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しもさんの「気になる一言」
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2017年03月17日(金)
「クラムポン」「リップヴァンウィンクル」

映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」(岩井俊二監督)から。
タイトルに惹かれ観始めたが、180分という長さを感じず、
切ない気持ちが胸を占領して観賞を終えた。
ストーリーから外れてしまうが、ネットの話になると、
どうしても。実名で登録するFacebook以外の「SNS」で使われる、
ネームが気になって仕方がない。
たとえハンドルネームとはいえ、本人にとっては、
ずっと使っていくネットの世界での名前だからこそ、
何も意味がないわけがない、と推察する癖がついているから。
黒木華さん演じる、主人公は「クラムポン」。
木管楽器製作のフランス企業「ビュッフェ・クランポン」か、
氷や氷化した雪の上を歩く際に滑り止めとして靴底に装着する、
金属製の爪が付いた登山用具(アイゼン)の別称である。
なぜその名前を使ったのかは、ちょっとわからない。
また、タイトルになっている「リップ・ヴァン・ウィンクル」は、
Coccoさん演じる「里中真白」さんのハンドルネーム。
これは、アメリカの小説家ワシントン・アーヴィングによる
短編小説、および主人公の名前なのたが・・・。
「主人公にとってはいくらも経っていないのに、
世間ではいつの間にか長い時が過ぎ去っていた」という例えから、
「アメリカ版浦島太郎」と呼ばれているらしい。
アメリカ英語では「時代遅れの人」「眠ってばかりいる人」を
意味する慣用句にもなっている「リップ・ヴァン・ウィンクル」。
これが、ストーリーにどう絡んでいるのか、実に興味深い。
う〜ん・・私には、まだその全容が見えてこない。(汗)



2017年03月16日(木)
竜宮小憎としては、まだまだだなぁ

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」から。
とりあえず毎回観ているが、なぜか、もの足りない。
何か視点を変えないと年末まで続かないかも・・と
やや心配になって、キーワードを探していたら、
やっぱり「竜宮小憎」に辿り着いた。
「竜宮小憎」とは、静岡県浜名湖周辺で語り継がれている伝説で、
人が困っていることを、知らぬ間に手伝ってくれる謎の存在。
ドラマ内でも「柴咲コウ」演ずる「次郎法師」(おとわ)が
誰にも気付かれず、影で支える役として「竜宮小憎」を目指すが、
次郎法師(おとわ)が関係していることが分かってしまう。
そんな場面、彼女はこんな台詞を残して照れ笑いする。
「知られてしまったとは・・」と前置きをして、
「竜宮小憎としては、まだまだだなぁ」と呟く。
「人の役に立てる人間になりたい」と思うだけでも立派なのに、
「知らぬ間に」「誰にも気付かれず」を条件に入れるところが、
「竜宮小憎」のカッコいいところなのかもしれない。
このコンセプトを年末まで持ち続けられるのか、
ちょっと心配しながら、もう少し観続けてみたい。



2017年03月15日(水)
「遊び人くん、だめじゃん」「遊び人くん、上手いね」

第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)
2次ラウンドは、なぜか妻と一緒にテレビ観戦。
彼女の中では、野球でもサッカーでも、スポーツ全般、
日本人チーム同士が戦う国内試合には全くと言っていいほど、
興味がないらしく「国際試合」だけ、驚くほど燃える。(汗)
大事な場面では、テレビの前で正座をしながら応援しているし、
普段見たことのない文字が画面に出ると、必ず訊ねてくる。
今回は「坂本・遊」の「遊」が気になったらしく、
「ねぇ、あの『遊び』って何?」と、真面目な顔して。(笑)
「あれは、遊撃手の「遊」、ショートという守備のこと」とか
「その『ショート・ストップ』を『短遮』と訳したのは、
あの俳人、正岡子規なんだぞ」とか説明しても、
全然、耳に入っておらず、彼女の中では「遊び人の『遊』」。
だから、坂本選手が凡打すると「遊び人くん、だめじゃん」、
いい守備をすると「遊び人くん、上手いね」と私に話しかけるので、
その度に、私は笑いを堪えて、ただ頷くしかない。
ただ「どうして2塁と3塁の間には、遊び人くんがいるのに、
1塁と2塁の間には、いないの?」の問いには、答えられなかった。
基本、どこを守ってもいいんだよ、と説明しようと思ったけれど、
これ以上、詳しく話すと余計に混乱するだろうから、諦めた。
ただ妻と話していると、私の発想が乏しいことが分かって面白い。
枠にハマらないって、こういうことなのかもしれないなぁ。



2017年03月14日(火)
世の中の価値観を変えたいのよ

映画「ファクトリー・ガール」(ジョージ・ヒッケンルーパー監督)から。
ドラマの主人公は、タイトルにもあるように
「アンディ・ウォーホルが立ち上げたスタジオ・ファクトリー」で
人生が変わった女性、イーディ・セジウィックなのだが・・。
今回の気になる一言は、映画の冒頭の何気ない会話に隠された
「ポップ・アートの旗手アンディ・ウォーホル」評であった。
ある男性が呟く「彼は、凡才の奇人だとさ」
ある女性が答える「世の中の価値観を変えたいのよ、
そういう人は、苦労するものだわ」
そうか、彼の活動の目指すところは、既成概念を振り払い、
世の中の価値観を変えようとしていたのか・・とメモをした。
その欲望が、彼の奇怪な行動となって、
スタジオ・ファクトリーに反映されていた、と言ってもいい。
主人公の女性も「名家の令嬢」という価値観を捨て、
ドラッグに蝕まれた末、わずか28年でその生涯を閉じたのだから、
アンディ・ウォーホルの狙いに、ハマってしまったことになる。
しかし「世の中の価値観を変えたい」という行動は、
私にもちょっとだけだが、理解できる気がしていた。
奇怪と見られるほどの行動力は、きっと、この一言にある。



2017年03月13日(月)
お風呂に入りたくても入れないよ

昨晩は、久しぶりに夜更かしした。(笑)
原因は、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)
2次ラウンド初戦のオランダ戦。(東京ドーム)
夕食後、ワインでも飲みながら・・と観始めたテレビは、
手に汗握る好ゲームで、気がついたら日付が変わる直前。
一緒にテレビ観戦していた妻が、ぼそっと呟いたのは
「観客の人は、帰りたくても帰れないね」。
その台詞を横で聞いていた私は、こう言い返した。
「(俺は)お風呂に入りたくても入れないよ」
翌日、東京出張で、いつもより早く起きなければならないのに、
まだ、お風呂にも入れてない、困った・・の気持ちで。
普段なら午後10時頃には眠たくなるのに、昨晩だけは、
監督・投打のヒーローインタビューを聞いてからお風呂に入り、
それからもなんだか興奮して、なかなか寝付かれず朝を迎えた。
今こうして昨晩を振り返り、この試合を思い出すには、
小久保監督が口にした「死闘」も候補だったけれど、
やはり「日付が変わる直前まで続いた、WBCの試合」を、
思い起こさせるフレーズはこれだな、と思ったから選んだ。
私が、東京ドームで観戦していたら、どうしていただろうか?(汗)
次の日、東京出張だから、きっとどこかで朝まで飲んでたなぁ。



2017年03月12日(日)
この歌を輝かしたのは、君が届けた「イキガミ」です

映画「イキガミ」(瀧本智行監督)から。
国家繁栄のために、選ばれた若者に死亡時間が書かれた
「逝紙(イキガミ)」が配達される。(24時間後)
物語の設定としては、めちゃくちゃなのだが、
それを前提に考えると、なかなか考えさせられる作品である。
原作は、コミック「イキガミ」(間瀬元朗作)。
気になる一言は、その中の1人、田辺翼くんが
限りある時間の中で熱唱する「道しるべ」が、感動を呼ぶ。
「イキガミ配達人」の主人公が、
「死の宣告」が自分の仕事ということに悩んでいたところ、
上司役の笹野高史さんが、自信をつけさせるように言い切った。
「この歌を輝かしたのは、君が届けた『イキガミ』です」
黒澤監督の映画「いきる」で、主人公が癌を宣告された時と同じ。
人間、何かきっかけがあれば、輝けるのに・・と思う。
それが、死を宣告される「イキガミ」でなければ、もっといい。
そんなことは誰でもわかっている。しかし、現実は難しい。
その場では感動してもまたもとの生活に逆戻り。
この結末も、映画「いきる」と同じではないか。進歩したい。



2017年03月11日(土)
北朝鮮ミサイルが日本の原発に向けて発射されたら

普段、前を向いて生きていこう、と思っているが、
やはり「3.11」だけは、振り返ることが優先される。
あれから、6年。
職場でこの地震の揺れを感じ、すぐに震源地を確認し、
テレビのスイッチを入れ、刻々と拡大する津波被害に驚き、
テレビの前から離れられなくなったことを、ハッキリ覚えている。
私の日記も、3月11日は「東日本大震災」の話題に触れながら、
自分の生き方、ライフスタイルを再認識する日となっている。
しかし6年の間に、日本を取り巻く環境は大きく変わったし、
世界もあの日のままではない、ことも意識しなくてはいけない。
先日の北朝鮮ミサイルが日本の原発に向けて発射されたら・・、
映画「天空の蜂」ではないが、日本は壊滅状態になるに違いない。
6年前の「3.11」は「自然災害×原発事故」だったから、
地震による偶然が重なった事故のような扱いだけれど、
これからは、意識的に「原発」が壊されることもあり得るのだ。
本当に風化させてはいけないのは「原発事故の恐ろしさ」と
あの当時「原発を止めても、生活できた」という事実だろう。
「計画停電」・・年に一度、試してみるのもいい。
国民が一体になって動いたって気がしたのは私だけだろうか?

P.S.(6年間の3.11)
2011年03月11日(金)  当事者には、最新の情報がない
2012年03月11日(日)  落語の演題の1つに「黙祷」を追加
2013年03月11日(月)  そっとしておく おもいやり
2014年03月11日(火)  海水に、下水やガソリンが混じって凄い臭いで・・
2015年03月11日(水)  あの災害を契機に・・・
2016年03月11日(金)  復興の喜びをお召し上がりながら感じていただければ幸いです



2017年03月10日(金)
「住民参加」より「行政参加」、「地産地消」より「地消地産」

書籍「観光立国の正体」
(藻谷浩介・山田桂一郎共著・新潮新書刊・265頁)から。
行政がまちづくりのキーワードして「住民参加」を掲げ、
多くの住民の意見を訊きすぎて、身動きができなくなる、
そんなケースを何度もみてきたが、
彼は、住民主体のまちづくりに「行政参加」を推奨している。
(私も何度か、この「気になる一言」に書いてきたが・・)
住民が「面白そうなこと」「楽しそうなこと」をやっている、
だから「お願いだから、行政も仲間に入れて」という関係、
そんな立ち位置が、これからは欠かせないということだろう。
また「食育」のキーワードに「地産地消」という言葉があるが、
「地域で採れたものを、地域で消費しよう」ではなく、
「地域で消費されるものは、地域で作ろう」という視点で、
「食」(農業)だけでなく「産業」全般に言えることとして、
「地消地産」という言葉を使っているように感じた。
言葉としては似ているが、意味は大きく違う気がする。
「この町には、こんな人材が必要だから町を挙げて育てよう」
これも、彼の言う「地消地産」なのかもしれないなぁ。



2017年03月09日(木)
古ごろも ここに納めて 天翔けん

お世話になった沼津に住む伯母が他界したため、
昨日の通夜から、本日の本葬、告別式、火葬まで参列し、
亡骸に「お疲れ様でした」と声を掛けた。
さて今回の話題は、火葬を待つ間に斎場周辺を歩いていたら、
隣接する市営墓地に、作家であり、沼津市名誉市民でもある、
芹沢光治良先生の墓を見つけた。
「芹沢光治良・その家族の墓」と書かれた墓碑には、
「古ごろも ここに納めて 天翔けん
一九八二年 八十五翁 光治良」と彫られていて、写メに収めた。
帰宅後、ネットで調べたが、実はその解説は見つからない。
「古ごろも」は「古衣」だろうから、その人の辿った人生、
歴史みたいなものだろうと想像がつくので、
流れから考えると「人間として生きた歴史を、この墓に納骨し、
天に飛翔(飛び立つ)」というような意味だろうか。
実は、この「天翔」が気になっていたのは、ちょっぴり訳がある。
地元の「なんすん農協」が運営する葬祭ホール名が「天翔苑」、
この芹沢光治良氏の墓碑から、名前をいただいたとなれば、
粋な計らいだなぁ、と感じたから。
今度「天翔苑」の関係者に、名前の謂れ、尋ねてみようかな。



2017年03月08日(水)
う〜ん、書けないことばかりで困った(汗)

久しぶりに、私の独り言(呟き)が、今日の一言。
ずっと貯めてきた講演会や研修会、会議などのメモは、
産業振興・観光振興のヒントがいっぱい詰まっているけれど、
私のパソコンの中で、瞬間冷凍され、出番を待っている。
どうもこの時期、引き出して調理するタイミングが掴めない。
というのも年度末を控え、どの自治体も、定例議会の真っ最中。
私の日記を読む人なんて、ほんのひと握りの人だから、
気にすることないと思いたいが、やはり職業柄か、
周りに影響がないように、と考えたら、この台詞が飛び出した。
「う〜ん、書けないことばかりで困った(汗)」
楽しみにしてくれている人がいるのも知っているけれど、
地元新聞の投稿欄は、住所、職業、年齢、名前が掲載されるので、
書きたいことが思うように書けないことも増えた。
私本人にそのつもりがなくても、記事の感じ方は読み手が握り、
言葉尻を捉えて、いかようにも脚色されてしまう可能性もある。
だからこの季節、題材選びに慎重になってしまうのかもしれない。
こんなモヤモヤが、年に四度あるかと思うと・・・(笑)。
しばらくは、映画や読書からの一言が増えるけれど、
それも仕方がないかなぁ、立場が立場だけに。(汗)