェリン・グラック監督)から。 作品中、ワインの話題が飛び交い、面白かった。 カリフォルニアのナパヴァレーが舞台となり、 「ワインは飲むんじゃない、口に含む」とか 「『ナパ』とは、先住民の言葉で『豊かな場所』を意味します」など 一般常識的な知識もあったが、 「ワインにも人生にも、正解はないよ。 それぞれの選択にそれぞれの味わいがある」 「やっぱりワインは分かち合う飲み物だよ」 「何を飲むかなんて重要じゃない。誰と飲むかが大切なんだ」など、 私のアンテナに引っ掛かったフレーズも多かった気がする。 食べ物、飲み物は、いろいろなウンチクがあるけれど、 やはり、一番大切な人と時間をかけて、分かち合うことが、 基本中の基本だって、最近、多くの映画や書籍から学んでいる。 「花がきれいなのは、自分を騙せないから、おばあちゃんが言ってた」 「最短距離がベストな道のりとは限らない」なんて言葉もいいけど、 ワザとらしく日本語を間違える台詞のメモが増えた。 「開けなきゃよかった、ゴンドラの箱ってやつだ」 「ベストカッブル・・割れ鍋に綴じ蓋」 「ひねもす(終日)、ぐったりだよ。(のったりだよ)」 「チャラチャラおかしいよ」「チャンチャラおかしいじゃないの?」・・ 鑑賞後、ワインを誰かと分かち合いたくなる映画だった。
P.S.(おまけ・・記録に残しておきたい台詞) ロミオがジュリエットを失ったのは、大事な手紙を自分で届けなかったからよ
|
| 2013年08月24日(土) ■ |
 |
| マナーを守らないから遊び場が減っていくんだ |
 |
子どもたちの遊び場が減ってきた、という話題で、 「公園禁止事項あふれ」の見出しともに、 特集を組んでいる記事を読んだ。 「公園とは、子どもが危険を察知する力を学び、 出来ないことに挑戦して達成する喜びを学ぶ場所だ」と力説し、 その必要性を広く訴える人もいるけれど、 現実は「遊具か消え、手にゲーム機を持った子どもたちばかり」 フェンスには「大声禁止・自転車乗り入れ禁止・ボール遊び禁止」 そんな「禁止」のオンパレードである。 さらに、公園内で事故ある時は 「公園管理の自治体に損害賠償を求める訴訟」が続くとなれば、 危機管理の中で「公園」が減っていくのは当然だろう。 その理由を探っていたら、公園を管理している人の声が響いた。 「マナーを守らないから遊び場が減っていくんだ」 食べ物のゴミを平気で捨てていく、駐車禁止に平気で駐車する、 そんな簡単なマナーを守らないから、遊び場が閉鎖されたり、 〜してはいけないという看板が増える。 そんな現状を知らずに、ただ「遊び場が消えた」と大騒ぎし、 声高に主張するのは、ナンセンスだと言える。 「(利用者が)マナーを守っているのに、減っていく」なら、 その仕組みに問題があると思うが・・。 ルールとマナーを守らない人たちが増えている富士登山者、 そんな少数の人のために、富士登山が禁止にならないことを 同じ問題として、記録に残しておきたい。 どちらのケースも、同じ利用者が利用出来なくなる危機感を持って、 彼らに直接、説得することが一番大切ではないだろうか。
|
| 2013年08月23日(金) ■ |
 |
| あからさまに階級制度を持ち込んでいる飛行機の座席 |
 |
書籍「野心のすすめ」(林真理子著・講談社現代新書刊・191頁)から。 「野心」という単語に、嫌悪感を示す人がいるが、 彼女のこの本を読めば、その考え方は変わるのではないだろうか。 「人は自覚的に『上』を目指していないと『たまたま』とか『のんびり』では、 より充足感のある人生を生きていくことは、できないのです」と言い切り、 「屈辱感こそ、野心の入り口なのです。 その時点での自分の敗北を認めることができるかどうか」 「何をしたいのかさえわからない。自分の至らなさを、まず自覚することです」 冒頭に、そうアドバイスをいただいた気がした。 私がなるほど・・と思ったのは、「上」の世界を知る方法を知らないから、 「野心」がなかなかわいてこない、という視点だった。 それを端的に表現したのが、 「あからさまに階級制度を持ち込んでいる飛行機の座席」の例え。 「エコノミーは、ファーストクラスは目に出来ないが、 ビジネスはファーストクラスを通り抜けてから、 ビジネスの席に行くことになります」の一文が頭から離れない。 エコノミーの席に座る人は、ビジネスクラス・ファーストクラスの席を 知る機会がないから、ファーストクラスに座りたい、という野心が起きない、 しかし、ビジネスクラスに座る人は、必ず一度、 ファーストクラスを通過して席に着くので、いつか、この席に座りたい、 という野心がわき上がってくる。そんな話としてメモをした。 私たち「エコノミー」は、まず「ビジネス」「ファースト」の世界を知ること。 ここから始めてみたい。
|
|