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| 2012年11月22日(木) ■ |
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| 「交流人口」とは用事がないと訪れない人たち |
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講師「地域活性化戦略研究所所長 花井孝」氏。 演題「人々の訪れるまちは活性化する!!」 (賑わいを創り出すための仕掛け)から。 以前から単語だけは知っていたけれど、 なかなかシンプルに説明できなかった「交流人口」。 先生の話で、すっきり整理できた。 「『交流人口』とは用事がないと訪れない人たち」 言い換えれば「交流人口は観光人口ではない」ということ。 そしてまた、用事があって訪れるので、利益率が高い。 「定住人口の4人分の経済交流」と言われている。 この「交流人口」をどう増やせるかが、 「賑わい」と「勢い」を生み出す要因と考えれば、 「ターゲットの人たちに用事をつくる仕組み」こそ、 今、考えなければならないことではないだろうか。 「情報発信しない限りは、交流人口は増えないよ」 最後にまとめた先生の一言が、まちづくりのスタートである。 まずは、しつこいくらいの「情報発信」、 それも、当たり前ではない、面白いネタで。
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| 2012年11月21日(水) ■ |
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| くだらねぇじじいとばばあ、ばっかりでよ |
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今月初め、背中に出来た脂肪の塊?が気になったので、 簡易な手術を受け、今日、抜糸で病院を訪れた。 待合室には、多くの高齢者たちが談笑しながら、 自分の名前を呼ばれるのを待っていたが、 その中に、黒づくめの服装をした若い青年がひとり、 インフルエンザなのか、赤い顔して高熱が辛そうだった。 しばらくして、私の耳に聞こえてきたのは、彼の怒りの声。 「くだらねぇじじいとばばあ、ばっかりでよ」 自分はこんなに辛い状態なのに、ずっと待たされ、 元気そうな高齢者の方が、自分より先に名を呼ばれることに、 我慢し切れなかったようだ。 この気になる一言、あまり汚い言葉をとりあげないのだが、 今回ばかりは、どうしてもインパクトがあったので。(汗) 「あの人、辛そうだから先に診察してあげたらどうですか?」と 病院のスタッフに声を掛けようと立ち上がったら、 その青年の名前が呼ばれて、タイミングよく診察室へ。 どんな意味で口にしたのかわからないが、怒る前に、 「ちょっと辛いので、先に診察してもらえませんか?」の台詞、 言えなかったんだろうか、と気になった。 コミュニケーション能力って、そういう力でもあるのになぁ。
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| 2012年11月20日(火) ■ |
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| 観客が「ピアニシモ」を聴こうとしていたね |
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第4回水と緑のコンサート 「梯剛之(かけはしたけし)ピアノリサイタル」から。 演奏後、梯さんと今回のコンサートスタッフを交えて、 意見交換をしたけれど、観客側の私たちの意見は 「観客が『ピアニシモ』を聴こうとしていたね」 音楽コンサートとなると、ついリズムを気にしたり、 「フォルテシモ」の迫力ある大きな音に感動しがちだが、 今回ばかりは「ベートーヴェンのピアノソナタ、 第14番・嬰ハ短調・Op.27-2『月光』」を聴きながら、 観客がどんな小さな音でも聞き逃すまいとする雰囲気で、 会場内が静まり返った。 今までに何度もコンサート会場に足を運んでいる私でさえ、 この雰囲気は味わったことがない。 絶対に音を立ててはいけない、というような緊張感ではなく、 自然の中の小鳥のさえずりを聴くかのような静けさ。 この感覚・雰囲気を文字にするのは難しいけれど、 演奏者と観客が一体になった感覚が私を包み込んだ気がする。 とても、心温まるコンサートであった。
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| 2012年11月19日(月) ■ |
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| 必要な時に見つけられなくなるかもしれませんので |
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映画「SP 野望篇」(波多野貴文監督)から。 「フジテレビ系で人気を博したTVドラマ『SP』の劇場版」 そんな説明だったが、テレビ番組は観ていない。 だからかもしれないが、主人公の特殊能力が唐突過ぎた。 いくら「劇場版」と銘打ってあっても、映画なのだから、 「一話完結」を望むし、映画しか観ない人にもわかる内容を・・ そんな気持ちが前提にあったからか、興奮度は低かった。 しかしながら、気になる会話はしっかりメモを取った。 堤真一さん扮する「警視庁警護課第4係」の尾形係長と、 その上司(役職が不明で申し訳ない)の会話。 「私の理想には、まだ足りません」 「理想は、気付かれることがないように、 隠しておいた方がいい。そうでないと・・」 「身を滅ぼしますか?気付かれないような場所に隠しておくと、 必要な時に見つけられなくなるかもしれませんので」 どんな場面だったか説明できないが、この会話は気に入った。 派手に立ち振る舞ったあとの説教だったかもしれない。 上司は「理想と現実は違うんだ」と伝えたかったのだろうが、 とっさに言い返した台詞がカッコよかったなぁ。 理想は、いつでもわかる場所に置く。 そんな生き方が、私を惹きつけたのかも知れない。 「革命篇」を観たくなったフレーズでもあった。
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| 2012年11月18日(日) ■ |
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| 熱海に泊まってハワイに行こう |
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夏に、恒例の花火を観に行った時、ふと目にとまった 熱海の観光ポスター(?)のキャッチフレーズ。 「熱海に泊まってハワイに行こう」 メモした時は、吹き出してしまったほど面白いと思った。 しかし、時が経ち、こうして落ち着いて考えてみると、 この気持ち、ちょっぴりわかる気がしてきた。 まずは、観光客を集めること。 どんな理由であれ、訪れてくれればいい。 とにかく人が集らなくては、次のステップへと続かない。 アルバイトを雇って、行列を作り繁盛しているように見せる、 それだって、立派な企業戦略に違いないのだから、 何もせず、待っているだけよりよっぽど前向きだ。 プライドだけでは食っていけない・・なんて言葉や 中途半端なプライドが一番役に立たない・・というフレーズが 頭に浮かんだ。 「熱海」がプライドを捨てた時、復活の予感がする。 多くの人が集りだし、行列なんか出来ると、 野次馬根性で気になる生き物だからなぁ、日本人って。
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| 2012年11月17日(土) ■ |
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| 日本人は、よく泣く民族だったのに。 |
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演題「今を生きる力」(講師 作家・五木寛之氏)から。 先日、隣町で開催された「文化講演会」に足を運んだ。 昭和7年9月30日生まれ、石原慎太郎さんと同じ80歳。 生年月日、全て同じらしい。(汗) 「今が一番、生きづらい。なんとなく生きづらい」と話し始め、 それは「幸福って感じはしないけれど、不幸って感じでもない。 そこそこ幸せ」だから、と言う。 自分たちが体験した「大きく時代を動かしていく、という ダイナミックさがない」と今の世の中を分析した後、 「あまりテレビ・新聞は見ない。だって『鬱』になるから」 「心療内科(カジュアルな感じ) VS 精神神経科」 「医療にも、流行がある(3年で古くなる医学)」等、 メモは増え続け、話は「慈悲」の「悲」について、 無言の励まし(黙ってそばにいる)大切さを伝えてくれた。 また「日本人は、よく泣く民族だったのに」と呟き、 その「悲しむという感情は、日本の伝統として、 文化として、洗練されてきた」と説明を加え、 「つっぱるだけでは、生きていけない。 苦しみをまっすぐに受け、泣く方がいい」と諭してくれた。 「悲しむ時は、悲しむ必要がある」ということ。 言い換えれば「プラス思考はいいけど、マイナス思考はダメ。 笑うのはいいが、泣くのはよくない、なんてことはない」 大河ドラマ「平清盛」なんて、男も女もよく泣くしなぁ。 なんだか、気持ちが軽くなって帰路についた。
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| 2012年11月16日(金) ■ |
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| キューバ人は、感謝の心を忘れない |
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テレビで侍ジャパンがキューバと戦っているのを観ていて この作品を思い出した。 映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」 (ビム・ベンダース監督)から。 グラミー賞受賞アルバム「BUENA VISTA SOCIAL CLUB」に参加した ミュージシャン達とその後を追ったドキュメンタリーであるが、 一言で表現すると、一人ひとりの存在がとても温かで眩しかった。 1999年ドイツ・アメリカ・フランス合作映画であるが、 「私は1907年生まれ」とか「トランペットを吹いて47年になる」 「人生でステキなものは、女と花とロマンスだ」 なんてインタビューが山ほど出てくる、誇りある高齢者が勢ぞろい。 そういえば、映画の中では、こんなフレーズが出てくる。 「忘れられた存在でも、喜んで演奏し、寛大に心を開いて、 知識や才能を発揮してくれた」・・そのとおりの演奏だった。 以前から「キューバ」という国は、小国にもかかわらず 野球やバレーをはじめ、どうしてなんでも強いんだろうかと、 疑問を持っていたが、その答えを、楽器演奏者の口から耳にした。 「キューバ人は、感謝の心を忘れない。 もし物欲の道をたどっていたら、キューバ人はとっくに滅びてたろう。 そういう意味で、キューバは小国だが、強い国だ。 抵抗という事を知っている、いい意味でも悪い意味でも」 他国からの支配を受け、キューバ人は、言葉では表現できないほどの 屈辱を味わってきたにもかかわらず、感謝の心を忘れずに、 なにくそ、負けてたまるか、という反骨精神で立ち上がってきた。 このアルバムを聴くたびに、そんな力強さを感じていたのが、 やっと理解できた。 「映画」というより「生きてる実感、これぞ人生だ」が相応しい。
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